「プロ棋士」船江恒平七段

加古川という土地に根差し、自分らしく生きる人たちのリアルな声を通して、このまちと人の魅力に迫ります。
entry044「加古川の地で将棋を広めていきたい」
将棋棋士(七段)|船江恒平さん
平成23年の第1期加古川青流戦で優勝した船江恒平さん。棋士としての活躍だけにとどまらず、公認会計士試験にも合格し、監査法人で実務経験を積んでいる。一方、私生活では2児の父として市内で暮らす船江七段にお話を伺いました。

将棋の世界で
将棋との出会いは5歳の時、祖父に教えてもらったのがきっかけでした。祖父の家では近所の人たちが集まって将棋をしていて、その中に入って遊ぶのが好きでしたね。小学2年生になり、母の知り合いから紹介された加古川将棋センター(当時)に通うようになりました。そこで大人と対局し、勝てるのがとても嬉しかったです。小学5年生で奨励会に入会し、この頃には将来プロ棋士になるんだと漠然と考えていました。奨励会には長い間在籍していたのですが、三段リーグで戦っていた22歳の時、年上の同期が年齢制限で退会したことや後輩が先にプロ入りしたことで焦りが生まれました。それから真剣に将棋に向き合い、23歳でプロ棋士に。プロ2年目に開催された第1期加古川青流戦には、唯一の地元出場者として加古川市で行われる決勝戦に勝ち進みたいという思いで挑みました。初開催の棋戦で優勝することができ、とても嬉しかったですね。
新たな挑戦
プロ棋士になってからは、対局の傍ら各地で将棋を教えたり、棋士同士の研究会でより実力を高めたりする日々を過ごしていました。30歳の頃、将棋以外にも何か挑戦したいと思うように。やるからには資格が取れるもので、難しいことに挑戦したいという思いから、公認会計士を目指すことにしました。専門学校へ通い、会計士の勉強とプロ棋士の活動との両立を進め、試験に一発合格。現在は監査法人で公認会計士の資格登録に必要な実務経験を積んでいるところです。これまで将棋の世界だけで生きてきたので、新たな発見がたくさんありますし、将棋と全く異なる分野に挑戦することで、将棋の時間もより楽しみになりました。

加古川で将棋を広めていきたい
私生活では2人の子どもを育てています。週末は市内で遊ぶことがほとんどですね。河川敷でテニスをしたり、日岡山公園やイベント、図書館に行ったりといろいろな場所を巡っています。自然に触れる場所が多いのが良いですね。ずっと加古川市で暮らしてきましたが、子育てをするようになり、もっと加古川が好きになりました。私自身が加古川で将棋に出会い、プロになれた経験から、多くの子どもたちに将棋をしてほしいと思います。加古川市には将棋を始めやすい環境が整っていますので、公民館など市内のイベントに参加してみてください。私が参加するイベントもありますので、ぜひ皆さんお会いしましょう。

プロフィール
将棋棋士(七段)|船江恒平さん
加古川市生まれ、加古川市在住。井上慶太九段門下。平成22年にプロ棋士となり、翌年の第1期加古川青流戦にて優勝を果たす。令和3年に公認会計士試験に合格し、現在は監査法人で実務経験を積む。加古川観光大使。【取材:令和6年8月21日】
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更新日:2024年09月20日