「プロ棋士」上野裕寿四段

更新日:2023年12月20日

加古川人

加古川という土地に根差し、自分らしく生きる人たちのリアルな声を通して、このまちと人の魅力に迫ります。

entry035「人と将棋を指すのが何より楽しいです」

将棋棋士(四段)|上野裕寿さん

令和5年10月に将棋四段に昇段し、プロ棋士になった上野裕寿さん。加古川市出身で、幼い頃から将棋教室に通い、現在も加古川で暮らしている、笑顔がさわやかな上野さんにお話を伺いました。

加古川駅前で笑顔を見せる上野さん

最初は対局で泣いていました

5歳で父親から将棋を教えてもらい、小学1年生で加古川将棋倶楽部に通い始めました。人見知りの性格ということもあり、教室での対局では、緊張のあまり泣いてしまいました。師匠の井上慶太先生が当時はとても困っていたことを覚えていますね。その後は、大人の方とも対局を重ねることで、実力が付いてきたと思います。県代表として出場した、全国小学生倉敷王将戦 低学年の部で優勝することができて、とても自信になりましたね。

将棋の道へ

将棋の奨励会には小学6年生で入会しました。奨励会には6級から三段まであり、中学3年生で三段になることができたのですが、三段リーグではなかなか思うような成績を残せず、辛い日々を過ごしていました。そのような時でも、井上一門の研究会に参加して、刺激し合える環境があったことで頑張ることができました。井上先生も温かく見守ってくださりました。高校を卒業して、大学に進学するか迷いもありましたが、将棋の道へ進もうと自分の中で決心しました。この決断で、これまでどこか将棋に対してあった甘えを吹っ切れたような気がします。

将棋を指す上野さん

将棋の魅力

何度も大きな壁に跳ね返されてきましたが、四段に昇段し、プロ棋士になれました。新人王戦では第3局で大逆転勝利し、優勝することもできました。将棋はまさに逆転のゲームで、最後まで勝者が分からないところがとても魅力的なんです。今はAIと対戦することもできますが、人と真剣勝負をして指すのが何より楽しいと思っています。加古川市には、教室も多くあって、色々な方と将棋を指せる環境があります。将棋フェスタなどのイベントでは、プロの方との対局もできます。この棋士のまち加古川で、多くの人が将棋を楽しんでくれたら嬉しいですね。

新人王表彰式でトロフィーを持つ上野さん
プロフィール

将棋棋士(四段)|上野裕寿さん
加古川市生まれ、加古川市在住。井上慶太九段門下。令和5年10月にプロ棋士となり、棋士としての初対局が第54期新人王戦の決勝戦3番勝負で、見事に初の棋戦優勝を果たす。加古川市ゆかりの7人目のプロ棋士として、今後の活躍が期待されている。好きな将棋の駒は、攻めたり守ったりできる攻防の一手「角」。【取材:令和5年11月22日】

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