鶴林寺の妙音弁才天画像/市指定文化財

更新日:2024年05月01日

妙音弁才天像

名称

妙音弁才天像(みょうおんべんざいてんぞう)

数量

1幅

種類

絵画

材質及び技法

絹本著色、軸装

寸法

縦 95.9センチ、横 39.5センチ

時代

室町時代 享徳元(1452)年

所有者及び所在地

鶴林寺(加古川町北在家)所蔵

解説

 「妙音天女」として鶴林寺に伝わる画像で、岩座上に座して四弦の琵琶を奏でる二臂の弁才天の姿が描かれています。
 本図は、背後の山水をあらわす部分にほとんど彩色が残っておらず、素地の傷みが目立っています。三筋にひかれた瀑布、鮮やかな妙音天の施彩、下辺の水面、奇妙な突出の仕方で描かれた岩座など、現状の画面は全体的に後補によるものと思われます。
 この図の外題には、墨書で「妙音天女 享徳元壬申(不明) 賀古四天王寺管絃講(不明)」とあることから、享徳元(1452)年に、賀古四天王寺すなわち鶴林寺の管絃講によって整えられたものであることがわかります。鶴林寺には、寛正2(1461)年の墨書のある鼉太鼓縁、同時期のものと考えられる鉦鼓縁と太鼓胴、また、行道で用いられたと考えられる菩薩面や獅子頭など、多数の聖霊会を想い起こす雅楽関連の資料が伝来しています。
 本図は、損傷と後補により当初の画像を損なっている部分が多くあるものの、室町時代の鶴林寺に存在した管絃講とその信仰を伝える重要な資料であり、わが国の中世寺院に存在した雅楽集団の存在を知るうえでも貴重なものといえます。

この記事に関するお問い合わせ先

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郵便番号:675-0101
住所:加古川市平岡町新在家1224-7(中央図書館2階)
電話番号:079-423-4088
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