「高度化見守りカメラ」のAI稼働前の事前倫理検証の実施について

更新日:2023年03月24日

 加古川市と一般社団法人日本データマネジメント・コンソーシアム(以下JDMC)は、AIデータ活用事業推進には、分かりやすい客観的な説明が重要であることから、JDMCの「倫理フレームワーク」を用いて、倫理観点での問題点を事前に洗い出す検証を実施しました。

 加古川市では、平成29年度から小学校の通学路や学校周辺、公園周辺を中心に、住民のプライバシーに配慮しながら、「見守りカメラの設置及び運用に関する条例」を制定し、見守りカメラ約1,500台を設置し、地域総がかりで子どもや高齢者を見守る地域コミュニティの強化に取り組んできました。犯罪抑止効果、犯罪の早期発見に役立っており、設置から約4年間で市内の犯罪件数は半分以下になりました。令和4年度には、犯罪や交通事故の未然防止の仕組みを強化し、さらなる安全・安心のまちづくりを行うことを目的に、AIを搭載した「高度化見守りカメラ」150台の設置をすすめています。

 高度化見守りカメラを活用することで、人流データ、車両接近データ、異常音検知位置データなどの派生データを取得することができます。これらのデータを利用することで、犯罪や交通事故の未然防止などこれまで以上にさらなる安全・安心のまちづくり目指す、全国的に注目される事業となっています。

 高度化見守りカメラから取得したデータの利活用にあたっては、これまでの取組と同様に、住民のプライバシーへの配慮や個人情報保護の観点から、見守られる側である市民やデータ活用で影響を受ける社会の人々が理解し納得できるよう、より分かりやすい客観的な説明を行うことが重要であることから、「高度化見守りカメラ」の設置について、倫理観点での問題点を事前に洗い出すために、JDMCの「AI・データ活用のためのコンプライアンス研究会」が作成した「倫理フレームワーク ~49のチェックリスト」を用いて、加古川市とJDMCが協力して検証実施しました。

検証会合の様子

検証会合の様子

検証結果

  • 加古川市は、「高度化見守りカメラ事業」において各種の対策を講じてきました。その取り組みを「倫理フレームワーク」に沿って確認した結果、倫理的にカバーすべき点が網羅的に対応できていたことが確認されました。
  • JDMCは、個人情報やAIを用いたデータ活用の事業の倫理観点でのチェックにおいて、「倫理フレームワーク」の有効性が実事業で確認できました。加えて、「倫理フレームワーク」を適用する過程で、加古川市は事業の情報を整理し、49項目のチェックと対応状況を整理しました。このプロセスが、同事業の関係部門や関係者間で共通認識を形成するためにも役立つことが検証できました。
     

検証結果の詳細

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