土山の石造宝篋印塔/県指定文化財

更新日:2021年04月13日

名称

石造宝篋印塔(せきぞうほうきょういんとう)

数量

1基

種類

建造物

材質及び技法

石造、花崗岩(かこうがん)製

寸法

総高199cm(基礎から相輪まで)

時代

鎌倉時代/元享3(1323)年

所有者及び所在地

土山町内会/平岡町土山357番地

指定年月日

昭和50年3月18日 県指定

解説

 土山共同墓地の北側に建っている、花崗岩製の宝篋印塔です。現在は、東面を正面とした祭壇が置かれていますが、塔身に彫られている阿弥陀如来の配置から、本来は南面を正面として造立されたと考えられます。この塔は、塔身の様相が特徴的であり、塔身の一面を素面として、ほか三面に立像を彫っている点などが珍しく、きわめて貴重なものです。
 反花(かえりばな)式基壇の上に建ち、基礎は、上部に反花座を造出し、四面とも輪郭を巻いた格狭間(こうざま)入りで、それぞれ内部に開蓮華(かいれんげ)を刻んでいます。基礎上部の反花座と塔身の間に入っている別の反花座は、その様式から江戸時代後期頃に補修によって取り付けられたものとみられます。塔身は、前述のとおり、四面のうち南面に舟形光背(こうはい)の中に定印の阿弥陀如来、東面と西面に観音菩薩・勢至菩薩とみられる立像がそれぞれ刻出されています。また、北面には、鎌倉時代末期の元享3(1323)年の銘文が刻まれています。笠は、下二段上六段の定型式で、隅飾(すみかざり)は二弧で輪郭を巻いています。相輪は、九輪の第七輪目から上を欠失しています。
 この塔は、石塔建立の黄金期である鎌倉時代後期に造立されたもので、各部の形式がよく整備されているだけでなく、細部の手法も優れており、加古川市を代表する石造美術のひとつに挙げられます。

文化財解説シート(内部リンク)

地図情報

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