2012年1月号(特集 ミニ特集 タウンタウンなど)

更新日:2019年12月23日

平成24年1月号目次

  • 特集 新春座談会
  • ミニ特集 市政5大ニュース
  • 第61期王将戦
  • タウンタウン
  • 市民リポーターの調査ファイル「男女共同参画センター」
  • ぶらり「鶴林寺(かくりんじ)の鬼追い(加古川町)」
  • グラフ加古川
  • 「ごみ」の正しい処理にご協力をお願いします
  • 情報コーナーページに掲載しています
  • 第24回加古川カップ綱引大会参加者募集
  • えんぴつ(編集後記)

新春座談会

防災と地域の絆づくり

加古川市では、安全で安心な生活を守るために災害に強いまちづくりを進めています。今回は災害から「命を守る」ためにどのような取り組みを進めていけばよいか話し合ってもらいました(司会は池澤経営企画広報課長)。

樽本 市長

昭和15年生まれ。尾上町在住。昭和38年に加古川市役所採用後、市民部長、企画部長、助役などを歴任し、平成14年7月に市長に就任。「一生懸命」を信条に、いつまでも住み続けたいウェルネス都市加古川づくりを進める。
「防災は日ごろの備えが大切ですね。非常持ち出し袋は自宅にも職場にも置いています」

中山 市議会議長

昭和24年生まれ。平岡町在住。平成10年に初当選後、福祉厚生常任委員長、議会運営委員長、副議長などを歴任し、平成23年7月に第61代市議会議長に就任。加古川市の発展と安全で安心して暮らせるまちづくりに力を注ぐ。
「3日分の食料や水、常備薬などは、手元に準備しておきたいですね」

藤田 千帆さん

昭和56年生まれ。別府町在住。平成20年に加古川市消防団女性分団「リバーエンジェルス」に入団。平成23年から分団長を務める。子どもたちへの防火防災指導、救急活動、防火防災のための啓発などに取り組む。2児の母でもある。
「女性分団員は現在17人。出初め式ではラッパやはしご乗りを披露します。一緒に活動してみませんか」

岡田 充弘さん

昭和19年生まれ。加古川町在住。本町地区の連合町内会長を務め、地域の安全 安心の取り組みを中心にコミュニティをつなげる活動をしている。平成23年は本町地区7町内会と粟津町内会の計8町内会で合同防災訓練を行った。
「この「絆の笛」を、地域の自主防災訓練の中で使用しました」

一年を振り返って

司会 昨年は、東日本大震災で一万五千人を超える尊い命が犠牲となり、九月の台風では市内でも大きな被害が発生するなど「防災」に注目が集まった一年でした。みなさんはどのようなことを感じましたか。
市長 昨年は自然の脅威に悩まされた一年だったように思います。市民のみなさんも、普段からの備えの大切さを痛感されたのではないでしょうか。市では一昨年から「地域の絆づくり」を市政の中に取り込んできましたが、昨年は期せずして「絆」が大きなキーワードになりました。防災の取り組みの中でも「絆」は重要な役割を果たすと感じています。
岡田 人間関係が希薄になったと言われる中で、人と人とのつながりや思いやりが、日本や世界各地からの支援や応援となって「絆」が生まれているように感じました。震災は本当に悲しい出来事でしたが、報道の中で人との絆が人を支えることを感じて、感動することも多くありました。台風のときには、近所の人がお互いに連絡を取ったり、消防団と連携を取り合ったりしていて心強く感じましたね。
藤田 女性分団では啓発活動に力を入れて取り組みました。震災後は子どもたちがテレビの地震速報に敏感になって、速報が流れるたびに「何が起きたの?」と聞くようになりましたね。私自身も子どもたちを守らなければという気持ちもあり、以前より災害に対する怖さを感じるようになりました。
議長 テレビに映し出される東日本大震災の惨状を見て、多くの人が信じられない思いでいたのではと思います。私は阪神 淡路大震災のときのことを思い出しました。十七年経って、あのとき感じた恐ろしさや備えの大切さを忘れかけていたのですが、今回の震災ではあらためて、災害は忘れたころにやってくるし、だからこそ普段からの備えが大切だと痛感しましたね。

