○加古川市犯罪被害者等支援条例施行規則

平成29年3月31日

規則第18号

(趣旨)

第1条 この規則は、加古川市犯罪被害者等支援条例(平成29年条例第3号。以下「条例」という。)の施行に関し、必要な事項を定めるものとする。

(定義)

第2条 この規則において使用する用語は、条例において使用する用語の例によるほか、次に定めるところによる。

(1) 犯罪被害 犯罪行為による死亡又は重傷病をいい、犯罪行為の時又はその直後における心身の被害であって、その後の死亡又は重傷病の原因となり得るものを含む。

(2) 犯罪行為 人の生命又は身体を害する罪に当たる行為(刑法(明治40年法律第45号)第37条第1項本文、第39条第1項又は第41条の規定により罰せられない行為を含むものとし、同法第35条又は第36条第1項の規定により罰せられない行為及び過失による行為を除く。)をいう。

(3) 重傷病 療養に1月以上の期間を要する負傷又は疾病(当該疾病が精神疾患である場合にあっては、3日以上労務に服することができない程度の症状であったもの)をいう。

(4) 市民 住民基本台帳法(昭和42年法律第81号)に基づき、本市の住民基本台帳に記録されている者をいう。

(5) 犯罪被害者である市民 犯罪被害を受けた者であって、当該犯罪被害を受けた当時に市民であったものをいう。

(支援金の種類及び額)

第3条 条例第8条の支援金(以下単に「支援金」という。)の額は、次の各号に掲げる支援金の種類に応じ、当該各号に定める額とする。

(1) 遺族支援金 300,000円

(2) 重傷病支援金 100,000円

2 重傷病支援金の支給を受けた者が、当該重傷病支援金の支給に係る犯罪行為に起因して死亡した場合における遺族支援金の支給については、200,000円を支給するものとする。ただし、犯罪被害を受けた日から1年を経過して死亡した場合は、支給しない。

(支援金の支給対象者)

第4条 支援金の支給を受けることができる犯罪被害者等は、次の各号に掲げる支援金の種類に応じ、当該各号に定める者とする。

(1) 遺族支援金 犯罪行為により死亡した犯罪被害者である市民(当該死亡の時に市民であった者に限る。次項において同じ。)の遺族のうち、次項及び第3項の規定により第1順位の遺族となる者

(2) 重傷病支援金 犯罪行為により重傷病を負った犯罪被害者である市民

2 前項第1号の遺族は、犯罪被害者である市民の死亡時において、次の各号のいずれかに該当する者とする。

(1) 犯罪被害者である市民の配偶者(婚姻の届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にあった者及びパートナーシップを形成していた者として市長が認めるものを含む。以下同じ。)

(2) 犯罪被害者である市民と生計を一にしていた当該犯罪被害者である市民の子(配偶者の子を含む。以下同じ。)、父母、孫、祖父母及び兄弟姉妹

(3) 前号に該当しない市民で犯罪被害者である市民の子、父母、孫、祖父母及び兄弟姉妹

3 遺族支援金の支給を受けるべき遺族の順位は、前項各号の順序とし、同項第2号及び第3号に掲げる者のうちにあっては、それぞれ当該各号に掲げる順序とし、父母については養父母を先にし、実父母を後にする。この場合において、同順位の者が2人以上あるときは、その1人に対してした支給は、全員に対してなされたものとみなす。

(ヘルパーの派遣に要する費用の助成)

第5条 条例第9条の規定による家事援助を行う者(家事援助を行う者を派遣する事業者により派遣される者をいい、以下「ヘルパー」という。)の派遣に要する費用の助成(以下「ヘルパーの派遣に要する費用の助成」という。)の額は、1時間当たり2,500円を上限とする。

2 ヘルパーの派遣に要する費用の助成を受けることができる時間は1時間を単位とし、当該時間の合計は48時間以内とする。

3 ヘルパーの派遣に要する費用の助成を受けることができる期間は、当該助成の決定を行った日から6月以内とする。

(ヘルパーの派遣に要する費用の助成の範囲)

