定例記者会見(令和2年8月28日)

更新日:2020年10月02日

発表内容

【市長】

今日は、令和2年第5回市議会定例会の補正予算(案)につきましても後ほど説明をさせていただきたいと思います。

修学旅行中止のキャンセル料公費負担について

1点目は、中学3年生、小学6年生の修学旅行についてです。修学旅行が直前になって中止せざるを得なくなった場合、キャンセル料が発生しますが、その場合は公費で負担して、保護者の負担にならないように準備をしたいと考えています。現在は修学旅行を実施する方向で準備をしていますので、具体的な金額が見えている訳ではありませんが、キャンセル料が発生した場合には、12月の補正予算で対応できればと思っております。中止の判断に関しましては、教育委員会から各学校に対して基準を示しておりまして、例えば出発日の21日前と10日前のタイミングでの基準を設けています。学校から聞こえてくる声を聞いていましても、生徒のほとんどの方が行きたいという状況のようですので、不安の声もあるかもしれませんが、実施する方向で準備を進めており、直前にキャンセルせざるを得なくなっても、そこは公費負担で手当をしたいと考えております。

日岡山学校給食センター供用開始について

2点目は、日岡山学校給食センターの供用開始です。先日、内覧会もございまして取材をいただきましたが、いよいよ9月から中学校6校で配食できるようになります。市内の中学校は12校ありますが、志方・両荘中学校は志方給食センターからすでに配食ができており、現在、建設工事に着手しております神野台の給食センターが来年度完成すれば、残る4中学校の配食ができるほか、志方給食センターから配食している2中学校も神野台から配食をして、市内中学校で統一されたメニューにしていきたいと考えています。

総合防災マップのリニューアルについて

3点目は、総合防災マップのリニューアルです。9月4日から各世帯に配付させていただきます。前回は、平成26年度にお配りしておりますので、6年ぶりのリニューアルになります。主な変更点としましては、1000年に1度の大雨の浸水想定を反映したハザードマップや国が示している5段階の警戒レベルの段階に応じた内容、いざという時にはどこに避難しなければいけないのかといったことをご家庭で話し合いをしていただいて、切り取って使っていただける「我が家の防災メモ」を追加しております。私たちとしましては、お配りして終わりではなくて、普段からご家庭の中で災害について意識していただけるかという所が大事ですから、ユーチューブで活用方法を紹介する動画もアップをしていく予定ですし、啓発用のDVDも町内会に配布していきたいと思っています。

みとろフルーツパークの再整備について

4点目は、みとろフルーツパークの再整備です。10月頃から具体的な公募を開始し、年度末までに優先交渉権者を決定して中身を詰めていきたいと思っています。最終的な全体のリニューアルのオープンは令和5年の秋くらいを考えているのですが、部分的に開業できるところはしていきたいと思っています。以前、公開事業評価というのをさせていただき、みとろフルーツパークの活かし方に関して非常に厳しい評価をいただきました。例えば、集客が十分ではないこと、農業体験等もありますが観光の観点からも利用を考えるべきだなどのご意見もありましたので検討を進めてまいりました。事業者さんからのお声も伺ったうえで、この度、いよいよアイデアを募集するというステージに入りたいと思っています。予算としましては、16億5,000万円規模の債務負担行為という形をとります。債務負担行為というのは、今年度、来年度だけといった単年度で収支が終わらない、将来にわたって支出が見えているものについて、あらかじめ議会に対して諮るもので、この度は、再整備に加え、令和3年度後半から令和18年度までの約15年間にわたって運営を行っていただくことになりますから、ハード的なお金と年々の運営部分でのお金を勘案しまして、総額として16億5,000万円を設定したいと思っています。みとろフルーツパークは魅力ある場所だと思っていますので、捻出した財源で市外からも人が訪れるような場所にしていきたいと思っていまして、現在の農業体験的な機能だけではなくて、宿泊や飲食ももっと楽しんでいただけるようなアイデアを募集していきたいと思っています。

令和2年度9月補正予算(案)のポイントについて

続きまして、補正予算案の説明をさせていただきます。総額8億円におよぶ金額になりますので、補正予算としては大きな規模だと思います。

1つ目は、緊急経済対策として、街中での消費を促進したいということで、キャッシュレス決済をご利用いただいた場合に、その支払額の20%がポイントで還元されるキャンペーンをしたいと考えています。キャッシュレス決済は、スマホを持っていないとか使い方が分かりにくいという方もいらっしゃると思うのですが、一方で接触する機会が減りますので感染防止にも通じます。商品券を印刷して販売までを考えますと、準備に数か月かかりますし、商品券を購入していただくという手間も消費者の方に発生します。何よりも商品券の発行やコールセンター対応などの委託費がざっと1.5億円以上かかりそうだという試算もあり、それだけの財源を投じるのであれば、キャッシュレス決済でポイントバックをしたいと思っています。対象としましては、市内の店舗が対象になりますから、市外から来られて消費されてもポイントバックの対象になります。ひとえに、第2波に直面してきている中での地域の皆さんの経済対策、事業者の方の支援という側面が大きいかと思います。もちろん市民の皆さんも使っていただけるので、家計の応援という意味もあります。ただし、使い放題というわけではなく、1回の決済あたり1,000ポイントを上限に付与し、期間中の上限をお一人当たり5,000ポイント、5000円分までのポイントバックをしたいと思っています。時期としましては、どのキャッシュレス決済事業者と契約するかを決めたうえで、できれば11月の1か月間で実施できればと思っています。予算としましては、3億3,440万円としております。