一人一人ができる防災対策米

司会 地震や台風に備え、みなさんが日ごろ行っている対策はありますか。
市長 市では、地震などの大規模な災害が発生した場合には、職員が市役所や各施設に参集することなどを、防災計画で決めています。また、災害が発生したとき物資や支援が得られるように、他の自治体や企業などとの間で応援協定を結んでいます。
岡田 今回のような大災害が起こったときには、行政の総力をあげての応急対策にも限界があると思います。それを補うためには、私たちも地域の自主防災の力を強めていくことが必要ではないかと考えています。
藤田 私の出身地では、気象警報が出ると各家庭についている防災無線で「警報が出ました」と流れていました。一人暮らしのお年寄りなどに有効だと思うのですが、加古川市にはないのですか。
市長 防災無線はありませんが、防災ネットかこがわやエリアメール、ホームページ、広報車のほかにも、テレビやラジオ、放送設備のある町内会には放送による呼びかけをお願いするなど、さまざまな方法で情報を発信しています。今回の台風では、夜中の集中豪雨だったことから、避難勧告や避難指示などを出すタイミングや内容について、考え直す機会となりました。人によって置かれている状況や感覚が違う中で、市民のみなさんにいかに正確かつ迅速に情報を伝えるかは課題ですね。
議長 市はあらゆる手段で情報を発信し、市民のみなさんはできるだけ情報を収集できるように心がけることが大切ですね。インターネット機能のある携帯電話 やパソコンで情報を得られる「防災ネットかこがわ」は、気象警報が出たときもメールで知らせてくれるので、台風や大雨などへの早めの備えとして非常に有効だと思いますよ。
藤田 私も「防災ネットかこがわ」には登録しています。そのほかにも、台風のときは川の氾濫が心配で、BANーBANテレビのライブカメラなどもチェックしていました。
岡田 災害時にどのように情報を収集するかは重要ですね。行政が発信する情報を、耳や目が不自由な人などへどうやって伝えるのかも考えていかなければならない問題ですね。
藤田 私は子どもたちが一人でいるときに、地震が起きたらどうすればいいのか心配です。「とりあえず頭をかくしてじっとしているのよ」といったことを、子どもたちと話し合ったりしていますね。非常持ち出し袋も、家族が見えるところに用意しています。
議長 日ごろから避難する場所、必ずここに戻るという場所などを家族で決めておけば、お互いの連絡が取れない場合でも安心感につながると思いますね。
市長 避難場所などについて家族で確認し合ったり、非常持ち出し袋を準備したりするといったことは、今すぐにでもできる対策でもあり防災意識も高まりますね。

