鶴林寺の大般若経(全六百巻)/市指定文化財

更新日:2024年05月01日

鶴林寺大般若経第1巻首
鶴林寺大般若経第1巻末
鶴林寺大般若経第70巻末
鶴林寺大般若経の経箱

名称

大般若経(だいはんにゃきょう)

数量

600帖

種類

典籍(書跡、典籍、古文書)

材質及び技法、寸法

紙本木版刷、
縦 各25.7cm、横 各9.4cm 

時代

室町時代 宝徳4(1452)年

所有者及び所在地

所有者 鶴林寺

所在地 加古川市加古川町北在家424番地

指定年月日

平成19(2007)年3月1日

解説

 六百巻全てが揃った木版刷の大般若経で、十帖一帙で十帙ずつ六つの木箱に納められ、良好な状態で保存されている。経箱にも、「寶徳肆年」、「六月吉日」の墨書があることから、当初の状能一で保存されていることがわかる。
 鶴林寺には、文明19(1487)年の「塩田有政大般若経寄進状」があり、この大般若経が、在地の有力者と考えられる塩田有政から寄進を受けたものであることがわかっている。
 この大般若経は、第70巻の奥書から、京の沙弥道金が大願主となり宝徳4(1452)年に霊山曹源禅寺に施入したものであることがわかる。また、第1巻の別筆の奥書によると、文明3(1471)年にはすでに印南郡今市(現在の高砂市今市)に伝わっている。また、同じく第1巻には、別筆で天保11(1840)年に地元の表具師によってなされた修繕記録も記されている。
 15世紀の鶴林寺は、聖徳太子信仰の中心寺院として寺勢を伸ばしており、そのときに、在地の有力者から、さまざまな寄進を受けていたことを知ることができる。
 近年まで、この大般若経は、太子会結願の大般若転読のときに、釈迦三尊十六善神画像とともに使用されていた。

地図情報

この記事に関するお問い合わせ先

担当課:文化財調査研究センター
郵便番号:675-0101
住所:加古川市平岡町新在家1224-7(中央図書館2階)
電話番号:079-423-4088
ファックス番号:079-423-8975
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