円照寺の銅鐘/市指定文化財

更新日:2024年04月19日

円照寺の銅鐘

名称

銅鐘(どうしょう)

数量

1口

種類

工芸品

材質及び技法

青銅 鋳造

寸法

高さ97.4cm、口径58.4cm

時代

室町時代、明応7(1498)年

管理者及び所在地

円照寺 志方町広尾1029番地

指定年月日

平成3(1991)年10月1日

解説

 この銅鐘は、円照寺境内の鐘楼に吊るされている梵鐘(ぼんしょう)です。池の間に計71文字の銘文が刻まれており、かつて「周防国(現在の山口県東部)」の「上野八幡宮」にあったこと、「明応七(1498)年」に「大和相秀(やまとそうしゅう)」によって制作されたものであることなどがわかります。

 大和相秀は、戦国時代初期に活躍した周防国防府出身の鋳物師です。相秀によって制作された梵鐘は現在6例確認されていますが、現存しているものは、円照寺の1口のほか、沖縄県の旧円覚寺殿前鐘(でんぜんしょう)・殿中鐘(でんちゅうしょう)の2口の計3口のみです。

 周防国から播磨国に梵鐘が至った経緯については、円照寺のほか、志方八幡神社と妙正寺にいくつかの伝承が残っています。伝承によって若干の相違がみられますが、いずれも豊臣秀吉の陣鐘(じんがね)という点で共通しています。

 このように、円照寺の銅鐘は、制作年代と制作者がはっきりとわかる資料として重要というだけでなく、円照寺に至った経緯を含め、たいへん興味深いものといえます。

文化財解説シート

地図情報

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