地域で始める防災対策

司会 災害に強いまちづくりのために、地域ではどのような取り組みを進めていけばよいでしょうか。
議長 私の住んでいる地域では、自主防災組織で消火訓練などを毎年行っています。こういった地域での訓練は非常に大切だと感じています。
岡田 本町地区の七つの町内会では粟津町内会と合同で、地震を想定した自主防災訓練を十一月に行いました。老人クラブ 少年団 婦人会 消防団 公民館の高齢者大学生など約三百人が参加して、災害に弱い高齢者や子どもを真ん中に挟んでの避難誘導、応急処置、搬送訓練などを行いました。その際、声が出しにくい人でも助けを呼ぶ手段の一つとなる「絆の笛」と名づけた笛をみなさんに配りました。防犯にも役立つのではないかと考えています。
議長 災害が起こったときにすぐに対応できる力となる防災意識を、子どもから高齢者まですべての人が持っている必要がありますね。
市長 市では出前講座として、住民参加型で取り組むDIG(災害図上訓練)を取り入れた訓練なども行っています。また、新しく自主防災組織をつくるときには防災資機材の購入費の一部を補助したり、研修会や訓練に職員を講師として派遣したりするなど、自主防災組織の育成支援を行っています。ぜひ活用してほしいですね。
岡田 みんなで話し合いながら取り組むDIGなどで、危険箇所も含め「わがまちを知る」ことが大切だと思います。地域活動にどう参加すればいいのかわからない人もいるので、世代を越えて多くの人が参加しやすい活動を継続して行うことがいいのではないでしょうか。子どものうちから地域のことや地域の人をもっと知り、いざというとき助けを求められる、また適切な判断のできる力をつけていくことが必要だと思います。地域によって防災のあり方も異なると思いますし、その地域にあった「地域の防災計画」が必要ではないでしょうか。
藤田 私は幼稚園などで、火災で煙が出たときの逃げ方をシーツを使って実践したり、手づくりの紙芝居で防災について伝えたりしています。ほかにも、はしご乗りなどのパフォーマンスを通して啓発活動を行ったり、町内会や消防団などでAEDを使った心肺蘇生法の練習を行ったりしています。活動を通して地域の防災力アップに役立てたらと思いますね。
岡田 災害時にはAEDなどの応急処置の道具が見当たらず、心肺蘇生法や手近なものでの処置が必要な場合もあると思います。いざというとき、勇気を持って実際に生かせるようにしたいですね。
藤田 私たちが指導する町内会などの講習では、みなさん熱心で質問もたくさん出ます。心肺蘇生の方法も以前とは大きく変わっている部分もあります。実際に活用できるように指導しますので、ぜひ地域の講習会に女性分団を呼んでほしいですね。
岡田 ところで、東日本大震災では耳の不自由な人が大変困ったと聞きました。障がいを持っているなど災害弱者といわれる人も多くいると思いますが、どのような支援がありますか。
市長 「災害時要援護者避難支援制度」という制度があります。これは、災害時に自力または家族だけでは避難が困難な人にあらかじめ登録いただき、地域のみなさんの協力を得て、迅速な支援ができるようにする制度です。現在約九百人の登録があります。
岡田 地域でも支援の必要な人を把握して、日ごろから声を掛け合える人間関係づくりをすることや、隣接町内会や地域企業との相互支援なども考えていく必要がありますね。一人暮らしの人が多くなっている中で、地域での気付きや見守りを今後も続けていきたいですね。
議長 頭で考えるだけではなく、家族で避難経路を歩くなど、実際に体験しておくことが、いざというときに大いに役立つと思います。日ごろから防災を心がけることが、地域の防災力を強めることにもつながっていくように思いますね。

地域の絆が強める防災力

司会 防災には、市民のみなさんと行政との連携が必要だということですね。加古川市を災害に強い安全で安心なまちにしていくために、今後、どのような取り組みが大切だと思いますか。
藤田 市にはハザードマップがありますが、活用方法を知らない人も多いように思います。私自身も、自分の住んでいる地域の海抜が低く浸水想定区域内にあることを、つい最近知ってびっくりしました。
市長 すべてのみなさんに危険な箇所を知っていただき、自宅から避難場所までの経路などを確認いただきたいと考えています。今年は、津波浸水想定区域図(暫定版)を発行する予定です。避難誘導や自主防災の取り組みへの支援にもさらに力をいれたいですね。
岡田 自主防災組織も多くできており、地域によってさまざまな活動をしていると思うので、実態調査などをして情報提供いただけるとありがたいですね。防災組織は実際に動けることが大切ですし、古い発電機なども定期的に見直して、だれでも使いやすく簡単に起動するものに替えていくといった工夫もしていく必要があるのではないでしょうか。
藤田 「加古川には津波はこないんだよ」と息子が言って驚いたことがあります。間違ったことを信じている子どもたちや、間違ったことを教えている大人たちに、正しい知識を伝えることが大切だと活動を通して感じます。「自分には災害は起こらないから大丈夫」と思っている大人に日ごろの備えはできないし、子どもたちを守ることはできないですよね。防災訓練や避難訓練も、子どものうちから何度も何度も、繰り返し行うことが必要だと思います。これからも特に子どもたちに、正しい知識をもっと伝えていく活動をしていきたいですね。
岡田 人と人とのつながりこそが安全 安心の基盤を築くものだと思います。地域に合った防災の呼びかけや取り組みを続けていくことで、地域の絆ができ防災力も増すように思いますね。それができる土壌があるということが、加古川市の魅力だと思います。
議長 そうですね。今後は自然災害から身を守り被害を少なくするための対策に加え、避難所でのプライバシーの確保といったきめ細かな対策も必要となってきます。議会が市民と行政とのかけ橋となって連携を深め、災害に強く住みやすいまちにしていきたいですね。
市長 市では今後も防災計画を見直して、より適切に機能する計画にしていきたいと考えています。それぞれの地域の、各町内会といった小さな単位での防災計画が集まって、市の大きな防災計画になるのが理想ですね。もちろん、災害が起きてしまったときに、全職員が迅速に対応できるように防災訓練や教育も行っていきます。かけがえのない命を守るためには、行政と市民のみなさん自身の日ごろの備え、そして地域の絆が大切だと思います。地域の取り組みを市も応援していきます。一緒に災害に強いまちづくりを進めていきましょう。

