少年自然の家通信[令和2年7月]

更新日:2023年04月28日

本ページでは主に、少年自然の家・野外活動センターで見られた光景や少年自然の家の取り組み等をブログ形式でご紹介いたします。

【令和2年7月21日更新】

  • 「[令和2年7月20日]なかなか見えないネオワイズ彗星」を追加しました。

【令和2年7月19日更新】

  • 「[令和2年7月17日]夏のメジロ」を追加しました。
  • 「[令和2年7月17日]平荘湖からネオワイズ彗星を観察」を追加しました。
  • 「[令和2年7月19日]抜け殻の主はどこへ...?」を追加しました。

【令和2年7月17日更新】

  • 「[令和2年7月16日]ネオワイズ彗星を初観測!」を追加しました。

【令和2年7月15日更新】

  • 本ページを開設しました。
  • 「[令和2年7月10日]コジュケイのヒナ」を追加しました。

[令和2年7月20日]なかなか見えないネオワイズ彗星

数日前から見ごろを迎えているはずのネオワイズ彗星(C/2020 F3 (NEOWISE))ですが、夕方から夜間にかけて雲の広がる日が続いてなかなかきちんと観察することができません。昼間は陽射しが強く照りつける天気なだけに一層悔しいです...。

雲間のネオワイズ彗星(200720)

18日(土曜日)・19日(日曜日)はともに空全体を雲がすき間なくおおっていて、彗星が見える気配は全くなし。20日(月曜日)もほとんど同じような天気でしたが、この日はあきらめず写真を撮り続けていたら、薄くなった雲の領域からわずかな時間だけ姿を見せたネオワイズ彗星が撮れていました。肉眼ではまったく気付かなかったほどで、写真でも尾がわずかに伸びている様子がなんとか確認できる程度です。

彗星が写っていたコマをつなげてアニメーションにしてみました。(パソコン推奨)
雲の薄くなった領域の中を、日周運動にあわせて彗星が移動していく様子が確認できます。

[令和2年7月19日]抜け殻の主はどこへ...?

花壇に張り付いたセミの抜け殻

事務所の窓下にある花壇に何かが張り付いているのを発見。セミの抜け殻です。
事務所の周りの木々からはアブラゼミの「ジーーーーーッ!!」という元気な鳴き声が響いていたので、この抜け殻の主もアブラゼミだろう、と...。

セミの抜け殻(200719)
抜け殻の触角

ところが写真を拡大(右画像)してみると、触角の根元から2番目と3番目の節の長さがほぼ同じ!
アブラゼミの場合は3番目の節の方が長くなる、という特徴があり、この部分の長さがほぼ同じになるのはミンミンゼミの幼虫の特徴です。ということはこれはミンミンゼミの抜け殻...?

ところがどっこい、よくよく調べてみようと抜け殻を回収して裏返してみると、ミンミンゼミやアブラゼミの抜け殻にはない、“出ベソ”のようなでっぱりがありました。これは、この地域最大のセミであるクマゼミの特徴です。抜け殻の大きさも測ってみると、見た目の感覚に比べてずっと大きく、37mmもありました。

ということでこの抜け殻はクマゼミのものであることがほぼ確定となりましたが、この結果は衝撃的、というより全く予想していませんでした。自然の家があるこの一帯でクマゼミの活動が盛んになるのは、本格的に夏が始まってしばらく経ったころ、だいたい8月に入って以降です。梅雨が明けきらないこの時期にもう羽化が始まっているとは!
それに、現に今現在、事務所の外から聞こえてくるセミの鳴き声はアブラゼミのものばかりで、クマゼミの鳴き声は一切聞こえてきません。(回収した抜け殻2つの内、片方がオスでした。)この抜け殻の主であるクマゼミは一体どこへ行ってしまったのでしょう...?

[令和2年7月17日]平荘湖からネオワイズ彗星を観察

前日16日に天満大池で確認ができたネオワイズ彗星(C/2020 F3 (NEOWISE))を、平荘湖からも観察できないか確認するため、平荘第1ダム(平荘町池尻)で撮影に挑戦してきました。

平荘第1ダムから見たネオワイズ彗星(200717)

夕方から雲が広がり、ネオワイズ彗星の観察に適した時間帯が近付いても一向に雲が切れる気配がないため、せっかくセッティングしていた色々な機材ですがあきらめて撤収を開始。ところが、あらかた片付け終わり、「さて帰ろうか」と思って上を見上げると、今になってようやく雲が切れ始めてきました(苦笑)。
あわててカメラ三脚だけ広げ、コンパクトデジカメをセットして撮影してみると、上の画像のように無事ネオワイズ彗星の姿を確認できました。16日分の記事にも書いたように、コンパクトデジカメでもちゃんと写すことができるようです。

なお、翌日の18日(土曜日)にも同じように平荘第1ダムで待ち構えていましたが、この日は最後までねばっても全く雲が切れることなく時間だけが過ぎていきました…。
昼間あれだけ晴れていたのに...( TДT)

[令和2年7月17日]夏のメジロ

野外活動センターへ作業に出る途中、総合ホール手前の坂道でたくさんの小鳥が飛び交っていました。少なくとも十数羽、もしかしたら二十羽前後いたかもしれません。

メジロの大群(一部)

鳥の種類はメジロでした。野外活動センターでは冬になると時々見かける鳥です。枝葉が茂る春以降は背景にとけこんで見かけることがなくなるため、初夏のこの時期にメジロを見かけるのは少年自然の家では異例のこととなります。

メジロの拡大
雨水を飲むメジロ

ひとまず手持ちのコンパクトデジカメで数枚ほど撮影した後、急いで別のカメラを取りに戻って撮影を続けました。メジロの群れは総合ホールの周辺の木々の間を縦横無尽に飛び交っていましたが、観察を続けていると時折坂道のフェンスに降りてくることも。どうやら支柱の先にたまった雨水を飲んでいるようです。しばらくすると、群れごと山の方へ移動していきました。

[令和2年7月16日]ネオワイズ彗星を初観測!