次に、0歳児から中学3年生まで全員に、所得制限等なしで、3,000円分の図書カードをお配りしたいと思っています。まだまだ外に出掛けにくいような状況ですし、学習の遅れを取り戻してもらわなければならない状況もありますから、図書カードを利用して学習を進めていただきたいという思いと家計の応援という意味合いもあります。対象人数は、0歳から15歳までの約3万5,500人が対象となります。時期的には11月ごろから簡易書留などで郵送していくという形にしたいと思っています。予算は委託料も含めて、約1億5,600万円です。

次に、妊婦さんに1万円分のタクシーの助成券を配布させていただきたいと思っています。500円の券20枚綴りという形でおつりは出ないということにはなりますが、1,600円乗られたら3枚使っていただけるという形です。加古川市を営業エリアとされているタクシー事業者さんと契約を結んで進めて行きたいと思っています。

次に、加古川中央市民病院に感染症対策事業費の補助という形で5,000万円を考えています。これは以前、接触者外来としてコンテナハウスを置いていただきましたが、車の中や屋外でお待たせしてしまうケースも起きてきているようですし、冬になりますとインフルエンザも増えてくる可能性もありますので、前もってその状況を改善しておこうということで、プレハブの建物を建てて、スクリーニングや簡単な診察、待合いなどができるようにしておこうというものです。

次に、いよいよGIGAスクールが進んでいきますが、電子黒板等を教室に整備していくための予算になります。年度末までに生徒に端末を1人1台いき渡るようになるので、その活用についてワーキングチームも作られて協議を進めているところですし、電子黒板等につきましてもモニター型とプロジェクター型があり、最適な方を検証して決めていきたいと思います。金額は、3億4,760万円です。

次に、鳩里保育園の屋上防水工事で約2,500万円、次に、学校給食事業ですが、春休みから4月、5月にかけて学校が休校になった時、給食が急にいらなくなって、キャンセルできなくて負担になってしまっている部分を、公費でみるということで1,129万円おいております。

次に、第三セクター出資事業ですが、市としまして再開発ビル株式会社の方により軸足をしっかり置いていき、商工会議所さんの方は商工開発株式会社の方に注力されるということで、市が保有していた商工開発株式会社の株式をすべて売却させていただきます。その部分は歳入として入ってきますが、入ってきたお金を市の他の事業に使うのではなく、再開発ビル株式会社に追加で出資をしていくという形をとりたいと思っています。金額は9,750万円です。

最後に、別府中学校の給食の配膳室の整備をする際に、アスベストが使われていた部分の対策ができずに解体をしてしまった案件です。8月26日に環境測定を行い結果が出てきました。解体した日から日にちもたっておりますが、26日に行った結果ではアスベストは検出されませんでした。調査は、土壌、2階や3階フロアなど19か所で測定しました。ですが、工事が行われて解体した際に、どのくらいの範囲で飛散していたのかと言われますと、測りようがないというのが正直なところです。今後、保護者説明会や近隣の方への説明についても早急にすべきだと考えております。

私からは以上とさせていただきまして、あとはご質問等いただければと思います。

質疑応答

修学旅行中止のキャンセル料公費負担について

(記者)

修学旅行のキャンセル料の負担というのは、9月議会では予算は計上しないのですか。また、何をどう決めて、どういう形でするのですか。

【市長】

中止の判断やタイミングは、教育委員会として基準を作り、それを各学校にも通知してもらっています。例えば、1つの判断タイミングとしましては、出発日の21日前に実施について1つの最終判断をしてくださいというものです。その時に緊急事態宣言が出ていればもちろん中止ですし、旅行先が兵庫県との移動制限になっているかどうかなどの基準を設けて、そのタイミングで中止と判断された場合のキャンセル料を公費で負担したいと考えています。支払いに関しては、修学旅行費は積み立ててきていただいておりますので、そこから一旦キャンセル料を支払っていただきますが、その後、12月補正予算で補てんをして、保護者に返金することができるようにしたいと思います。

(記者)

高砂市や姫路市など修学旅行が中止になっているところが多いなか、加古川市は実施するという判断ですが、そこに至った理由を教えてもらえませんか。

【市長】

学校によっては生徒にヒアリングをしたところもあり、聞く限りほとんどの方が行きたいという思いを持っています。その後ろには保護者の方のお声も合わさってのことだと思っています。一方で中止のところも出てきていますから、ご心配の声があるのも事実だと思うのですが、個々に行かないという判断もしていただけるはずですから、私たちとしては行かせてあげたいという思いです。