(掲載写真キャプション)

  • 地域でのDIGのようす。地図上で危険だと思う所や避難所などを書き込みながら、地域の特徴を確認します。
  • 本町地区7町内会と粟津町内会が合同で実施した自主防災訓練のようす。
  • 女性分団が平岡東幼稚園で行った避難訓練のようす。 煙に見立てたシーツの下を逃げます。
  • 陵北小学校で行われた「学校と地域の防災訓練」。総勢約五百人が参加しました。
  • 毎年、大規模災害を想定して行われる総合防災訓練のようす。

平成23年加古川市政5大ニュース

加古川市総合基本計画を策定(3月)

社会経済環境の変化に対応し、市が現在抱えている問題点や市民意識調査から分かった課題を解決するため「市民生活の安全 安心の確保」と「まちの活力の維持 向上」を基本方針とする新しい総合基本計画を策定しました。市民と行政との協働によるまちづくりを進め、将来の都市像である「いつまでも住み続けたいウェルネス都市加古川」の実現に取り組んでいきます。

東日本大震災の被災地復旧支援(3月から)

3月11日に発生した東日本大震災は、東北地方を中心に甚大な被害をもたらしました。市では震災発生直後から、被災地の復旧のための支援活動を継続的に行いました。市民のみなさんから寄せられた義援金は約480万円にのぼり、日本赤十字社を通じ被災地へ送金しました。
また、加古川まつりは恒例の花火大会にかえて「絆つながれ! 東日本大震災復興支援」をテーマに中学生同士の交流やチャリティーイベントなどを実施しました。

地方独立行政法人加古川市民病院機構を設立(4月)

4月1日に地方独立行政法人加古川市民病院機構を設立し、加古川西市民病院(旧加古川市民病院)と加古川東市民病院(旧神鋼加古川病院)が新しいスタートをきりました。2つの病院はそれぞれの得意な医療分野を生かしながら、幅広い疾患に対応できる体制の整備を進めています。また、地域の医療機関との連携を図り、安全で質の高い医療を提供していきます。

JR加古川線厄神駅南広場が完成(6月)

JR加古川線厄神駅の南側広場とアクセス道路の整備工事が完了し、6月20日から利用を開始しました。広いロータリーと車両停車帯ができ、車でのアクセスが便利になったほか、自転車駐車場、照明や防犯灯を設置し、安全 安心に利用ができるようになりました。今後は広場に八幡交番が移転し、市北部の地域拠点として利便性の向上を図ります。

第1期加古川青流戦を開催(5月から10月)

「棋士のまち加古川」を掲げて創設した日本将棋連盟の公式戦「第1期加古川青流戦」を開催しました。若手の登竜門となるこの棋戦には44人が参戦。5月の開幕から約半年にわたりフレッシュな戦いが繰り広げられました。10月29日の決勝戦は青少年女性センターで開催され、加古川市出身の船江恒平四段が栄えある初代王者に輝きました。
今年も5月から10月にかけ第2期が開催される予定です。

第61期王将戦 第4局

久保利明王将対佐藤康光九段

将棋のタイトル戦「王将戦」の第4局が、2月22日(水曜日) 23日(木曜日)に鶴林寺で開催されます。対局を前に実施する久保王将杯トーナメント戦や前夜祭、当日の対局観戦の参加者を募集します。

王将戦とは?

