「八幡営農」本岡壮一さん

更新日:2022年06月20日

加古川人

加古川という土地に根差し、自分らしく生きる人たちのリアルな声を通して、このまちと人の魅力に迫ります。

entry019「作り手の顔が分かる加古川パスタを全国へ広めたい」

株式会社八幡営農|本岡壮一さん

JA兵庫南の職員として勤務するかたわら、地区の農会長として地域の農業発展に尽力されていた本岡壮一さん。令和3年(2021)、八幡営農組合の代表に就任し、令和4年(2022)4月には農事組合法人から株式会社へ移行した八幡営農で、農産物から加工品の生産まで、多様な事業を展開されています。加古川生まれ加古川育ちの日本初純国産パスタ「加古川パスタ」の開発を中心に、八幡営農の活動について本岡さんにお話を伺いました。

小麦畑に立つ本岡壮一さん

地域の農業を支える八幡営農

八幡地区の6集落の全農家642戸が参加する八幡営農組合は、平成17年(2005)に設立しました。私自身、地区の農会長をしていたこともあって、令和3年(2021)に代表を引き受けることになりました。八幡地区の農地を約130ヘクタール預かって、米、小麦、大麦、大豆、蕎麦を栽培し、パスタや豆腐、ロールケーキや弁当などの生産販売も行っています。特に、八幡営農が日本で初めて栽培に成功したパスタ用デュラム小麦「セトデュール」は、市内の工場でパスタに加工され、「加古川パスタ」として人気を博しています。

セトデュールの生育状況を確認

日本初の純国産パスタが完成

日本のパスタ用小麦は、以前は100%国外からの輸入に頼っていました。八幡営農では、農研機構西日本農業研究センターと株式会社ニップンとともに、「国産パスタを作りたい」という思いから、日本の気候に適したデュラム小麦の栽培方法を確立し、農研機構西日本農業研究センターが日本で初めてのデュラム小麦「セトデュール」を品種登録しました。市内のオーマイ株式会社加古川工場でパスタに加工することで、加古川生まれ加古川育ちの純国産パスタが完成し、今では、スーパーや百貨店でも販売され、飲食店や学校給食でも提供されるようになり、ふるさと納税でも多くの方に選んでいただいています。当初は0.2ヘクタールの面積でスタートしたセトデュールの栽培も40ヘクタールに拡大し、品質も劇的に向上しました。多くの方に助けていただいたおかげと、本当に感謝しています。

加古川パスタを全国へ

最近では、お子さんから「誕生日に加古川パスタを食べたい」と言われたという話も聞きました。安全安心で生産者の顔が分かる地元のパスタを食べて育ったことは、大人になっても良い思い出になると思います。

八幡地区でも離農者が増えていますので、八幡営農で管理する農地は、今後も増えていくと思います。地域の農業を守っていくためにも、セトデュールの生産量をさらに増やして、加古川パスタを地域の特産品として全国に広げていきたいですね。

地域の方と話をする本岡さん
プロフィール

株式会社八幡営農|本岡壮一さん

加古川市出身、在住。JA兵庫南の職員として、また地区の農会長として地域の農業振興に携わり、令和3年(2021)2月から八幡営農の代表を務める。令和4年(2022)4月には農事組合法人から株式会社へ移行し、さらなる展開を見据えている。

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