アルコール

更新日:2025年12月17日

お酒と上手な付き合い方

 お酒は、適量であれば心身をリラックスさせ、楽しいひと時を過ごす手助けとなります。一方で、短時間の多量飲酒による急性アルコール中毒や、長期間にわたる多量飲酒による生活習慣病、肝疾患、脳障害、がん、さらにはアルコール依存症など、さまざまな健康リスクを引き起こす原因となります。

 あなたやあなたの家族はどのような飲酒習慣があるでしょうか。ここでは、お酒と健康的に付き合うためのポイントをご紹介します。

あなたはお酒に強い?弱い?

 実は日本人の約半数は「お酒に弱い人」又は「全く飲めない人」といわれています。

 また、女性は男性に比べてアルコール分解速度が遅く、臓器の障害を起こしやすいと言われています。

 飲酒を続けるとお酒に強くなったと感じることがありますが、それは、多くの場合、脳の神経細胞が変化し、感受性が下がりお酒を感じとりにくくなるからです。感受性は、遺伝的な影響も大きく、飲み始めからお酒に強い人もいます。

 

お酒が全く飲めない人は…

・アルコールを分解する酵素が働かない

・ごく少量のお酒でも動悸がしたり、失神したりすることがある

お酒に弱い人は…

・アルコールを分解する酵素の働きが遅い

・体にアルコールが残りやすく顔が赤くなるなど、悪酔いしやすい

・肝臓などの臓器に害を受けやすい

お酒に強い人は…

・アルコールを分解する酵素の働きが活発

・悪酔いしにくいため、ついつい飲みすぎる

・アルコール依存症や肝臓の病気にならないよう注意が必要

健康的な飲酒量のめやす

 生活習慣病(高血圧、糖尿病など)予防のために、1日の飲酒量として純アルコール量が20gを超えないようにしましょう。
 女性や高齢者、飲酒後にフラッシング反応(ビールコップ1杯程度の少量の飲酒で起きる、顔面紅潮・吐き気・動悸・眠気・頭痛など)を起こす人は、これより飲酒量を少なくしましょう。

純アルコール20gのめやす

 <お酒に含まれる純アルコール量の算出式>
摂取量(ml) × アルコール濃度(度数/100)× 0.8(アルコールの比重)
例: ビール500ml(5%)の場合の純アルコール量
  500(ml) × 0.05 × 0.8 = 20(g)

・瓶ビール中ビン1本(5%・500ml)、ワイングラス1.5杯(14%・180ml)、焼酎(25度・100ml)、日本酒1合(180ml)、チューハイ1本(7%・350ml)、ウィスキーダブル1杯(60ml)

注意:アルコールの適量には個人差があるので、目安の量を無理に飲酒する必要はありません。また、お酒に強い人も週に2日は休肝日をつくりましょう。

お酒を飲むときの心がけ

量を決めて飲酒する

 飲酒量の目安は純アルコール量が1日平均20g以下です。

 節度ある適度な飲酒を守りましょう。

飲酒前または飲酒中に食事をとる

 空腹時に飲んだり一気に飲んだりすると、アルコールの血中濃度が急速に上がり、悪酔いしたり場合によっては急性アルコール中毒を引き起こします。あなたの身体を守るためにも濃いお酒は薄めて飲むようにしましょう。

飲酒の合間に水などを飲む

 飲酒の合間に水(または炭酸水)を飲むことで、アルコールをゆっくり分解・吸収できるようにします。

休肝日を設ける

 休肝日を設けられるか否かで、肝障害の進行を予防するという科学的根拠はありませんが、休肝日を設けて飲酒総量を減らしましょう。
 また、休肝日を設けることでアルコール依存症の顕在化に役立ちます。アルコール依存症やその予備群であれば、休肝日にはイライラしたり寝つきが悪かったりするためです。

避けるべき飲酒

一気飲みをしない・させない

 お酒を飲むよう強要することは迷惑行為です。特に一気飲みは急性アルコール中毒の原因になるので、無理にお酒を飲んだり、飲ませたりしてはいけません。

不安や不眠を解消するための飲酒はしない

 不安の解消のための飲酒を続けることにより、依存症になる可能性を高めたり、飲酒により眠りが浅くなり睡眠リズムを乱す等の支障をきたすことがあります。

病気の時、服薬後の飲酒はしない

 病気等の療養中は、過度な飲酒で免疫力が低下し、感染症にかかりやすくなる等の可能性があります。また、服薬後に飲酒した場合、薬の効果が弱まったり、副作用が生じることがあります。飲酒の可否、量や回数を減らすべきか等の判断は、主治医に尋ねるようにしましょう。

