上場株式等の譲渡所得・配当所得と介護保険料

更新日:2022年02月03日

上場株式等の譲渡所得や配当所得については、特定口座にて源泉徴収を選択している場合、確定申告が不要となります。

特定口座を利用し、課税関係を終了させた場合、特定口座内の株式譲渡所得や配当所得は介護保険料を算定するときの合計所得金額には含まれません。

しかし、損益通算や繰越損失を適用し、所得税や住民税の還付を受けるために確定申告をした場合、これらの株式譲渡所得や配当所得は合計所得金額に含まれることになります。その結果、年金所得や給与所得などその他の所得と合算されるため、介護保険料が増額する場合があります。

課税方式による介護保険料での取り扱い

住民税の納税通知書が送達される前に、確定申告で申告不要を選択するか確定申告とは別に住民税の申告をすることで、住民税の課税方式を選択できます。選択された課税方式によって、株式譲渡所得や配当所得の介護保険料の計算上の取扱いが下表のとおり異なります。

課税方式別の株式譲渡所得・配当所得の取扱い
住民税の課税方式 所得の取り扱い
申告不要制度を選択する 合計所得金額に含まれず、介護保険料の計算対象にならない
申告不要制度を選択しない 合計所得金額に含まれるため、介護保険料の計算対象になる

住民税の申告不要制度を選択しなかった結果、所得税や住民税の還付額や減額分よりも、介護保険料の増額分が上回る場合がありますのでご注意ください。

繰越控除を適用する場合の注意事項

介護保険料は、介護保険法施行令第39条により「合計所得金額」を用いて保険料の段階が区分されています。

合計所得金額とは、各収入の合計額から必要経費に相当する金額を控除した金額の合計で、扶養控除や社会保険料控除を差し引く前の金額です。この「合計所得金額」は上場株式等に係る譲渡損失の繰越控除や先物取引の差金等決済に係る損失の繰越控除を適用する前の金額となりますので、課税方式を選択される際はご注意ください。

計算例

年金所得が100万円の人で、特定口座(源泉徴収あり)の株式等譲渡所得等が300万円、繰越控除が200万円の確定申告をした場合

住民税の課税方式 所得の取り扱い

申告不要制度を選択する

上場株式等の譲渡所得等は、介護保険料の算定対象となる所得に含まれない
⇒合計所得金額は年金所得100万円

申告不要制度を選択しない

上場株式等の譲渡所得等から繰越損失を差し引く前の金額が、介護保険料の算定対象となる所得に含まれる
⇒合計所得金額は年金所得100万円と株式等譲渡所得等300万円の合計額(400万円

※合計所得金額は繰越控除適用後(200万円)ではありませんので、ご注意ください。

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郵便番号:675-8501
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電話番号:079-427-9124
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