第6条 ヘルパーの派遣に要する費用の助成を受けることができる家事援助の内容は、次に掲げるものとする。

(1) 調理

(2) 衣類の洗濯

(3) 住居の掃除

(4) 生活必需品の購入

(5) 病院等への通院の介助

(6) その他市長が必要と認める家事援助

2 前項各号に掲げる家事援助(同項第4号及び第5号に掲げるものを除く。)は、犯罪被害者等の居宅において実施されるものとする。

(ヘルパーの派遣に要する費用の助成対象者)

第7条 ヘルパーの派遣に要する費用の助成を受けることができる犯罪被害者等は、次の各号のいずれかに該当する市民とする。

(1) 犯罪行為により重傷病を負った犯罪被害者

(2) 犯罪行為により死亡した犯罪被害者である市民の配偶者、子、父母、孫、祖父母及び兄弟姉妹であって、当該犯罪被害を受けた当時当該犯罪被害者である市民と同居していた者

(3) 犯罪行為により死亡し、又は重傷病を負った犯罪被害者の配偶者、子、父母、孫、祖父母及び兄弟姉妹であって、当該犯罪被害を受けた当時当該犯罪被害者と生計を一にしていた者

2 ヘルパーの派遣に要する費用の助成を受けるべき者の順位は、前項各号の順序とし、同項第2号及び第3号に掲げる者のうちにあっては、それぞれ当該各号に掲げる順序とし、父母については養父母を先にし、実父母を後にする。この場合において、同順位の者が2人以上あるときは、その1人に対してした助成は、全員に対してなされたものとみなす。

(一時保育に要する費用の助成)

第8条 条例第9条の規定による一時保育に要する費用の助成(以下「一時保育に要する費用の助成」という。)の額は、犯罪被害者等の就学前の子1人につき1日当たり3,000円を上限とする。

2 一時保育に要する費用の助成を受けることができる日数は、6日以内とする。

3 第5条第3項の規定は、一時保育に要する費用の助成について準用する。

(一時保育に要する費用の助成の範囲)

第9条 一時保育に要する費用の助成は、犯罪被害者等が次の各号のいずれかに該当する場合に受けることができるものとする。

(1) 当該犯罪被害に係る刑事に関する手続に関与する場合

(2) 当該犯罪被害に係る弁護士等との打合せをする場合

(3) 当該犯罪被害に伴い病院等へ通院する場合

(4) その他市長が必要と認める場合

(一時保育に要する費用の助成対象者)

第10条 一時保育に要する費用の助成を受けることができる犯罪被害者等は、第7条第1項各号のいずれかに該当し、かつ、当該犯罪被害者等の就学前の子を監護する市民とする。

2 第7条第2項の規定は、一時保育に要する費用の助成について準用する。

(加古川市営住宅への入居における特別の配慮)

第11条 条例第10条に規定する犯罪等の被害により従前の住居に居住することが困難となった犯罪被害者等は、一時的に加古川市営住宅に入居することができるものとする。

2 前項の規定により一時的に加古川市営住宅に入居することができる期間は、当該一時的に加古川市営住宅に入居した日の属する月から6月以内とする。

(加古川市営住宅への入居における特別の配慮の対象者)

第12条 前条に定める一時的に加古川市営住宅に入居することができる犯罪被害者等は、次の各号のいずれにも該当する市民とする。

(1) 第7条第1項各号のいずれかに該当する者

(2) 次のいずれかに該当する者

 従前の住居又はその付近において犯罪行為が行われたために当該住居に居住し続けることが困難となったと認められる者

 犯罪行為により従前の住居が滅失し、又は著しく損壊したために当該住居に居住することができなくなった者

 二次的被害を受けたため、従前の住居に居住し続けることが困難となったと認められる者

 その他市長が認める者

(家賃の助成)

第13条 条例第10条の規定による新たに入居する賃貸住宅の家賃の助成(以下「家賃の助成」という。)の額は、1月当たり家賃の月額の2分の1に相当する額(その額が30,000円を超えるときは、30,000円)とし、1,000円未満の端数がある場合は、これを切り捨てた額とする。

2 家賃の助成を受けることができる期間は、新たに賃貸住宅に入居した日の属する月の翌月(当該入居した日が月の初日であるときは、当該入居した日の属する月)から6月以内とする。

(家賃の助成対象者)

