旧加古川図書館の耐震診断結果について

更新日:2022年08月17日

 令和3年11月より実施してきた旧加古川図書館の耐震診断の結果が判明しました。 

 診断結果については、下記のとおりです。

1 建物概要

(1) 名  称    旧加古川図書館
(2) 構造規模    鉄筋コンクリート造一部鉄骨造 地上2階建て
(3) 延床面積   1157.4平方メートル
(4) 建  築  年   昭和10年(昭和49年に図書館として改修)

2 診断方法

 第2次診断法により、構造耐震指標(Is)値等を算出し、その診断結果について、第三者委員会による評価を受けました。

※第2次診断法とは、柱・壁の強度、地震に対する靭性(粘り強さ)、形状、経年劣化等から建物の耐震性を検証する診断方法です。

3 診断結果(構造耐震指標(Is)値)

 構造耐震指標(Is)とは、建物の強さ、地震に対する靭性(粘り強さ)、形状、経年劣化等により算出される耐震性能を表す指標であり、数値が大きくなるほど耐震性能が高くなります。 

 旧加古川図書館の場合、X(長辺)方向の2階エリアのIs値が0.41で最小値となりました。

 

(表1)

方向 Is値

判定

(注)

備考

X(長辺)方向

【東西】

3階 0.93 〔3〕 2階建ての建物であるが、診断モデルとしては構造上3階として診断を行った。
2階 0.41 〔2〕
1階 0.66 〔3〕

Y(短辺)方向

【南北】

3階 0.92 〔3〕
2階 0.63 〔3〕
1階 0.88 〔3〕

※構造耐力上主要な部分の地震に対する安全性は、Is値の最小値により判断しています。

(注)判定欄の〔数字〕は、正しくはローマ数字で表記されます。

4 耐震性能の判定内容

 旧加古川図書館については、(表1)におけるIs値の最小値が0.41であることから、耐震性能の判定の〔2〕に該当するため、「震度6強から7に達する程度の大規模地震が発生した際には、倒壊又は崩壊する危険性があるものの、震度5強程度の中規模地震に対しては損傷が生じるおそれは少なく、倒壊するおそれはない」と判断されました。

 

(表2)

判定

(注)

Is値 構造耐力上主要な部分の地震に対する安全性
〔1〕 0.3未満 大規模な地震の振動及び衝撃に対して倒壊、又は崩壊する危険性が高い。
〔2〕 0.3以上0.6未満 大規模な地震の振動及び衝撃に対して倒壊、又は崩壊する危険性がある。
〔3〕 0.6以上 大規模な地震の振動及び衝撃に対して倒壊、又は崩壊する危険性が低い。

※この判定内容は、震度6強から7に達する程度の大規模地震に対する安全性を示しています。

 〔1〕~〔3〕のいずれの区分に該当する場合であっても、適正に管理された建築物であれば、震度5強程度の中規模地震に対しては損傷が生じるおそれは少なく、倒壊するおそれはないとされています。

(注)判定欄の〔数字〕は、正しくはローマ数字で表記されます。

5 その他の課題等

(1)    コンクリートの中性化等について
 コンクリートの中性化がかなり進んでいるため、全面的な中性化領域の回復(再アルカリ化工法等)や、躯体の状態確認が必要と考えられます。

(2)    鉄骨トラスの施工状況について
 鉄骨トラスと躯体との接合部のアンカーボルトが露出しているなど、施工状況が悪い個所があります。

(3)    コンクリートブロックの閉塞壁について
 公会堂時代の2階大ホールの舞台部分に積み上げられたコンクリートブロック閉塞壁について、構造設計基準を満たしていません。

 

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