王将戦は、将棋の7大タイトル戦の1つ。年1回の開催で、タイトル保持者と予選を勝ち抜いてきた挑戦者による大局が行われる。持ち時間が各8時間の7番勝負で、先に4勝した棋士が勝者となる。現在のタイトル保持者は、加古川市出身の久保利明棋王 王将(2冠)。

A棋士のまち加古川 久保王将杯トーナメント(アマチュア大会)

  • とき 2月18日(土曜日) 9時30分から 16時30分
  • ところ 加古川駅南まちづくりセンター
  • 参加費 一般1,000円、高校生以下500円

B前夜祭

対局者を迎えた立食形式パーティーです。

  • とき 2月21日(火曜日) 18時30分から 20時00分
  • ところ 加古川プラザホテル
  • 参加費 一般6,000円、高校生以下4,000円

当日は一般7,000円、高校生以下5,000円。

C対局観戦

  • とき 2月22日(水曜日) 9時00分から、 13時30分から  いずれも5分程度。
  • ところ 鶴林寺
  • 参加費 無料

別に鶴林寺の入山料500円が必要。

D大盤解説会

山崎隆之七段、村田智穂女流二段による対局解説です。  申し込みは不要。

  • とき 2月22日(水曜日) 14時00分から 18時00分、2月23日(木曜日) 10時00分から終局
  • ところ 青少年女性センター
  • 参加費 2月22日は無料、2月23日は500円  中学生以下は無料。

A、B、Cは事前申し込みが必要です。定員や申込方法などくわしくはお問い合わせください。

問い合わせ先 ウェルネス協会(郵便番号675-0066 寺家町45 JAビル4階 電話 424-9395)

加古川ゆかりの児童文学作家森はなさんの生涯をテレビドラマに!

みなさんは森はなさんを知っていますか。朝来市で生まれた森さんは、小学校教諭として高砂市の学校に赴任した後、加古川市に住み、64歳から執筆を始めました。知的障がいのある心優しい青年と村人たちの交流を描いたデビュー作「じろはったん」は、児童文学者協会新人賞を受賞しています。89歳で亡くなるまでに「こんこんさまにさしあげそうろう」など、14作品を残しました。
晩年を過ごした東播磨地域では、市民グループが「その生涯をテレビドラマに」と呼びかけています。優しい目線で描かれた作品や人柄を慕う人は多く、呼びかけに賛同した4万5千人分の署名は昨年、テレビ局に手渡されました。ゆかりの深い加古川市 高砂市 姫路市 朝来市などでは、この活動を応援しています。
「人をいとおしむということが大事」を口癖に、明治から昭和の激動の時代を、どんな人にも温かく接した森さんの生涯は多くの人々の心をうつことでしょう。ドラマ化への取り組みをぜひ応援してください。

タウンタウン

市民リポーター 大西恵理子の
「調査ファイル」
no.21 男女共同参画センター

JR加古川駅の南側に「男女共同参画センター」という施設があると聞きました。聞きなれない名前から、難しいことをするところというイメージが浮かびますが、一体どんなことをしているところなのでしょう? さあ、それでは調査開始!

