「鉛筆画家」坂本七海男さん

更新日:2026年05月21日

加古川人

加古川という土地に根差し、自分らしく生きる人たちのリアルな声を通して、このまちと人の魅力に迫ります。

entry063「加古川市を鉛筆のまちにしたかった」

鉛筆画家|坂本 七海男さん

東神吉町で教室も開かれていた鉛筆画家の坂本さん。著名人などの人物画や自身が見た風景画などを、モノクロ写真で切り取ったかのように22種類の鉛筆で描く絵は、世界的に高く評価されています。今年の引退を前に体毛一本一本を緻密に描写した毛ガニを描いた作品が国際美術書「A WORLD HISTORY OF ART(世界芸術史)」に掲載。

作品が掲載された国際美術書を持つ坂本さん

きっかけは妻の一言

鉛筆画を始めたのは、定年退職後初めて描いたバラの絵を妻に褒めてもらったことがきっかけ。処女作である「地球の夜明け」は、市内に日の出や夕焼けを毎日のように見に行き、制作に1年かかりました。画家として活動するに当たり、妻に「自分で納得していては駄目、たくさんの人に見てもらいなさい」とも言われ、積極的に作品展に出展しました。市総合文化センターで行った初めての展覧会で、3日間で5,800人が来場されたことは今でもよく覚えています。

いまだに夢見心地

紙と鉛筆さえあれば、本物さながらの立体感を再現できるのが鉛筆画の魅力です。
鉛筆には10Hから10Bまでの22種類があり、使い分けや力加減で色が出せます。私の描く鯖は青いんですよ。思い通りの色が出せるようになってから、一段と夢中になりました。
3年前に毛ガニを描いた「北海の宝」が「A WORLD HISTORY OF ART」に掲載してもらえる話をいただいたときは、まるで夢のようで信じられませんでした。案内状が届いて、初めて実感しましたね。歴史的な芸術家たちと名を連ねられる100年に一人の貴重な機会ということで、これはラッキーだなと思いました。これまで、国立新美術館を中心にたくさんの作品展を行ってきたのがよかったんじゃないでしょうか。
生徒たちと一緒に開催した展覧会で記念撮影

生徒たちは宝

鉛筆画教室は近所の人から頼まれて始めることにしました。はじめは、私の名前にちなんで7人までかなと思っていましたが、あれよあれよと言う間に大所帯に。絵は楽しく描かないと上手くならないと思っていて、教室は和気あいあいと楽しい雰囲気。生徒たちは見る見るうちに上達しました。生徒たちには、私の知っていることは全部教えました。最初の生徒だった近所の人は丸と点しか描けないと言っていたのに、一番初めに受賞したんですよ。生徒の中には20年以上教室に通ってくれる人もたくさんいます。今年の7月に引退しますが、その後もきっと遊びに来てくれるでしょうね。
インタビューに答える坂本さん
プロフィール
鉛筆画家|坂本 七海男さん
加古川市在住。定年退職後に鉛筆画を始め、今年の引退を前に国際美術書に作品が掲載され、歴史的芸術家たちと名を連ねた。【取材:令和8年4月15日】

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