鶴林寺本堂の薬師如来懸仏/県指定文化財

更新日:2025年04月30日

鶴林寺本堂薬師如来懸仏

名称

懸仏(かけぼとけ(やくしにょらい))

数量

1面

種類

工芸品

材質及び技法

銅製(木心銅張)

寸法

径38.8センチ

時代

南北朝時代/14世紀

所有者及び所在地

鶴林寺(加古川町北在家424)所蔵

指定年月日

平成31年3月12日県指定(平成30年3月2日市指定)

解説

 懸仏は御正躰ともいい、鏡や銅板に直接線刻した平面的な鏡像から形態的に発展し、立体表現されたものとされています。 一般に神仏習合思想に基づく独特の造形といわれています。
 この懸仏は、鶴林寺宝物館に保管されている太子堂のものと、同様の作りをしていて、中央蓮華座上に薬師如来を置いて、その上部に天蓋、下部に波濤文があります。 蓮華座からは左右に鉄線が出ていて、おそらく華瓶を取り付けていたと考えらます。外区は、左右上部に形式化した獅噛座があり、その他は、塁座文帯のみの単純なもので、外縁部のほとんどは欠損しています。
 面裏の墨書から、鶴林寺本尊薬師如来の前に懸けられていたと考えられます。
 鶴林寺には、この懸仏の他に、康暦元(1379)年銘の如意輪観音を配したもの、同時代の聖観音を配したもの、そして観応3(1352)年の墨書があり仏像部を欠失したものがあり、これら4面の懸仏は、神仏習合の時代背景を示すとともに、鶴林寺の南北朝時代復興期の貴重な資料といえます。
《裏面墨書》
敬白
奉懸薬師如来仏宝前
御正林一面
右意越(ママ)者爲現当二世之
老起成就大円満改也敬白

地図情報

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