部活動地域展開にかかる方針について

更新日:2025年04月10日

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加古川市における部活動地域展開に関する考え方

 部活動の地域展開にあたっては、本市として令和4年度から試行プランに取り組むとともに、関係者へのアンケート調査やヒアリング等を実施してきました。また、検証結果については、加古川市「部活動のあり方」検討委員会において有識者や保護者、学校関係者、スポーツ・文化関係者等と議論し、地域展開の進め方について検討を進めてきました。
 現在の試算では、今後10年間で生徒数が約26%減少することが見込まれています。また、学校間の部活動選択肢に差が生まれており、こどもたちが自由に選択できない状況や、これまで教員の大きな負担によって支えてられてきた部活動が、もはや教員だけでは支えきれない状況となっています。
 これら検討を進める中で見えてきた課題を鑑み、この度、本市としての方針をまとめた「加古川市における部活動地域展開に関する考え方」を策定しました。内容については以下のとおりです。
 本方針に基づき、今後は広報に努め、新たに立ち上げる地域クラブがこどもたちにとって魅力的で持続可能な活動となるよう取組を進めます。

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地域展開1
地域展開2
地域展開3
加古川地域クラブ活動運用イメージ図

★よくある質問と回答

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※上記カテゴリを選択いただくと、下記Q&Aの関係部分にジャンプします。

Q1. なぜ部活動を終了し、地域展開する必要があるのですか?

 これまで学校部活動は、生徒が様々なスポーツ・文化活動に親しむ機会として、大きな役割を担ってきました。一方で、本市においても少子化が進む中、学校や地域によって部活動の選択肢に差が生じ、生徒がやりたい活動を選択できない状況が起こっています。また、チーム種目においては学校単独でのチーム編成が難しく、合同チームとしての活動を余儀なくされるケースもあります。さらに、本来休日であるはずの土日に、教職員が部活動の指導に関わらざるを得ない状況も大きな課題として挙げられています。これらの現状を踏まえると、教職員のみで支える学校単位の部活動の仕組みは限界に近づいています。そこで、本市では令和9年8月(一部種目は令和8年8月)の中学3年生の部活動引退の時期をもって、平日休日ともに部活動を終了することとしました。

 その後も、こどもたちがスポーツ・文化芸術活動に親しむ機会を確保するため、部活動の終了に合わせて、地域の方々とともに活動する新たな「(仮)加古川地域クラブ活動(以下、地域クラブ活動という)」を開始します。また、環境が整った地域クラブについては1年前倒しで先行実施することも考えています。
 様々な課題はありますが、将来に渡ってこどもたちが主体的に選択し、多様な活動に参加できる機会を確保できるよう取り組んでまいりますので、皆様のご理解とご協力をよろしくお願いいたします。

Q2. なぜ平日も含めて地域展開する必要があるのですか?

 これまで本市においては様々な種目の試行プランを実施するとともに、関係者に対してのアンケート調査やヒアリングに取り組んでまいりました。それらの結果をみると、平日と休日の活動の連携や指導方針の違い等への懸念から、平日も含めた地域展開を希望する声がありました。
 また、少子化によって教職員の配置数も減少し、部活動の維持が難しく、競技経験のない種目を担わざるを得ない状況が発生しています。さらに、本来休日であるはずの土日に、教職員が部活動の指導に関わらざるを得ない状況から考えても、教職員のみで支える部活動を続けていくことは、困難な状況で、教職員のなり手を確保する観点からも現実的ではないと考えています。
 今後の活動に関わる全ての人にとって、地域クラブ活動が持続可能で魅力的なものとなるよう、本市では平日・休日ともに地域展開することとしています。

Q3. 部活動を残したまま、地域の指導者に部活動を手伝ってもらう方法は取れないのですか?

 本市においても、令和6年度は市内で約30名の外部技術指導者を採用し、指導をお願いしています。これらの仕組みを利用し、地域の指導者を増やすことも検討しましたが、スポーツや文化関係団体へのヒアリングにおいては、指導する意欲のある方々であっても、部活動を実施している平日昼間は働いていることも多く、現状と同じ時間帯での指導は難しいとの声がありました。このことからも、部活動の枠組みのまま、指導に関わることのできる指導者を探すことは難しい状況であり、抜本的な制度改革が必要であると考えています。

Q4. 先行実施種目はどの種目になりますか?

 現時点では決定していません。種目によって部活動の状況や今後必要となる活動環境も異なることから、今回の方針発表を受けて、R8年8月からの先行実施について、種目ごとに協議した上で、決定したいと考えています。協議に時間がかかる可能性もありますが、今年度新入学の中学校1年生が部活動を選択する4月中に、できる限り発信できるよう調整を進めています。

Q5. 3年生引退の時期が8月ではないケースもありますが、部活動終了のタイミングは引退時期に合わせて柔軟な対応が可能ですか?

 3年生引退の時期や活動の状況に合わせて、柔軟に対応していきたいと考えています。

Q6. 地域クラブ活動は誰が実施するのですか?

 地域クラブ活動の活動主体は、既存のスポーツ・文化芸術団体、大学、民間企業、NPOなど、地域で活動されている団体を想定しています。保護者や部活動OBの方などが複数名で協力して地域クラブを立ち上げて活動することも可能です。また、希望する教員については兼職兼業の許可を受けてかかわることができるよう、制度を整える予定です。

Q7. 地域クラブ活動はどこで実施するのですか?

 地域クラブ活動の主な活動場所は、学校施設(体育館、グラウンドなど)を想定しています。また、公共のスポーツ・文化施設や公民館なども必要に応じて利用できるよう検討を進めているところです。

Q8. 地域クラブ活動の参加には月会費が必要になるのですか?

