協同的探究学習
「わかる学力」と「自己肯定感」の育成をめざして
全国学力・学習状況調査に見られる本市の児童生徒の傾向として、答えや解き方が1つに定まらない問題に対して、多様な知識を関連づけて解決に迫り、その思考の過程や根拠を表現することに課題が見られます。
そこで、長年、全国学力・学習状況調査や国際学力調査の結果を比較分析し、日本の児童生徒の苦手とする学力向上に向け、全国各地の学校と共同で研究を進めている、東京大学大学院藤村宣之(ふじむらのぶゆき)教授の「協同的探究学習」の理念に基づく授業研究を行い、本市の児童生徒の「わかる学力」(予測困難な時代に主体的に対応できる思考力・判断力・表現力等)の育成を図っています。
あわせて、授業を通じた協働的な学びと人間関係づくりを行い、自己肯定感の育成と他者理解の深まりを介して、児童生徒にとって学校が安心できる居場所となる授業づくりを推進しています。
わかる学力とは
児童生徒は、今まで習得した知識や技能、様々な経験を関連づけて考え、多様な意見や答え、解き方を見いだします。その思考の過程を自分の言葉で表現するとともに、他者と協力しながら課題解決に取り組み、より本質的な深い学びへ探究していく力を「わかる学力」と言います。
これからの時代に必要な力を育成するために
これからの時代に求められる資質・能力のうち、実際の社会や生活で生きて働く知識及び技能にあたる「できる学力」と予測困難な時代に主体的に対応できる思考力、判断力、表現力などにあたる「わかる学力」を両輪に、バランスの取れた学力の向上を図るとともに、学んだことを人生や社会に生かそうとする「学びに向かう力、人間性など」の育成を図ることが大切です。
現在、市内学校では、漢字や計算、基礎的な知識や技能など、繰り返し学習しながら習得する「できる学力」の向上と、自分のもっている様々な知識や経験を関連づけて解決に迫ったり、その思考の過程や根拠を自分の言葉で表現したりする中で身につく「わかる学力」の向上を両輪にした授業づくりに取り組んでいます。
あわせて、学級全体で探究していく場面を大切にし、多様な意見や考えを認め合い、それぞれの意見や考えの共通点や相違点を関連づけながら、課題解決に向け、学びを深めていく授業づくりを工夫しています。
また、児童生徒の「できた」という経験は、より早く、正しく答えようとする意欲を、そして、「わかった」という経験は、もっと知りたい、深くわかりたいという意欲を高め、学習意欲の向上にもつながります。
市内全学校で「協同的探究学習」に基づく授業づくりに取り組んでいます
平成30年度より、市内全学校において、「協同的探究学習」の理念に基づく授業づくりを行い、児童生徒が苦手とする「わかる学力」育成に向けた授業を工夫しています。
全ての教科において「協同的探究学習」の考えにより、問題を工夫したり、学級全体で児童生徒の多様な考えや発言の共通点や相違点を見つけたり、児童生徒の「主体的・対話的で深い学び」につながる授業づくりに取り組んでいます。
また、全ての教員が、藤村宣之教授の監修のもと作成した「協同的探究学習ガイド」を基に、授業改善に取り組んでいます。
研究推進校、実践協力校では、先進的に授業研究に取り組んでいます
研究推進校では、継続した実践研究を通して、「わかる学力」を高めるための効果的な指導法や評価方法を中心に研究・検証を行い、指導と評価の一体化の充実を図っています。また、協同的探究学習の理念に基づいた授業研究等、取組内容を広く市内学校に発信しています。
実践協力校では、協同的探究学習の理念を校内研究の中心に位置付け、年間通して授業実践を行うとともに、数学的思考力や読解力、ウェルビーイングに関する記述型調査を実施し、大学等で結果を比較分析しています。
研究推進校と実践協力校では、実践授業を行う際に、年に複数回、藤村宣之教授をお招きし、授業に対する指導助言と学校全体で授業に対する研究協議を行っています。
ご家庭での「わかる学力」の育成をめざして
平成31年4月、ご家庭でこどもの「わかる学力」を伸ばすために大切にしてほしいことをまとめたリーフレット及びチラシを作成し、小中学生のこどもがいるご家庭に配布しました。
これからの時代に求められる資質・能力を育成するためには、学校と家庭、地域が連携・協力して取り組むことが必要です。学校での学びを日常生活で活用したり、ご家庭での経験を学校生活に生かしたりすることがとても大切です。
こどもの豊かな学びと育ちを支えるために、家族の皆様の働きかけが、「生きる力」を育む大きな原動力になります。
ご家庭において、こどもの思いや考え、豊かな発想を引き出すような問いかけを行い、大人は傾聴と共感を心がけ、よい聞き手になり、こどもとの対話を始めましょう。
また、こどもの今できていること、具体的な行動を認めてほめることを心がけ、努力の過程や結果を認め励ます言葉がけを行い、こどもの頑張りを支え、応援しましょう。


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更新日:2026年03月27日