○加古川市ラブホテル建築規制に関する条例

昭和63年3月31日

条例第3号

(趣旨)

第1条 この条例は、市民の快適で良好な生活環境及び教育環境の保全を図るため、ラブホテルの建築の規制に関し必要な事項を定めるものとする。

(用語の意義)

第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。

(1) ホテル等 旅館業法(昭和23年法律第138号)第2条第2項に定める旅館・ホテル営業又は同条第3項に定める簡易宿所営業の用に供する施設をいう。

(2) ラブホテル ホテル等のうち、異性を同伴する客の宿泊又は休憩の用に供することを目的とする建築物で、規則で定める構造及び設備を有しないものをいう。

(3) 建築 建築基準法(昭和25年法律第201号)第2条第13号に定める建築、同条第14号に定める大規模の修繕、同条第15号に定める大規模の模様替、同法第87条第1項に定める用途の変更又は客室数を変更する改造をいう。

(規制区域)

第3条 何人も本市の区域内においては、ラブホテルを建築してはならない。

(住民の理解)

第4条 本市の区域内においてホテル等を建築しようとする者(以下「ホテル等建築予定者」という。)は、あらかじめ周辺住民の理解を得るよう努めなければならない。

(届出)

第5条 ホテル等建築予定者は、規則で定めるところにより、あらかじめ市長に届け出なければならない。ただし、当該ホテル等建築予定者が、国又は地方公共団体であるときは、この限りでない。

(判定及び通知)

第6条 市長は、前条の届出を受理したときは、当該届出に係るホテル等がラブホテルであるかどうかについて判定し、その結果を当該ホテル等建築予定者に通知するものとする。

2 市長は、前項に規定する判定を行うときは、第11条第1項に規定する加古川市ラブホテル建築規制審議会の意見を聴くものとする。

3 ホテル等建築予定者は、当該届出に係るホテル等がラブホテルに該当しない旨の判定を受けた後でなければ、当該ホテル等を建築することができない。

4 ホテル等建築予定者が第1項の規定によりラブホテルに該当しない旨の判定を受けた日から起算して1年以内に当該建築について法令上必要な手続きをとらないときは、当該判定は、効力を失うものとする。

(標識の設置)

第7条 ホテル等建築予定者は、第5条に規定する届出を行つた日から前条第1項に規定する市長の通知がある日までの間、規則で定める標識を当該ホテル等の建築予定地内の公衆の見やすい場所に設置しなければならない。

(立入調査)

第8条 市長は、この条例の施行に必要な限度において、職員に当該建築物、建築物の敷地又は建築現場に立ち入らせ、必要な調査を行わせることができる。

2 前項の規定により立入調査を行う職員は、その身分を示す証明書を携帯し、これを関係者に提示しなければならない。

3 第1項に規定する立入調査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解してはならない。

(中止命令等)

第9条 市長は、次に掲げる者に対し、当該建築物の建築の中止を命じ、又は相当の期間を定めて当該建築の変更若しくは原状の回復を命ずることができる。

(1) 第3条の規定に違反してラブホテルを建築し、又は建築しようとする者

(2) 第5条の規定に違反して届出をせず、又は虚偽の届出をしてホテル等を建築し、又は建築しようとする者

(3) 第6条第3項の規定に違反してホテル等を建築し、又は建築しようとする者

(行政上の措置等)

第10条 市長は、前条の規定による命令に違反した者があるときは、その事実の内容を公表するとともに、行政上必要なその他の措置をとることができる。

2 市長は、第6条第1項の規定によりラブホテルでないとの判定を受けたホテル等建築予定者が前条の規定による命令に従わないときは、当該判定を取り消すことができる。

(審議会の設置)

第11条 ラブホテル建築の規制に関する重要事項を調査審議するため、市長の附属機関として、加古川市ラブホテル建築規制審議会(以下「審議会」という。)を設置する。

2 審議会の組織及び運営に関し必要な事項は、規則で定める。

(罰則)

第12条 第9条の規定による市長の命令に違反した者は、1年以下の懲役又は100,000円以下の罰金に処する。

2 第8条の規定による立入調査を正当な理由なく拒み、妨げ、又は忌避した者は、30,000円以下の罰金に処する。

(両罰規定)

第13条 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者がその法人又は人の業務に関して前条の違反行為をしたときは、その行為者を罰するほか、その法人又は人に対して同条の罰金刑を科す。

(補則)

第14条 この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。

(施行期日)

1 この条例は、昭和63年4月1日から施行する。

(加古川市モーテル類似施設建築の規制に関する条例の廃止)

2 加古川市モーテル類似施設建築の規制に関する条例(昭和57年条例第34号)は、廃止する。

(経過措置)

3 この条例は、昭和63年4月1日(以下「施行日」という。)以後のホテル等の建築(施行日前において、建築基準法第6条第1項に規定する確認の申請書を受理したホテル等の建築を除く。)について適用する。

4 この条例の施行の際、現に存するラブホテル(前項の規定により建築されたラブホテルを含む。以下「既存ラブホテル」という。)については、第3条の規定にかかわらず、次に定めるところにより建築(新築を除く。)することができる。

(1) 建築後の既存ラブホテルの床面積の合計が、この条例の施行の際における当該既存ラブホテルの床面積の合計を超えないこと。

(2) 建築後の既存ラブホテルの外観、形態、意匠、色彩等が、従前よりも素朴なものであること。

5 前項の規定に該当してラブホテルを建築しようとする者に対するこの条例の適用については、次の表の左欄に掲げる規定中同表の中欄に掲げる字句は、それぞれ同表の右欄の字句とする。

第6条第1項

ラブホテルであるかどうか

附則第4項の規定に適合するかどうか

第6条第2項

前項

附則第5項の規定により読み替えて適用される前項

第6条第3項

ラブホテルに該当しない旨

附則第4項の規定に適合する旨

第7条

前条第1項

附則第5項の規定により読み替えて適用される前条第1項

第9条第1号

第3条

附則第4項

第9条第3号

第6条第3項

附則第5項の規定により読み替えて適用される第6条第3項

第10条第1項

前条

前条(附則第5項の規定により読み替えて適用される場合を含む。)

第12条第1項

第9条

第9条(附則第5項の規定により読み替えて適用される場合を含む。)

6 この条例の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(平成10年9月29日条例第23号)

この条例は、平成10年10月1日から施行する。

(平成30年3月30日条例第20号)

この条例は、平成30年6月15日から施行する。

加古川市ラブホテル建築規制に関する条例

昭和63年3月31日 条例第3号

(平成30年6月15日施行)