 指導者の報酬や保険等にかかる経費が生じるため、各地域クラブが継続的に活動していくためには、保護者の方に月会費や年会費として一定の金額をご負担いただく必要があると考えています。具体的な金額については、活動回数、活動人数、指導者の数などに応じて、各地域クラブが設定することになります。

Q9. 地域クラブ活動中の事故は誰が対応するのですか?

 地域クラブ活動の活動主体は各地域クラブとなるため、事故等が生じた場合は(学校施設・設備に不備等があった場合を除いて)基本的には各地域クラブが責任を負うことになります。そのため、万が一の事故に備えて、参加する生徒をはじめスタッフにも原則保険加入していただきます。

Q10. 生徒が地域クラブ活動に参加するメリットは何ですか?

 今後の地域クラブの募集状況にもよりますが、地域クラブ活動では校区を越えてこどもたち自身が「やりたいこと」を選択できることとし、これまでの部活動にはなかったダンスや料理などの地域クラブにも参画いただくことで、選択の幅を広げていきたいと考えています。
 また、こどもたちが希望する活動の目的も変化しているため、「専門的な指導を受けることができるクラブ」や「楽しむことに主眼を置いたクラブ」などの多様な活動から、こどもたち自身のニーズにあわせて選択できることもメリットになるものと考えています。

Q11. 今後の地域クラブ活動では現在の部活動にない活動もできますか?

 部活動では、在籍校にある種目の中から選択せざるを得ませんでしたが、新しく始まる地域クラブ活動については、こどもたち自身が「やりたいこと」を選択できるよう、こどもたちのニーズを把握しながらこれまでの部活動にはなかった種目の地域クラブにも参画いただくことで、選択の幅を広げていきたいと考えています。

Q12. こどもや保護者のニーズはどのように把握しているのですか?

 現在参考としているものは、令和5年7月~8月にかけて実施したアンケートですが、令和7年度もニーズの把握に向けてアンケート調査を予定しております。アンケートにおいては、現在の小学生の児童が、中学生になった時にやってみたい活動や活動の目的、頻度等について把握し、地域クラブの募集に活かしたいと考えています。また、地域展開の方向性について保護者に知っていただく機会にするとともに、現時点での保護者の意向を把握し、今後の施策に活かしていくことも考えています。

Q13. 地域クラブ活動と習い事の違いはなんですか?

 地域クラブ活動は、市が今後定めるガイドラインに即した活動を行うものである点で、習い事とは異なります。ガイドラインの内容については、参加する生徒の健全な発達を促進することを趣旨として、活動時間の制限や休養日の設定などを盛り込む予定です。

Q14. 希望する地域クラブが遠くにしかない場合、公共交通機関での移動や保護者の送迎が必要ですか?

 地域クラブ活動では、校区を越えてこどもたちが「やりたいこと」を選んで活動できることを目指しています。他の校区の活動に参加する場合は、公共交通機関の利用や、必要に応じて保護者の送迎をお願いしたいと考えています。また、学習塾や他の習い事に行く場合と同じように、自転車を利用することも考えられます。参加する活動を選ぶ際には、移動手段も含めて総合的にご検討いただきますようお願いいたします。

Q15. 地域クラブから大会への参加はできるのですか?

 現在、部活動として出場している中体連の大会については、地域展開により自治体の取組として創設された地域クラブであれば、兵庫県中学校体育連盟に申請し認可されることで、出場可能となっています。その他の大会出場資格については、各大会の主催者の規定によって定められていますので、大会の参加や大会運営に係る条件等をクラブごとに確認の上、出場することになります。一方で、大会に出場しないレクリエーション志向のクラブ等、これまでの大会参加のあり方とは異なる地域クラブができることも考えられます。各地域クラブが設定する活動方針を確認いただき、練習の量、活動場所、会費、指導者の経歴等に加え、大会出場の有無もご確認いただいたうえで、希望する活動を選択いただくことになります。

Q16. 地域クラブはいつから募集するのですか?

 先行実施種目については令和7年9月以降に地域クラブの募集を開始します。また、本格実施に向けての募集については、令和8年9月以降に再度実施します。

Q17. 地域クラブの種目と活動場所はいつ決定するのですか?

 令和7年9月に先行実施分の地域クラブの募集を開始し、令和7年度の小学6年生が令和8年4月に中学校に入学する際、部活動への入部等を検討するにあたって参考とできるよう、その時点での地域クラブの登録状況を案内したいと考えています。
 また、地域クラブの募集は令和8年9月に再度実施し、地域クラブの登録状況を随時案内する予定です。

Q18. これまで通知表や調査書に記載されていた大会やコンクール等の成績については、今後どのような取り扱いになりますか?

 これまで部活動の記録については、家庭へ配付する通知表への記載と、進学の際に作成する調査書への記載の2つがありました。記載のあり方については、現時点では決定しておりませんが、通知表への記載については、趣旨を鑑み検討が必要と考えます。
 一方で、調査書への記載については、例えば、保護者の求めに応じて地域クラブから出される成績に係る証明書を保護者から学校に提出し、それに基づいて学校が記載する形などが考えられます。なお、記載したことによって、進学に係る評価に関係するか否かについては、進学先の学校等において判断することとなります。

この記事に関するお問い合わせ先

   加古川市役所

   郵便番号:675-8501
 住所:加古川市加古川町北在家2000

《部活動・方針に関すること》

 担当課:学校教育課(新館8階)
 電話番号:079-427-9758

《地域クラブ活動に関すること》

   担当課:スポーツ・文化課(新館3階)
 電話番号:079-427-9180