伝 勅使塚古墳の三角縁神獣鏡/市指定文化財

更新日:2023年08月16日

伝 勅使塚古墳の三角縁神獣鏡

名称

三角縁神獣鏡(さんかくぶちしんじゅうきょう)

数量

1面

種類

考古資料

材質及び技法

青銅製

寸法及び重さ

径22.0cm、825g

時代

古墳時代(4世紀)

管理者及び所在地

加古川市教育委員会、加古川総合文化センター博物館(平岡町新在家1224番地の7) で展示中

指定年月日

平成2(1990)年10月11日

解説

 この鏡は、日岡山古墳群を構成する前方後円墳である勅使塚古墳で発見されたと伝えられている古墳時代前期の三角縁神獣鏡です。
 三角縁神獣鏡は、ヤマト政権が各地域の首長に配布した希少価値の高い宝器的な品物で、副葬品として全国各地の古墳で出土しています。同じ鋳型や原型を用いて製作されたものは同范鏡・同型鏡と呼ばれ、伝勅使塚古墳の銅鏡は福岡県の一貴山銚子塚古墳で出土した鏡と同范とみられています。
 1969(昭和44)年、古墳の後円部頂に積もった落ち葉の上でこの鏡が見つかり、発見時は鏡に布片や土が付着していたといわれています。しかし、勅使塚古墳をはじめ当時の日岡山古墳群では発掘などが行われた形跡がなく、唯一、勅使塚古墳から300mほど東に位置する南大塚古墳の前方部の竪穴式石室が露出していたそうです。この南大塚古墳の竪穴式石室からも一貴山銚子塚古墳と同范と考えられる三角縁神獣鏡の破片が出土しており、勅使塚古墳での発見状況と併せると、この鏡が本来南大塚古墳に副葬されていたものであった可能性が考えられます。
 詳細な出土地はわかっていませんが、日岡山古墳群から出土したこの三角縁神獣鏡は、東車塚古墳の三角縁神獣鏡とあわせて、古墳時代前期における加古川流域とヤマト政権との関わりを示すものとしてたいへん重要なものです。

文化財解説シート(内部リンク)

地図情報

所在地(加古川総合文化センター博物館)

この記事に関するお問い合わせ先

担当課:文化財調査研究センター
郵便番号:675-0101
住所:加古川市平岡町新在家1224-7(中央図書館2階)
電話番号:079-423-4088
ファックス番号:079-423-8975
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