「ひとが出会い、集い、力をつけ、新しい自分発見ができる「ひとづくり」の拠点として、男女共同参画センターは設立されました。性別に関係なく、ともに生きるまちを目指し、一人一人が自分を見つめ直して、自分らしく生きるための講座や催しを行っています」と話してくれたのは、男女共同参画センターの釜江所長。「参画」は、つくられた場面に行くという「参加」と違い、その場面を一緒につくるところから行うことをいうのだそうです。センターでは、生活に密着したテーマに男女共同参画の視点を盛り込んだ講座や、再就職や起業を支援するセミナーなどを開いています。またセンターには、自分に合った生き方や働き方をアドバイスするキャリアアドバイザーもいます。十人以上のグループには、子どもの自立や自分の生き方などをテーマにした「出前講座」も無料で行っているそうです。今回は、センターならではの講座を調べてみましょう。

「まちづくり講座」は、市政について関心を持ってもらうために開催されていて、市がどのようなことをしているのかを学べます。ワークライフバランスを考える「時間上手になる方法」は、仕事や家事の工夫、効率化を学ぶことで、自分を見つめ直す機会が持てそうです。ほかにも、スキルアップできる講座がたくさんあるので、自分に合ったものを受講できますね。ほとんどの講座に一時保育があるとのことで、小さな子どものいる人でも気軽に参加できそうです。講座名を聞いているだけで、ワクワクしてきた私。そこで「聴き上手、伝え上手、進め上手になる方法」を受講してみることに。講師の分かりやすい説明に沿って、グループでテーマに合わせた伝え方、聴き方を実践していきます。自分の考えが上手く伝わっているか確認できたり、ほかの人の意見を聞き「こんな考え方もあるんだ!」と発見できたりしました。何かにチャレンジしたいと思った人や「このままの自分でいいのか?」と思い立った人など、受講動機はさまざま。上手く気持ちを伝えられなかった人でも、講座を参考に挑戦していきたいと前向きな意見が出ました。終了後には、これからは明るくさわやかに自己表現していきたいなど、みなさんいきいきした表情で話してくれました。

「今後も、自分らしい生き方や働き方を見つけるお手伝いをしていきたいと思っています。現在は女性の利用が多いので、男性にも気軽にセンターを利用してほしいですね」と釜江所長。講座を受講し、私も一歩踏み出せた気がします。この調子で少しずつでも前に進んでみよう!と思った調査となりました。

調査を終えて

調査後、友人家族と焼き芋をしながら話題は「自分力アップ」に。盛り上がる話に、ついつい焼き芋を食べ過ぎて 。翌日体重計に乗ってびっくり! 体重アップしてしまったのでした。

(掲載写真キャプション)

  • センター内の情報コーナー。図書やDVDの貸し出し、情報検索用のパソコンも設置しています。
  • 「聴き上手、伝え上手、進め上手になる方法」のようす。世代や性別は違いますが、会話が弾みました。
  • 男女共同参画センターは、寺家町45(JAビル3階)電話 424-7172にあります。ぜひご利用ください。

ぶらり・・・加古川史跡放浪記

鶴林寺(かくりんじ)の鬼追い(加古川町)

地域の人々によって長い間受け継がれてきている年頭を飾る行事に、鶴林寺の鬼追いがあります。兵庫県下の鬼追い(鬼踊りともいう)の多くは、天台宗 真言宗の寺院において修正会(しゅしょうえ)(旧年の悪い行いを反省し、その年の五穀豊穣などを祈る正月の法要)のときに行われています。市指定無形文化財になっているこの鬼追いは、毎年一月八日の午後に行われます。
まず、謡曲「安田吉道(やすだよしみち)」が奉納されたあと、僧侶による法要が始まります。その後、先端に稲穂が付けられ、たわむほど細くて赤い紙が巻かれた二メートルくらいの篠(しの)竹が三本運ばれてきます。この三本はそれぞれが早稲(わせ) 中稲(たかて) 晩稲(おくて)を象徴し、鬼の花と呼ばれています。稲穂が一番深く垂れた種類の稲が、その年豊作になると信じられてきました。
午後三時ごろから、いよいよ鬼追いが始まります。赤 青一組の子鬼が二組出てきて内陣の左右隅で樫(かし)の棒を両手で持って床をトントンとたたきリズムを刻みます。間もなく、年代を経た面をつけた鬼が東から登場してきます。赤鬼は右手に火がついていない松明(たいまつ)、左手に斧(おの)を持ち、矛(ほこ)を両手で持った青鬼がこれに続きます。二つの面は市指定文化財で、
このうち赤鬼の面は室町時代の作です。鬼は右 左 右足と四股(しこ)を踏むように前に進み、三歩目で伸び上がります。松明と斧をたたき合わせて大きな音を立てたり、外陣(げじん)の観客の中に入り込んだりして西へ退場していきます。堂の裏を回ってまた東から登場することを七回繰り返し、八回目は祭壇の中央から後ずさりして東に退場していきます。次に、天井からつり下げられている鏡餅をつついて落とす「餅切り」で鬼追いは終わります。鶴林寺の鬼追いは、稲穂の占いや鏡餅、さらに床をたたく所作が農地を耕す動作を模していることなどから、農事と深いかかわりを持っていることがわかります。
鬼には、悪い鬼とよい鬼がいるととらえられてきました。節分の豆まきでは、害を及ぼしてくるので排除したい鬼ですが、この鬼追いでは豊作を予祝日するヒーロー的なよい鬼として登場してきます。迫力ある新春の鬼追いを間近でご覧になってはいかがでしょうか。