ここ最近ニュースでも耳にするようになったネオワイズ彗星(C/2020 F3 (NEOWISE))。加古川周辺はあまり天気の良くない日が続いていましたが、ようやく少年自然の家の職員も初観測に成功しました。

7月16日(木曜日)の日没後、稲美町の天満大池でカメラをセットして待ち構えていると、カメラの画面越しに尾を引いたネオワイズ彗星を発見。ただ、残念なことにその後すぐ西から流れてきた雲に隠されてしまったため、じっくりと撮影・観察をすることはできませんでした。

ネオワイズ彗星@天満大池

カメラ越しにはハッキリとネオワイズ彗星の姿を確認できましたが、街明かりの影響もあってか残念ながら肉眼では確認することができませんでした。彗星自体は事前の予想よりもやや明るくなっているとのことなので、おそらく街明かりの少ない地域であれば肉眼でも観察できるかもしれません。また、少ししっかりした双眼鏡をお持ちであれば街中からでも見つけることができる可能性があります。

反対に、意外にも写真には写りやすいことがわかりました。(実は上の画像、まだ試し撮りの段階で撮影した画像です(苦笑)。本格的に撮影を始める前に彗星が雲で隠れてしまったので...)
ですので、数十秒シャッターを開けっぱなしにできる機能や夜景モードのあるカメラであれば、コンパクトデジカメでも今回の彗星を撮影できるかもしれません。北西の方向が地平線近くまで開けていて、なおかつその方向に街明かりが少ない、等の条件が必要ですが、日没後約1時間ぐらいのタイミング(20時15分~30分ごろ)で北西の低い空にカメラを向けてみてください。

ネオワイズ彗星(拡大)@天満大池

上の画像から彗星周辺を切り出し、さらに強調処理をかけてみました。あまり長くはありませんが、尾が北側(画面右上)へ向かって伸びていることがよくわかります。

ネオワイズ彗星はこれまで早朝および夕方の非常に低い空でないと観察できなかったため、南以外の3方向を山に囲まれた少年自然の家からは観察ができませんでした。今後は夕方の北西の空で少しずつ高度を上げていくため、少年自然の家からも観察できるようになる見込みです。
その一方で、7月4日に彗星が太陽に最接近して以降、現在は太陽からどんどん遠ざかりつつあるため日を追うごとに明るさは暗くなっていきます。特に、地球に最も近づく7月23日ごろを境に急激に暗くなっていく見通しです。来週も雨の日が多い予報が出ているため、限られたチャンスをものにするためにも晴れた日には積極的に空を眺めてみてください。

[令和2年7月10日]コジュケイのヒナ

この日の午前中、打ち合わせに来られていた団体の方と一緒に野外活動センターへ入ったところ、総合ホール下のアドベンチャーコースを横切るコジュケイの親子に出会いました!これまでもコジュケイのつがいの目撃は何度かありましたが、ヒナの目撃は今回が初になります。

急な遭遇だったためその時の写真は撮影できませんでしたが、つがいと思われる2羽とその子どもと思われるヒナが2羽、確認できました。黒岩山の方から相ノ山の方へ向かって移動していく途中だったようです。

(下の画像は、以前に撮影されたコジュケイの成鳥です。ウズラに似た体形をしていますが、大きさはひと回り大きく、色もウズラより少しカラフルな姿をしています。)

コジュケイ1
コジュケイ2

その後、午後になって野外活動センターへ作業に出た職員が、総合ホールそばの側溝の中でヒナ1羽を発見、保護しました。親鳥に連れられて移動している途中、側溝から上がれなくなってしまったと思われます。

コジュケイのヒナ

保護した場所の近くの竹やぶの中から親鳥らしき鳴き声も聞こえることから、側溝に再び落ちないよう竹やぶへ放してやることにしました。ところが、今後はアドベンチャーコースの脇の天然溝の中で2羽のヒナを新たに発見!おそらく午前中に目撃したものと同じ個体でしょう。ともにアドベンチャーコースの道から天然溝に落ちてしまい、そこから竹やぶまで上がれなくなっていたようです。

コジュケイの兄弟たち
ヒナを放した竹やぶ

もしかしたら他にも兄弟がいるのかもしれませんが、発見できたヒナはこの3羽で全部でした。小雨が降る中で側溝や天然溝から出ようとがんばって動き回っていたでしょうから体力を消耗してないか心配でしたが、まだまだ元気が残っているようです。天然溝より上、親鳥の鳴き声が聞こえた竹やぶの手前で放すと、勢いよく走り出して竹やぶの中へと消えていきました。

(注意とお願い)

野鳥のヒナと出会った場合の対応については一般的に「安易に保護しない方がよい」とされています。
今回は、これから大雨となる予報が出ている中で大量の雨水が流れ込む側溝や天然溝からヒナが抜け出せない状態にありましたが、このようにヒナの命が危険にさらされているような場合を除いては、近くで見守っているであろう親鳥にまかせ、そっと見守るのが一番です。
詳しいことが以下のページに書いてありますのでぜひご覧ください。(外部ページへ移動します)

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