地蔵寺の大日種子板碑/市指定文化財

更新日:2022年02月20日

名称

胎蔵界大日一尊種子及び地蔵立像板碑(たいぞうかいだいにちいっそんしゅしおよびじぞうりゅうぞういたび)

数量

1基

種類

建造物

材質及び技法

石造、凝灰岩(竜山石)製

寸法

地上高147cm 幅62cm 厚14cm

時代

時代 鎌倉時代/弘安4(1281)年

所有者及び所在地

地蔵寺/平荘町池尻

指定年月日

平成3年10月1日 市指定

解説

 平荘町にある地蔵寺の山門を入って左側に並んで建っている2基の石棺石仏のうち右側のものです。この石造品は、板碑の裏面に地蔵立像を彫り出したもので、現在は地蔵立像を正面にし、下部を深く埋めて建っています。材質は竜山石(たつやまいし)と呼ばれるこの地域特有の凝灰岩で、古墳に埋葬されていた組合式石棺の側石を転用しています。
 背面は、胎蔵界大日の種子「ア」を大きく薬研彫りしており、その下に弘安4(1281)年の銘文が刻まれています。表面は、二重光背形の輪郭内に、捧珠持錫(ぼうじゅじしゃく)の地蔵立像を1体刻出しています。この像容は板碑よりやや新しい作風であるため、板碑として造立したのちに裏面に地蔵立像を彫ったものと考えられます。
 このように、石棺材から造った板碑をさらに石仏として再利用しているものは珍しく、石棺石仏が多くみられる加古川地域の中でも興味深い石造品と言えます。
 また、板碑の左側に建つ六地蔵石仏は、板碑に刻まれている地蔵立像と似た形式や手法で造られているため、この2基は同時期に造立されたものと考えられています。
 地蔵寺にはこれらのほかにも、永正16(1519)年の銘文がある板碑や、応永8(1401)年の銘文がある五輪塔の基礎(地輪)、基礎部分に被供養者像を刻出している一石五輪塔など、中世の信仰を伝える石造文化財が数多く残っています。

文化財解説シート(内部リンク)

地図情報

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