教育に関する事務の管理及び執行の状況
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(2)「生きる力」の育成 ①英語活動支援事業 グローバル化がますます進行する現代社会において、英語によるコミュニケーション能力の育成は日本の教育にとっての大きな課題であり、国家規模の英語教育推進が行われつつある。生きた英語に触れることにより英語で表現することへの興味や意欲を引き出すこと、さらに、異なる文化に触れることにより多様性に対する受容や寛容の気持ちを育成することは、これからの社会を生きる児童生徒にとって非常に重要である。学習指導要領においても、外国語教育の充実が重要事項として取り上げられている。こうしたなかで、ネイティブの英語スピーカーとの直接の触れ合いの中での英語学習は、大きな意義を有すると考えられる。 平成28年度においては、平成27年度に拡充された予算が維持され、ALT配置・ALTの派遣について力を入れた取組が行われており、ALTの派遣回数は228回と平成27年度に比較して20%増加した。子どもたちも楽しみながら積極的にコミュニケーションを図っている。引き続き、充実した取組を期待したい。 ②英語の基礎力向上に関する取組 ALTの派遣が活発に実施されているとはいえ、その回数には限界がある。したがって、児童生徒の英語の基礎力向上のためには、教員の指導力の向上と指導の工夫が不可欠である。 指導法の工夫については、CAN−DOリストやENJOYリスト、チェックシートを活用したスモールステップの学習や、イングリッシュ・キャンプ、イングリッシュ・ウォーク等の開催など、魅力的な取組が実施されており、児童生徒の満足度も高く、成果を上げつつある。教員の指導力向上のための研修も適切に実施されており、基礎力向上のための取組が着実に行われている。 学習指導要領の改訂を踏まえて、小学校における外国語活動の質の向上、教員の英語指導能力の向上が期待されるところであり、教員の英語検定やTOEFL受験等の勧奨などによって教員の意欲を高めることを含め、ますますの英語教育の充実をお願いしたい。 ③道徳性の育成に関する取組 道徳の特別教科化に伴い、教員の間には様々な戸惑いがあると思われる。まずは教科化の趣旨を理解し、その上で多面的・多角的に深く考えたり議論したりする道徳教育の充実に向けて、実践と評価のあり方の研究を推進していくことが必要である。 平成28年度においては、教職員の道徳教育に対する関心度も高く、各学校において研修も実施され、校内の道徳教育推進体制の整備や全体計画、年間指導計画の見直しも着実に進められている。 62

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