福田寺の石造十一重塔/県指定文化財

更新日:2021年04月12日

福田寺の十一重塔

名称

石造十一重塔(せきぞうじゅういちじゅうのとう)

数量

1基

種類

建造物

材質及び技法

石造、花崗岩(かこうがん)製

寸法

総高 355cm

時代

鎌倉時代/正和2(1313)年

所有者及び所在地

福田寺/加古川町稲屋

指定年月日

昭和51年3月23日 県指定

解説

 この石塔は、福田寺の山門を入って左手に建っている、基礎東面に「正和2(1313)年」の銘文がある花崗岩製の層塔です。現在は十一重ですが、本来は十三重塔であったと考えられています。
 基礎は、各面で輪郭を二区に分け、それぞれに格狭間を入れています。塔身は、一般的な方角と比べ180度ずれており、現在の西面に月輪を彫らずに直接阿閦如来の種子(ウーン)を配し、ほか三面は舟形輪郭を彫り沈めた中に仏坐像を半肉彫りしています。現在の東面は定印の阿弥陀如来とみられるため、金剛界四仏の配置と考えられています。笠は、屋根の上端に軸部を造り付ける形です。相輪は欠失し、現在、頂部に置いてある丸い石は別の石造品のものです。
 近年、基礎の格狭間が、加古川町大野の常楽寺にある正和4(1315)年銘の石造宝塔の格狭間とたいへん類似していることが指摘されており、同じ石工(集団)によって製作されたと考えられます。
 この石塔は、基礎や塔身の形状が特徴的で、かつ造立年代がわかるものとして、たいへん重要なものです。

地図情報

この記事に関するお問い合わせ先

担当課:文化財調査研究センター
郵便番号:675-0101
住所:加古川市平岡町新在家1224-7(中央図書館2階)
電話番号:079-423-4088
ファックス番号:079-423-8975
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