「こどものための音楽塾」角優奈さん

更新日:2023年03月20日

加古川人

加古川という土地に根差し、自分らしく生きる人たちのリアルな声を通して、このまちと人の魅力に迫ります。

entry027「たくさんの子ども達に音楽を好きになってほしい」

こどものための音楽塾 代表理事|角優奈さん

柔らかな日差しが差し込む部屋に置かれたグランドピアノで優雅にメロディーを奏でるのは、現役音大生でピアノ教室講師の角優奈さん。平成27年(2015)、14歳で金賞を受賞したショパン国際ピアノコンクールinアジア全国大会を始め、幼少期から数々のコンクールで賞を受賞。令和元年(2019)、18歳の時に一般社団法人「こどものための音楽塾」を立ち上げ、音楽の楽しさを伝える活動を続ける角さんにお話を伺いました。

ピアノを弾く角優奈さん

キラキラした世界に憧れて

ピアノを始めたのは3歳からです。通っていたピアノ教室には優しい先生や仲のいい友達がいて、発表会のステージにはドレスアップしたお姉さん達。そんなキラキラした世界に魅了されていました。物心ついた時からピアノの先生になりたいと思っていて、小学校の卒業文集にも先生になると書いていました。練習は苦手でしたが、発表会のステージに立ち続けているうちに、ここまで来たという感覚です。

大好きなこの場所で

中学2年生の時に母が亡くなった時は、心にぽっかりと穴が空いたようでしたが、教室の先生や学校の先生が親身になってくださり、東京の音楽高校、音楽大学へ進学することができました。東京での生活は心細い時もありましたが、地元の友だちや教室の先生の支えのおかげで乗り越えることができました。「帰ってくる場所」があるというのは、心強かったですね。

周りには演奏家を目指す友達も多かったのですが、私は生まれ育った大好きな加古川でピアノの先生になるという思いは変わりませんでした。自分が小さな頃に学んでいた同じ空間で、いま、子ども達にピアノを教えることができ、幸せを感じています。

親子連れで満席となったコンサート会場

加古川への恩返し

もっとたくさんの子ども達に音楽を大好きになってほしい、という思いを持っていました。若手演奏家たちが舞台で演奏する場をつくり、それが子ども達には音楽と出会う場となる、その2つを活動の軸とした一般社団法人「こどものための音楽塾」を令和元年(2019)に立ち上げ、0歳の赤ちゃんから参加してもらえるコンサートを企画しました。小さなホールでの開催を続け、10回目となった昨年のコンサートは市民会館で約1,000名の方にお越しいただきました。満席になったホールを見て、この活動をやっていて本当に良かったと思いました。

これまで、たくさんの方々に支えていただき、音楽を続けることができました。この活動を通じて、大好きな加古川と支えてくださった方々に少しでも恩返しができたらと思っています。

ピアノ教室で演奏する笑顔の角優奈さん
プロフィール

こどものための音楽塾 代表理事|角優奈さん

加古川市出身、在住。3歳からピアノを始め、幼少期から各種コンクールで数々の賞を受賞。東京の音楽大学に通いながら、市内のピアノ教室で子ども達に音楽の楽しさを伝えている。また、一般社団法人こどものための音楽塾の代表理事として、「0歳から聴けるクラシックコンサート」の開催、学校・福祉施設などへの出張コンサートを続けている。

この記事に関するお問い合わせ先

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