2020年5月2日:『バーチャル』月見会(2020年5月号)
『バーチャル』月見会(5月2日)「おつきさまと北斗七星」

現在「宵の明星」として夕方の西の空に明るく輝いている金星の拡大撮影画像。[4月30日撮影]
6月頭にかけて地球に近づくため見かけ上の大きさは大きくなっていきますが、それに伴ってだんだん細くなっていくので、ちょうど今の時期が一番明るく見えています。

以前に撮影された金星(右写真)と、見かけの大きさや形を比べてみましょう。こちらは最初の画像と同じ4月30日の金星。

こちらは今年3月11日に撮影された金星。今よりもまだ地球から遠いため見かけの大きさは小さく、半月に近い形をしていました。

本日5月2日の月とほぼ同じ形の月。[2019年11月6日撮影]
月齢は9で、半月より少し太った姿が見られます。

こちらは2日前に撮影した月。
[4月30日撮影]

まん丸の満月もきれいですが、クレーターを観察するなら半月に近い今日のような月が最適。太陽の光が当たる面と影の部分との境目では、クレーターに光が横から当たって形がはっきりとわかります。

北斗七星とこぐま座。[4月30日撮影]
春は北斗七星が高くのぼって非常に見つけやすくなります。この北斗七星を使って見つけることができるのが、北の方角の目印となる「北極星」。北斗七星の左の2つの星をつないで下へ長さ5つ分のばすことで北極星を見つけることができます。


上の写真と同じ構図の星図です。左の図と写真を見比べて形を確認してみましょう。
北斗七星は、水を汲む道具の「ひしゃく(斗)」に形が似ていることからこの名前が付きました。
また、右の星座絵のとおり、北斗七星はおおぐま座の一部で、クマの腰から尻尾の部分にあたります。そして、北斗七星から見つけることができる北極星は、こぐま座の尻尾の先で輝いています。

上の写真で北斗七星の右から2番目の星に注目すると、すぐ近くにもう1つ暗い星がくっついていることがわかります。
2つ以上の星がすぐ近くにあって1つの星に見える「重星」になっており、明るい方の星には「ミザール」、暗い方の星には「アルコル」という名前が付いています。
ちなみに、望遠鏡を使ってこの星をのぞいてみると、ミザールとアルコルの間にさらにもう1つ星が見つかります。
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更新日:2023年04月22日