鶴林寺の牛皮華鬘/市指定文化財

更新日:2022年02月20日

牛皮華鬘の画像

名称

牛皮華鬘(ごひけまん)

数量

10枚

種類

工芸品

材質及び技法

材質及び技法 革製(牛皮材)、彩色、蓮華唐草文

寸法

縦 各30.5センチ、横 各35.0センチ

時代

室町時代 15世紀頃

所有者及び所在地

鶴林寺(加古川町北在家)所蔵

解説

 華鬘とは、建物の内陣の梁や長押に懸ける装飾用の仏具で、金銅製のものが多く見られます。
 牛の皮でできたこれらの団扇(うちわ)形の華鬘は珍しいもので、元は本堂の装飾に用いられていたと考えられています。製作方法は、切り透した二枚の皮を膠(にかわ)で貼り合わせ、表面に漆を塗り、金箔を押し、緑青・朱・胡粉などで両面に彩色されています。図様は、左右対称で、緑青で彩色した太めの唐草文を主文様とし、左右に二個ずつと中央下部に一個の朱色の蓮華を描き、中央に総角(あげまき)という結び目を配しています。総角と周辺部には金箔を押しています。全体に、描線及び彩色ともに大まかで、形の大らかさと相まって重厚な作風です。
 製作時期は、形体や吊金具の様式から室町時代と考えられます。
 この華鬘は、県下でも他に類例が確認されていない中世の牛皮製のもので、中世の寺院装飾に係る工芸品として貴重なものです。

この記事に関するお問い合わせ先

担当課:文化財調査研究センター
郵便番号:675-0101
住所:加古川市平岡町新在家1224-7(中央図書館2階)
電話番号:079-423-4088
ファックス番号:079-423-8975
問合せメールはこちら
みなさまのご意見をお聞かせください
このページの内容は分かりやすかったですか。
このページは見つけやすかったですか。