第14条 家賃の助成を受けることができる犯罪被害者等は、次の各号のいずれにも該当する市民とする。

(1) 第7条第1項各号のいずれかに該当する者

(2) 第12条第2号アからまでのいずれかに該当する者

(3) 新たに賃貸住宅に入居し、当該賃貸住宅の家賃を負担する者

(転居費用の助成)

第15条 条例第10条の規定による転居に要する費用の助成(以下「転居費用の助成」という。)の額は、180,000円を上限とする。

2 第5条第3項の規定は、転居費用の助成について準用する。

3 転居費用の助成を受けることができる転居に要する費用は、引越しに係る費用その他市長が必要と認める費用とする。

(転居費用の助成対象者)

第16条 転居費用の助成を受けることができる犯罪被害者等は、次の各号のいずれにも該当する市民とする。

(1) 第7条第1項各号のいずれかに該当する者

(2) 第12条第2号アからまでのいずれかに該当する者

(3) 新たな住居に転居し、当該転居に要する費用を負担する者

(支給及び助成の申請等)

第17条 支援金の支給並びに第5条第8条第13条及び第15条の助成(以下「助成」という。)の申請は、当該犯罪行為による死亡又は重傷病の発生を知った日から1年を経過したときは、することができない。ただし、当該期間内に申請しなかったことについて、やむを得ない理由があると市長が認めるときは、この限りでない。

2 前項の申請は、一の犯罪被害につき、それぞれ一回に限り行うことができる。

3 第1項の申請その他の手続きについては、市長が別に定める。

(支給及び助成決定の取消し等)

第18条 市長は、偽りその他不正の手段により支援金の支給若しくは助成を受けた者があるとき、又は支援金の支給若しくは助成後において支給対象者若しくは助成対象者に該当しないことが判明したときは、支援金の支給の決定又は助成の決定を取り消し、支給した支援金又は助成した額の全部又は一部をその者から返還させるものとする。

(支援金の支給又は助成を行わないことができる場合等)

第19条 第3条から前条までの規定にかかわらず、次に掲げる場合は、支援金の支給又は助成を行わないことができる。

(1) 犯罪被害者である市民と加害者との間に親族関係(事実上の婚姻関係又はパートナーシップ若しくはファミリーシップを形成していると市長が認める場合を含む。)があるとき。

(2) 犯罪被害者である市民が犯罪行為を誘発し、又は容認したとき、その他当該犯罪被害につき犯罪被害者である市民にもその責に帰すべき行為があったとき。

(3) 前2号に掲げる場合のほか、犯罪被害者である市民又はその遺族と加害者との関係その他の事情により、支援金の支給又は助成を行うことが社会通念上適切でないと市長が認めるとき。

2 前項第1号の規定に該当する場合において、同項の規定により給付金の支給又は助成を行わないことが社会通念上適切でないと認められる特段の事情があるときは、同項の規定にかかわらず、支援金の支給又は助成を行うものとする。

(助成の調整)

第20条 市長は、犯罪被害者等が他の地方公共団体から犯罪被害に係る犯罪被害者等に対する支援を受けた場合で、他の犯罪被害者等との権衡上必要があると認めるときは、当該犯罪被害に係る当該犯罪被害者等に対する助成の額並びに助成を受けることができる時間、日数及び期間について、必要な調整を行うことができる。

(補則)

第21条 この規則に定めるもののほか、必要な事項は、市長が別に定める。

この規則は、平成29年4月1日から施行する。

(令和5年6月29日規則第45号)

(施行期日)

1 この規則は、令和5年7月1日から施行する。

(経過措置)

2 この規則による改正後の加古川市犯罪被害者等支援条例施行規則の規定は、この規則の施行の日(以下「施行日」という。)以後に発生した犯罪等の被害に係る支援金、ヘルパーの派遣に要する費用、一時保育に要する費用、加古川市営住宅への入居、家賃及び転居費用(以下「支援金等」という。)について適用し、施行日前に発生した犯罪等の被害に係る支援金等については、なお従前の例による。

加古川市犯罪被害者等支援条例施行規則

平成29年3月31日 規則第18号

(令和5年7月1日施行)

体系情報
第8類 生/第5章 生活安全・交通安全
沿革情報
平成29年3月31日 規則第18号
令和5年6月29日 規則第45号