飲酒中または飲酒後の運動・入浴はしない

 飲酒中や飲酒後の運動・入浴など体に負担がかかる行動は、不整脈や血圧の変動が強まり、心筋梗塞などを引き起こす可能性があります。

重要な禁止事項

酒気帯び運転

 飲酒時には、安全運転に必要な情報処理能力、注意力、判断力等が低下します。

 2024年11月1日施行の道路交通法改正により、自転車の酒気帯び運転が新たに罰則の対象となりました。

20歳未満の飲酒

 20歳未満の方はアルコールの影響を受けやすいので、成長が妨げられたり、アルコール中毒や臓器障害を起こしやすくなります。20歳未満の方が飲酒したり、周囲の人が飲酒させたりしてはいけません。

妊娠・授乳中の飲酒

 妊娠中の飲酒は胎児の発育を阻害し、胎児性アルコール症候群を引き起こすことがあります。またアルコールは授乳中の母乳に入り、乳児の発達を阻害します。

体質的にお酒を受け付けない人の飲酒

 アルコールを分解する酵素が非常に弱い人は、ごく少量の飲酒でも、強い動悸や急に意識を失うなどの反応が起こる可能性があり、危険です。

はたちを迎える皆様へ

 はたちを迎え、飲酒ができる年齢となりますが、正しい知識を身につけてお酒と上手に付き合いましょう。

アルコール依存症について

 アルコール依存症は、飲酒のコントロールができなくなる病気です。アルコール依存症で苦しむのは、多くの場合、本人だけではありません。特にアルコール依存症とうつ病が合併すると、自殺の危険性が高まるので、注意が必要です。

アルコール依存症のリスクチェック(ICD-10診断)

 過去1年間に以下の項目のうち、3項目以上が同時に1か月以上続くか、繰り返し出現した場合、アルコール依存症と診断されます。

1

飲みたいという強い欲求がわきおこる

2

飲酒の開始や終了、また飲酒量に関して、行動をコントロールすることが難しい

3

飲酒を中止したり減量したときに※離脱症状が出る、こうした症状をやわらげたり避けたりするため飲酒する

(離脱症状とは、お酒が切れたときに生じる身体の異常。脳がアルコールに依存しているために生じる。手のふるえ、異常な発汗、不眠など。重症になると、幻覚やてんかん発作がでる。)

4

かつてと同じ量では酔わなくなる、酔うためにより多く飲む

5

飲んでいる時間や酔いをさますための時間が増え、それ以外の楽しみや興味を無視するようになる

6

過度の飲酒による肝臓障害、抑うつ気分状態、認知機能障害など、明らかに有害な結果が起きているにもかかわらず依然として飲酒する

 ※ICD-10とは、世界保健機関(WHO)が作成した「疾病及び関連保健問題の国際統計分類」の第10版のことです。

アルコール依存症に関する相談窓口

団体名

連絡先

開催日/時間等

 

兵庫県東播断酒会

090-1900-8355

断酒会

19:00~20:45

場所:加古川市総合福祉会館

家族会

第2水

19:00~20:45

場所:加古川市総合福祉会館

東加古川病院

地域医療連携室

079-424-2981

相談

月~土

9:00~17:00

 

勉強会

火 

9:00~10:40

※要電話相談

家族会

第3土 

15:30~16:30

AA関西セントラルオフィス

加古川ミーティング場

06-6536-0828 ミーティング

19:00~20:00

場所:加古川市総合福祉会館

※要問合せ

 

その他

あなたの飲酒を見守る「アルコールウォッチ」(厚生労働省)

 飲んだお酒の種類と量を選ぶと、自動で純アルコール量とアルコール分解時間をチェックできます。

この記事に関するお問い合わせ先

担当課:市民健康課 健康推進係(本館4階)
郵便番号:675-8501
住所:加古川市加古川町北在家2000
電話番号:079-427-9191
ファックス番号:079-427-9039​​​​​​​
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