(記者)

基準というのは21日前と10日前の2段階に分けてルールがあるということですが、中止になる時の基準をもう少し教えていただけないでしょうか。例えば神戸市では、保護者の同意が9割以上とか、300キロメートル圏内であるとか、細かいことが決まっていますが、そのようなルールがあれば教えてください。

【市長】

行先をここにしてくださいというルールは今のところ設けておりません。21日前の時点では、緊急事態宣言が発令されている場合や兵庫県もしくは文科省が作っている学校の新しい行動基準等のレベル3の段階にある場合、兵庫県が他府県との移動制限をしている場合、行こうとしている所が兵庫県からの移動制限があるような場合は中止とする判断基準と考えていますし、10日前の部分につきましては、21日前の判断基準に加え、校内の教職員に陽性者が出たような場合に中止をするということも1つの判断基準としています。

(記者)

小学校、中学校の修学旅行はいつを予定しているのですか。

【市長】

小学校は28校あり、9月もありますが10月、11月が多いです。中学校は12校あり、早いところで9月末というのがありますが、あとは10月と11月です。養護学校は日帰りで9月末と10月初旬です。

(記者)

行きたいという声を重視されたということですが、感染リスクと行きたいという声をどのようにはかられて、実施を考えられたのですか。

【市長】

定量的にきちっと評価できるものではないのですが、この数日をみましても加古川市内で新型コロナウイルス感染症の陽性件数も0となっております。ただし1週間、2週間先にどうなっているかわからないというのは正直ありますので、このような判断基準をもとに、キャンセルの判断ができるようしているところです。アンケートをとった中学校等におきましても、多くの生徒が行きたいと答えていると聞きますし、現場で生徒と接している教職員からもできれば行かせてあげたいという思いも聞こえてきているはずですから、私たちとしても様々な機会がキャンセルとなっている中で、感染症対策を十分に考えたうえで行けるものなら行かせてあげたいという思いがありますので、今の時点ではキャンセルとせずに続行の判断をしています。

 

総合防災マップのリニューアルについて

(記者)

総合防災マップは1回作ると何年くらい使う想定ですか。

【市長】

前回は平成26年度に配布しており、6年ぶりの更新になります。今回は1000年に1度の大雨の浸水想定データが出たというのが更新の大きなきっかけでした。

 

令和2年度9月補正予算(案)のポイントについて

(記者)

キャッシュレス決済というのは非常に幅が広くて、どういう人たちがどのようなメリットを受けられるのかというのが消費者側からは非常にわかりにくいのですが、加古川市のキャッシュレス決済はどのようなものになるのでしょうか。

【市長】

県内でもいろいろ事例が出てきていますので、情報収集をしています。どれくらいのシェアなのかということも確認しながら、最終的に1つに決めて契約をして行きたいと思っていますが、基本はQRコードを利用するキャッシュレス決済を使って、消費額に対して20%を還元するという形を考えています。

(記者)

特定のキャッシュレス決済サービスだけが対象になるということですね。

【市長】

複数社で実施しますと、個人単位の上限設定などのコントロールが難しくなりますので、1社にさせていただきたいという判断です。

(記者)

予算額の3億3,440万円の内訳は、ほぼ還元する分の金額と考えてよろしいですか。

【市長】

そのとおりです。還元ポイント部分が3億3,000万円としています。

(記者)

対象の店舗は飲食店だけではなく、小売業とかも含まれるのですか。例えば美容室やサービス業、大企業とか中小企業などの制限はあるのですか。

【市長】

基本的には全ての店舗です。ただし、病院や金券ショップなどは除きます。

(記者)

イオンなどといった全国展開しているような店舗も対象ですか。

【市長】

対象です。利用者側の使いやすさを優先したいと考えています。

(記者)

市外在住者が加古川市内で買い物をしてもポイント還元があるわけですね。

【市長】

市内での使用であれば対象になります。そういう意味では、コロナの第2波に直面して、苦しんでおられる事業者さんの応援という側面がより強いかもしれません。

(記者)

電子黒板の整備は、コロナウイルスの関係で端末整備が前倒しになりましたが、その関係で電子黒板の整備が早まったということですか。

【市長】

GIGAスクールのなかでみんなが見られるモニターを備えて、クラス運営や授業運営ができるようにしたいと思います。端末整備も当初は4年間で学年を区切って導入する予定から、全学年一気に導入しますので電子黒板も合わせて整備するものです。

(記者)

9月議会で認められると、いつごろ配備になるのですか。

【市長】

調達には時間がかかるとは聞いています。全国的にも一斉に導入が進んでいると思いますが、年度内に整備できればと考えています。

(記者)

妊婦応援タクシーですが、どのタイミングで妊婦さんの手元に届くのでしょうか。

【市長】

例えば母子手帳をお渡しする機会があれば、そこでお渡ししますが、すでに手帳をお持ちの方については、お送りをさせていただきたいと思います。

 

以上

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