史跡西条古墳群PR動画(2025.03.05掲載)

更新日:2025年03月06日

 国史跡「西条古墳群」の史跡指定50周年事業で、PR動画「加古川のたからもの西条古墳群」を制作しました。子どもたちをはじめ多くの皆様に加古川のたからもの「西条古墳群」を知っていただきたいと願います。どうぞご覧ください。

西条古墳群の解説

 西条古墳群は、行者塚古墳・人塚古墳・尼塚古墳で構成される古墳時代中期の古墳群です。「播磨における古墳時代の成立発展を考えるうえで貴重な遺跡」であるとして、昭和48(1973)年に国史跡に指定されました。台地上に築かれた弥生時代の墳丘墓を含む60基程度の古墳がありましたが、開発によって大半が消滅し、現在は3基の大型古墳を残すのみとなっています。
 行者塚古墳は、5世紀前葉頃に築造された、墳長約100mに及ぶ市内最大級の前方後円墳です。平成7・8(1995・1996)年に発掘調査を実施した結果、墳丘の4か所に造り出しが付く特殊な形状であることがわかりました。中でも西側の造り出しでは、円筒埴輪列に加え、魚や種実などの食物を模した土製品や多数の土器など、祭祀の様子を想像させる遺物が多く出土しています。また、後円部からは、金銅製帯金具をはじめとする多量の舶載品(大陸からもたらされたもの)が出土しており、行者塚古墳の被葬者が東播磨を代表する首長であったことを物語っています。
 人塚古墳は、行者塚古墳とほぼ同時期に築造された、墳長61.5m以上を測る造り出し付き円墳(帆立貝式古墳)です。平成21・22(2009・2010)・26(2014)年に実施した発掘調査では、大型の造り出しの脇に、小型の造り出しが付属することがわかりました。また、古墳をめぐる濠の外側斜面からは瓦窯跡1基が確認され、近接する西条廃寺の瓦を焼いていたことがわかりました。
 尼塚古墳は、5世紀中葉頃に築造された、墳長51mの造り出し付き円墳(帆立貝式古墳)です。平成18(2006)年に発掘調査を実施しており、人塚古墳と類似した構造を持つことがわかっています。墳丘からは円筒埴輪列が出土しています。
 これらの3基の古墳は、行者塚古墳から人塚古墳、尼塚古墳へと至る連続性を見て取ることができ、古墳の形状や規模、構造が徐々に縮小し、簡素なものになっていくことがわかります。
 現在、西条古墳群は隣接する西条廃寺とともに史跡公園として整備され、歴史学習の場として活用されています。

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