(掲載写真キャプション)

  • 室町時代に作られた赤鬼面
  • 赤鬼と青鬼(昭和59撮影)

JR加古川駅前からかこバス別府(または海洋文化センター)行で約10分「鶴林寺」下車

グラフ加古川

筆で書くって楽しいな

11月28日に加古川養護学校で書道会が行われました。書道家のアドバイスを受けながら、一人一人が好きな言葉や来年の目標などを力強く書きました。子どもたちは、できあがった個性あふれる作品に大きな花丸をつけてもらい、笑顔を見せていました。

いまだ! はしれー!

「子どもの体力向上啓発事業」の一環で、元サッカー選手を講師に招いた教室が野口北幼稚園で開かれました。講師がボールを蹴り上げた間だけ動くことができるゲームに子どもたちは大はしゃぎ。元気いっぱい園庭を駆け回りました。

こっちもあっちも加古川産

農林漁業祭月間に合わせて開かれた、農作物品評会出品野菜の即売会。新鮮で安い地元産野菜を求めて会場には早くから並ぶ人の姿も。「きくいも」などの珍しい野菜を前に、生産者が食べ方を説明するようすも見られました。

寄っておいで! うまいでぇ!

11月12日に「姫路食博」が開催され、加古川名物「かつめし」も出場しました。かつめしを通してまちおこしを目指す「うまいでぇ! 加古川かつめしの会」のみなさんが、できたてのかつめしを販売。販売ブースには長い行列ができました。

世界にひとつだけの手づくり年賀状

加古川駅南子育てプラザで「ものづくり名人に挑戦!」が行われ、10組の親子が年賀はがきづくりに挑戦しました。乾燥パルプを水に溶かし、型にはめてはがきを作成。門松や梅の花などお正月の飾りをつけて完成した自分だけのはがきを手に「出したいけど、もったいないな」。

「ごみ」の正しい処理にご協力をお願いします

7月1日から!
資源物の持ち去りを禁止します

市内のごみステーションに出される紙やアルミ缶などの資源物は「市が回収する」ことを前提に出されているものです。しかし、最近では資源物を持ち去る行為が多く発生し、市に通報や相談が多く寄せられています。そこで、7月1日より資源物の持ち去りを禁止します。

なぜ持ち去りを禁止するの?

資源物は市が収集した後、リサイクル業者に売却し、その収益は市の財源となっています。持ち去りは、市の収集業務に対する妨害行為であり、市民のみなさんの生活に生かされるべき貴重な財源を奪う行為だからです。

対象となる資源物は?

かん、びん、ペットボトル、紙類、衣類、電気製品、家具 寝具類、自転車などの金属類など

禁止する内容は?

