「力士」大辻理紀さん

更新日:2022年12月19日

加古川人

加古川という土地に根差し、自分らしく生きる人たちのリアルな声を通して、このまちと人の魅力に迫ります。

entry024「目指すなら一番、横綱になる」

力士|大辻理紀さん

凛とした空気の中、土俵で黙々と稽古に精を出す精悍な男性は、加古川出身の力士、大辻理紀さん。幼少期から相撲に取り組み、大相撲高田川部屋に平成31年(2019)に入門、最終目標である横綱を目指して精進を重ねています。令和4年(2022)11月の九州場所では東幕下24枚目で6勝1敗と大きく勝ち越し、いよいよ十両昇進が見えてきた大辻さんに話を伺いました。

土俵に立つ大辻理紀さん

「やるならプロで」と決めていた

兄が通っていた相撲教室に小学2年生から通っていました。教室で指導していただいた力士の方をかっこいいと子どもながらに感じて、その頃から「やるならプロで」と決めていました。中学校は、相撲部のある学校を求めて私立学校へ進学したものの、体格差のある高校生との稽古もあり、最初は全く勝てずに苦労しました。それでも中学3年生の全国大会では準優勝することができ、嬉しかったですね。もちろん、優勝できなかった悔しさもありました。少しでも早くプロになりたいと思っていたので、中学卒業と同時にご縁のあった高田川部屋へ入門し、平成31年(2019)3月に初土俵を踏みました。

横綱を目指して

相撲では、年齢は関係なく完全に実力の世界です。高田川部屋では、叩き上げの力士が多くて、今は基礎を固める時と思っています。入門してから左肩を手術したり、膝の怪我もありましたが、11月の九州場所では6勝1敗と勝ち越すことができ、いよいよ十両昇進が見えてきました。これまでのようにがむしゃらに頑張るだけでは通用しなくなりますし、怪我をしないためにも、相撲の研究にも取り組んでいます。先輩力士も優しいアットホームな部屋ですが、時にきちんと叱ってくれる親方にも感謝しています。親方の「早く昇進することよりも最後にどこにいたかが大事」という言葉を大切に、最終目標である横綱を目指していきます。

黙々と稽古に打ち込む大辻さん

加古川でも相撲を広めたい

中学卒業と同時に単身上京し、コロナ禍で外出もできず大変でしたが、加古川でも東京でも、応援してくださる方、支えてくださる方がいて心強く思っています。特に、家族や地元の皆さんの応援は本当にありがたいです。加古川から手紙を送ってくださる方もいて、頑張らないと、という気持ちになります。コロナ禍で実現していませんが、兄が企画して始めた鶴林寺での赤ん坊の泣き相撲奉納や、自分も参加していた小学生のわんぱく相撲など、地元で相撲を広める活動があれば、ぜひ駆けつけたいです。中学3年生の正月に家族で登った高御位山の日の出は、忘れられない景色です。正月は1月場所があり帰省できないので、次に見られるのは引退後。あの景色を胸に今後も頑張ります。

相撲について語る大辻理紀さん
プロフィール

力士|大辻理紀さん

加古川市出身、高田川部屋所属。平成15年(2003)生まれ。小学2年生から相撲を始め、中学時代には全国大会で準優勝に輝いた。卒業と同時に平成31年(2019)に高田川部屋へ入門。東幕下24枚目で挑んだ令和4年(2022)11月の九州場所では6勝1敗と2場所連続で勝ち越し、横綱になることを目標に日々稽古に打ち込んでいる。

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