「画家」久保田裕美さん

更新日:2022年08月23日

加古川人

加古川という土地に根差し、自分らしく生きる人たちのリアルな声を通して、このまちと人の魅力に迫ります。

entry021「絵の中からいろいろなものを見つけてほしい」

画家|久保田裕美さん

JR加古川駅の南側、商業施設へ続く大きな階段に、ひときわ目立つカラフルなイラストが描かれています。加古川市の名所や特産品が散りばめられた階段アートを描いたのは、市出身の画家、久保田裕美さん。各地で個展を開いたり、壁画イラストや粘土人形など創作の幅を広げる久保田さんにお話を伺いました。

イラストの前に立つ久保田裕美さん

家族とのやりとりが原点

マンガが好きだったので、物心ついたときから絵を描いていたように思います。大学でも美術を学び、在学中から個展を開催していました。加古川の実家での家族とのやりとりが私のイラストの根底にあると思います。特に母の行動は面白くて、時に感動を覚えるほどです。作品の中では、家族や知人をモチーフにしたキャラクターが登場し、いろいろな行動をしています。前向きに取り組んでいる者、サボっている者、何をしているかよく分からない者。いろいろな人がいる社会の中で、みんなそれぞれが一生懸命に生きている、そんな感覚が表れていると思います。例えば、人にはいろいろな面があって腹が立つこともありますが、心の中で「この人、カバに似てるな」と思うと、イライラを愛着に変換できてしまいます。そんな視点でイラストを見ていただけると嬉しいですね。

軽トラックから広がった創作の場

平成18年(2006)には、地元のコスモスまつりを盛り上げたいという父の思い付きで、自宅の軽トラックにコスモスを描いたことで新聞に紹介され、店舗の壁やシャッターなどにイラストを描いてほしいという依頼が増えていき、これまで39ヶ所に描かせてもらいました。平之荘神社の大きな絵馬も15年前から干支をモチーフに毎年描き続けています。子どもから大人まで、見る人みんなに喜んでほしいという思いを込めています。

平之荘神社にある特大絵馬(寅年)

個展での声を励みに

松風ギャラリーでは毎年個展をさせていただき、知り合いも含め、たくさんの人が来てくれて元気をもらえます。個展では、見てくださる人がいろんな発見をしてくれて、楽しいキャラクターを見つけて喜んでくれる人や、こちらが想定もしていなかったような解釈を教えてくれる人、私の作品を見て元気をもらい1年間頑張ってこられた、と言ってくださる人もいます。皆さんの声を励みに、これからも創作を続けたいですね。

イラストを描く久保田裕美さん
プロフィール

画家|久保田裕美さん

加古川市出身、愛知県在住。ブタやカエルなどの動物や想像上のキャラクターの表情豊かな、ユーモアあふれるイラストをキャンバスはもちろん、店舗の壁やシャッター、神社の特大絵馬などに描いている。また、個展ではライブ・ドローイングとして観客の前で作品を描くパフォーマンスを続けている。

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