「高松清太夫老舗」高松清英さん

更新日:2021年08月19日

加古川人

加古川という土地に根差し、自分らしく生きる人たちのリアルな声を通して、このまちと人の魅力に迫ります。

entry009「食べ続けていただける人がある限り、造り続けたいです」

有限会社 高松清太夫老舗|高松清英さん

高松さんが代表を務め、糀(こうじ)や甘酒、味噌を製造・販売する創業400年以上の老舗(しにせ)「有限会社 高松清太夫老舗」は、慶長18年(1613年)に姫路藩主池田輝政から同業者の糀製造業取締役を命じられました。以来、現在に至るまで長きにわたり加古川市民の家庭の味を支え続けています。

高松清英さん

家庭の味を支える

学生のころから家業の糀屋を手伝っていましたが、本格的に継いだのは23歳の時なので、この仕事を始めてもう50年になります。昔は味噌を手造りする家が多かったので、糀屋は各家庭から持ち込まれる米を預かって糀に加工してから引き渡していました。最近は「自分が用意した材料で」という思いから、米・塩・大豆を自ら持ち込んで「これで味噌を作ってほしい」と依頼される人もいらっしゃるので、それぞれの体調や好みに合わせた配合(塩分を控えるなど)で味噌造りを行っています。

家族で協力して手造り

400年受け継いできた伝統製法

甘酒に使う糀と味噌に使う糀、用途に合わせて糀を造り分けています。糀造りは、日々変化する温度・湿度に左右されるのでとても気を遣いますが、機械では管理が難しいので、長年の経験から得た感覚を頼りに丁寧に手造りしています。特に甘酒用の糀は粒が残らない、他にはない独自の造り方です。家族で協力しながら甘酒や味噌を造っていますが、この伝統を子や孫の世代にも引き継ぎたいですね。

高松味噌の樽

安心できるものを届けたい

最近は地元品コーナーを設けるお店なども多く見かけるようになり、地産地消は良いなと感じます。自分たちが口にするものが、誰が作り、何からできているか分かると安心できますよね。

私たちの仕事も、ひいきにしてくださる人々に支えられ、400年もの間長く続けてくることができました。私たちの造ったものを食べ続けていただける人がある限り、これからも造り続けたいです。

プロフィール

有限会社 高松清太夫老舗|高松清英さん

創業400年以上の老舗「有限会社 高松清太夫老舗」の代表。添加物を一切使用せず、地元産の材料にこだわり造られた糀や味噌は、市内の学校給食やお店でも使用されている。

この記事に関するお問い合わせ先

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郵便番号:675-8501
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