市と市の指定する者以外が、ごみステーションから資源物の収集や運搬を行うことを禁止します。従わない場合は、警察に告発し、20万円以下の罰金が科されることがあります。

  • 持ち去りを防止するため、ごみは収集日の朝に出してください。
  • 持ち去りを見かけたら、場所や時間、車両の特徴などの情報を、環境第1課までお知らせください。
  • ごみステーションを使用して集団回収を実施している団体は、届け出をしてください(くわしくは3月上旬にお知らせします)。

4月1日から!
事業系ごみの取り扱いを見直します

家庭から出るごみの量は、分別やリサイクルなどの取り組みにより、近年大幅な減量を達成していますが、事業所から出るごみの量は、わずかな減量に留まっています。さらなる減量を目指し、事業所から出るごみの取り扱いを見直します。

分別と再資源化の徹底を

ごみの分別を徹底し、資源化が可能なごみはリサイクルするなど、有効活用できる体制を整えてください。

産業廃棄物(事業所から出る空き缶、空きビン、金属類など)

産業廃棄物収集運搬業者へ
廃棄物再生事業者へ

用紙類、新聞、雑誌、雑がみ、ダンボールなどの紙類

資源化センターへ

再資源化できない紙類や布類などの事業系ごみ

新クリーンセンターへ

4月オープン

資源化センターをご利用ください

新クリーンセンターの隣に、資源化センターがオープンします。資源化センターでは、事業所や家庭から搬入される資源化可能な紙類を、無料で引き取ります。用紙類、新聞、雑誌、雑がみ、ダンボールなどに分別して搬入してください。

平荘町上原210-1
月から土曜日 8時00分から 15時30分( 12時00分から 13時00分を除く)

問い合わせ先 環境第1課(電話 426-1561)

第24回加古川カップ綱引大会 参加者募集

とき 2月26日(日曜日) 8時45分から
ところ 日岡山体育館

毎年、本格派チームから、職場やサークル、ご近所仲間で結成した初心者チーム、小学生チーム、親子チームなどさまざまなチームが参加して熱戦が繰り広げられます。あなたも仲間や家族と一緒に参加してみませんか。

初心者チームも大歓迎。綱の引き方、ルールなど、分からないことがあれば説明します。気軽に参加してください。

男子チャンピオンの部(600キログラム以下)

  • 競技人数 8人
  • チーム編成 8から10人
  • 参加費 3,000円/1チーム

男子一般の部

  • 競技人数 8人
  • チーム編成 8から10人
  • 参加費 3,000円/1チーム

女子一般の部

  • 競技人数 8人
  • チーム編成 8から10人
  • 参加費 3,000円/1チーム

男女混合の部

  • 競技人数 8人
  • チーム編成 8から10人(男4人 女4人)  女子4人以上も可。
  • 参加費 3,000円/1チーム

小学生の部

  • 競技人数 8人
  • チーム編成 8から15人  男女混合可。
  • 参加費 100円/1人

市内小学校対抗戦

  • 競技人数 8人
  • チーム編成 8から15人  1校1チーム。男女混合可。
  • 参加費 100円/1人

一般チャレンジの部 初心者向け

  • 競技人数 4人
  • チーム編成 4から6人(男2人 女2人)  女子2人以上も可。
  • 参加費 2,000円/1チーム

親子ペアの部 初心者向け

  • 競技人数 2人
  • チーム編成 小学生とその保護者
  • 参加費 500円/1チーム

申込方法 1月27日(必着)までに、申込用紙に必要事項を書き、参加費を添えて市体育協会事務局へ。
市内小学校対抗戦は、1校2チーム以上の申し込みがあった場合などは事務局で調整します。
申込用紙は、市役所案内、各市民センター 公民館、日岡山体育館、総合体育館などにあります。

問い合わせ先 市体育協会事務局(社会教育 スポーツ振興課内 電話 427-9292)

えんぴつ

昨年は、東日本大震災など自然の脅威をまざまざと感じさせられた一年でした。本市でも台風により多くの被害が発生し、尊い人命が失われる結果となりました。大きな災害に直面すると、改めて人のつながりや助け合いの大切さを痛感します。市では「地域の絆」による災害に強いまちづくりを進めています。「地域の絆」と聞くと堅苦しいと感じる方もいるかもしれませんが、近所の方との身近なあいさつから始めてみてはどうでしょうか。
今年がみなさんにとっていい年でありますように。 (池)

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