一人ひとりが幸せ「ウェルビーイング」を実感できるまちを目指して
1 ウェルビーイングとは
ウェルビーイング(Well-Being)とは、世界保健機関(WHO)の憲章で提唱された広い意味での健康を示す言葉で、「人々が身体的・精神的・社会的に満たされた状態が続くこと」を指し、「人が幸せを感じている状態」とも言えます。自分らしさや地域での人間関係、自分が住んでいる環境(住宅環境や都市機能)などさまざまな要因の組み合わせで成り立ちます。
2 なぜ今、ウェルビーイングが重要なのか?
近年、人口減少や経済成長の停滞を背景に、これまでの「物質的な豊かさ」から「生活の質」や「心の豊かさ」を重視する価値観への転換が進んでいます。また、経済成長が必ずしも生活満足度や幸福感につながらないことが明らかになってきていることから、ウェルビーイングの重要性が高まっています。
3 全国で進むウェルビーイングを大切にした取り組み
デジタル庁が進めている「デジタル田園都市国家構想」では、「心ゆたかな暮らし」と「持続可能な環境・社会・経済」の実現を目指すなか、構想における指標として「地域幸福度(Well-Being)指標」を正式採用するなど、国としてもウェルビーイングの向上を推進しています。また、全国の自治体でもウェルビーイングを政策デザインに活かす方法が進められています。
4 加古川市におけるウェルビーイングの向上を目指す取り組み
加古川市では、市の最上位計画である総合計画において、将来の都市像として「夢と希望を描き 幸せを実感できるまち 加古川」を掲げており、この都市像の実現に向けて、「地域幸福度(Well-Being)指標」を令和4年度から全国で先駆けて導入し、市民の皆さまの幸福感と相関の強い分野を分析しつつ、政策立案に役立てています。
5 地域幸福度(Well-Being)指標とは
地域幸福度(Well-Being)指標は、市民の「暮らしやすさ」と「幸福感(Well-Being)を数値化・可視化したもので、市民アンケートによる主観指標と、オープンデータ(健康診断受診率、小学校数、投票率等)による客観指標から構成されています。
令和4年度以降、指標の計測は国(デジタル庁)でも毎年実施されています。詳しくは、次ページでご覧ください。
デジタル田園都市国家構想実現に向けた 地域幸福度(Well-Being)指標の活用(外部リンク)
Well-Being指標を活用した取組
地域幸福度(Well-being)アンケートの実施(主観指標)
加古川市では、市民の皆さまが日々の暮らしの中で感じている幸福感や暮らしやすさを把握し、その結果をまちづくりに反映していきたいと考え、「加古川市民の暮らしと幸福感アンケート」を実施しています。
アンケート調査概要
- 調査名称
加古川市民の暮らしと幸福感アンケート - 調査対象
加古川市在住の満18歳以上の市民の中から4,500人
(住民基本台帳から無作為抽出) - 調査方法
紙の調査票及びオンライン調査票による - 調査期間
令和6年6月18日(火曜日)から令和6年7月5日(金曜日)まで - 回答数
1,651人(有効回答率36.7%)
アンケート設問
調査アンケート設問一覧(令和6年度) (PDFファイル: 891.6KB)
アンケート調査結果
アンケート調査報告書(令和6年度) (PDFファイル: 1.7MB)
ローデータ(令和6年度) (Excelファイル: 424.0KB)
アンケート調査結果の概要
幸福度(令和6年度加古川市の結果/全国調査の結果)
・9割以上の方が5点以上と回答。
・1割以上の方が10点と回答。
・平均点は3年間全国平均を上回っている。
偏差値
国が令和6年度に計測した全国の地域幸福度(Well-Being)指標と比較し、加古川市の主観指標と客観指標のそれぞれを24の因子ごとに偏差値として表示しました。

幸福度との相関関係
幸福度(点数)と、地域幸福度(Well-Being)指標を構成する24の因子との関係性の深さを表します。
≪相関関係とは≫
2つのものや事柄が一緒に変化する関係を指します。係数としては-1から1までの値を取り、0に近いほど相関性が低く、0から離れるほど相関性が高いことを表します。
加古川市の場合、健康状態の因子に関するアンケート設問に「当てはまる」と答えた人ほど、幸福度の評価(点数)について高く回答し、「当てはまらない」と答えた人ほど、幸福度について低く回答した傾向を示しています。

Well-Being人材育成プログラム(OASIS)の実施
加古川市では、Well-Being指標を用いた施策立案手法を習得するための研修を受講しました。OASISとは、Well-Beingの概念や指標の測定方法を理解し、主観・客観の両データを活用することで、市民の幸福感や暮らしやすさの実感を高めるための政策をデザインできる人材の育成を目的とした、全6回の研修プログラムです。((一社)スマートシティ・インスティテュート提供)
令和6年度実施概要
1.受講対象所属
企画広報課、デジタル改革推進課、市民活動推進課、スポーツ・文化課、
産業振興課、農林水産課、環境政策課、高齢者・地域福祉課、市民健康課、
こども政策課、都市計画課、住宅政策課、学務課
2.市長報告会の実施
プログラム実施後、3つのチームに分かれ市長へ成果報告を行いました。
■加古川市の現在地
加古川市ウェルビーイングの現在地(令和6年度)(PDFファイル:1.2MB)
■1班:テーマ「雇用・所得」
デジタル改革推進課、スポーツ・文化課、農林水産課、
環境政策課、高齢者・地域福祉課
チーム1発表資料(令和6年度)(PDFファイル:2.6MB)
■2班:テーマ「デジタル生活」
企画広報課、市民活動推進課、産業振興課、都市計画
■3班:テーマ「教育機会の豊かさ」
企画広報課、市民健康課、こども政策課、住宅政策課、学務課
令和6年度OASIS研修の様子
令和5年度実施概要
- 受講対象所属
政策企画課、市民活動推進課、産業振興課、環境政策課、高齢者・地域福祉課、
市民健康課、こども政策課、都市計画課、教育総務課、学校教育課
- 市長報告会の実施
プログラム実施後、3つのチームに分かれ市長へ成果報告を行いました。
1班:テーマ「文化・芸術」
政策企画課、市民活動推進課・環境政策課
チーム1発表資料(PDFファイル:1.8MB)
2班:テーマ「公共空間」
産業振興課、高齢者地域福祉課、市民健康課、こども政策課
チーム2発表資料(PDFファイル:2.7MB)
3班:テーマ「子育て政策」
教育総務課、学校教育課、都市計画課
チーム3発表資料(PDFファイル:1.7MB)

令和5年度OASIS研修の様子
この記事に関するお問い合わせ先
担当課:企画広報課(本館4階)
郵便番号:675-8501
住所:加古川市加古川町北在家2000
電話番号:079-427-9113
ファックス番号:079-424-1370
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更新日:2024年11月27日