池尻の石造五輪塔、石造宝篋印塔、石造宝塔/県指定文化財

名称
石造五輪塔1基、石造宝篋印塔1基、石造宝塔1基(せきぞうごりんとう1き、せきぞうほうきょういんとう1き、せきぞうほうとう1き)
数量
3基
種類
建造物
材質及び技法
各 石造、凝灰岩(竜山石)製
寸法
石造五輪塔 現高176.3cm、
石造宝篋印塔 現高125cm、
石造宝塔 現高144cm
時代
石造五輪塔 南北朝時代/貞和5(1349)年、
石造宝篋印塔 室町時代/文安4(1447)年、
石造宝塔 室町時代初期/15世紀初
所有者及び所在地
池尻町内会/平荘町池尻
指定年月日
昭和50年3月18日 県指定
解説
平荘町池尻にある益気神社の裏山に3基の石塔が建っており、西から五輪塔、宝篋印塔、宝塔の順に並んでいます。全て竜山石製で、五輪塔には貞和5(1349)年、宝篋印塔には文安4(1447)年の銘文があります。それぞれの造立年代に差があるため、3基は別々に造られたものとみられます。
五輪塔は、二重の切石基壇の上に建ち、各部の側面に四方梵字を配しています。基礎の正面に「貞和五年己丑十一月日」「一結衆」の銘文があります。完形で各部をよく完備しています。
宝篋印塔は、中央複弁二葉の反花(かえりばな)式基壇の上に建ち、基礎は、上部に中央複弁一葉と隅の複弁の間に小花を付ける反花座を設け、各側面に輪郭を巻き格狭間を彫っています。正面の輪郭の左右に、「文安四年」「丁卯十月十三日」の銘文があります。塔身は、各面にやや大きめの月輪(がちりん)を内側を斜めに切って彫り出し、中に金剛界四仏の種子を刻んでいます。笠は、下二段上六段の定型式で、隅飾は二弧で輪郭を巻いています。相輪は、第7輪目より上を欠失しています。
宝塔は、延石の基壇の上に建ち、基礎は、正面だけに輪郭を巻き格狭間を彫っています。塔身は、軸部・勾欄・首部の3部からなり、全面が素面で扉形などの表現はありません。笠は、降棟(くだりむね)を屋根の四方にのみ表し、軒下は一段の垂木形を彫り出しています。相輪は、第4輪目より上を欠失しています。銘文がないものの、全体の形状や手法からみて室町時代初期に造立されたものと考えられています。
文化財解説シート第32号(石造美術22)益気神社の五輪塔、宝篋印塔、宝塔 (PDFファイル: 4.0MB)
地図情報
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更新日:2024年03月05日