第5次加古川市男女共同参画行動計画
33/72

29 重点目標3 安全・安心な暮らしの実現 方針 生涯を通じた健康支援やあらゆる暴力に対する防止対策を推進し、誰もが安心して生活できる環境を整備します。 <現状> 誰もが互いの違いを十分に理解し合い、人権を尊重しつつ、相手に対する思いやりを持って生きていくことは、男女共同参画社会の形成に当たっての前提といえます。特に女性は妊娠・出産や女性特有の疾患を経験することがあり、自分の体に関することを自分自身で決められる「リプロダクティブ・ヘルス/ライツ(性と生殖に関する健康と権利)」(*16)の視点がなくてはなりません。さらに、女性の社会進出や晩婚化等の婚姻をめぐる変化、平均寿命の伸長等に伴い、女性の健康維持に関する重要性が高まっています。そして人生100年時代の活躍を見据え、更年期前後が健康への取組の開始時期であるといわれるようになりました。(図25) また男性においては、健康を害する生活習慣や、自殺、ひきこもりの割合が女性に比べて多いことが指摘されています。性別にかかわらず、心身の健康を享受していくためには、正確な知識や情報を入手し、主体的に行動することが必要となっています。(図26) そして、配偶者等からの暴力(DV)の被害者は圧倒的に女性が多く、このような女性に対する暴力は、固定的な性別役割分担意識や女性差別意識の問題が背景として潜んでいる場合があります。(図27) 配偶者等からの暴力(DV)のほか、児童虐待、高齢者虐待に関する相談・通報件数も、なお増加の傾向にあり、被害者の保護や自立のため、各関係機関の連携強化が進められています。しかし、いまだに女性や身内に対する暴力は個人的な問題として捉えられることが多く、潜在化しやすいという特徴があります。暴力を容認しない社会意識の醸成が急がれます。 (*16)リプロダクティブ・ヘルス/ライツ(性と生殖に関する健康と権利):1994年にカイロで開催された「国際人口・開発会議」において提唱された概念で、女性が生涯にわたり子どもを産むか産まないかを選ぶ自由、安全な妊娠・出産・性生活、子どもが健康に生まれ育つことなど、すべての人々にとって基本的人権として位置づけられる。女性の人権の重要な一つとして認識されている。

元のページ  ../index.html#33

このブックを見る