公共施設等総合管理計画(概要版)
3/3

◆公共施設の削減必要面積の試算現在、本市が保有している公共施設の更新等に係る経費について試算すると、建築後60年で建て替えるとした場合における平成29年度から平成67年度までの平均額は、約93.6億円/年となります。一方で、加古川市中期財政計画で見込んでいる平成28年度から平成37年度までの10年間における公共施設の更新等に係る経費の平均額は、約38.8億円/年となっており、試算額とは約2.4倍の差があります。長寿命化の取組を行った場合における更新等に係る経費を試算すると約70.6億円/年となり約25%の削減・平準化の効果を見込むことができます。しかしながら、長寿命化の取組により、更新等に係る経費の縮減が図れたとしても、加古川市中期財政計画で見込む経費との差は約1.8倍(約31.8億円)の乖離があります。長寿命化による更新等に係る経費の削減・平準化上記の試算では、本市が現在所有する公共施設のうち、23.4%を削減する必要があるという結果になりました。これだけ多くの公共施設を急激に削減することは、市民生活や行政サービスに影響を及ぼす可能性も高く、非常に困難な課題であります。しかしながら、課題を先送りすることはトータルコストを増大させ、次世代へ負担を強いることになるため、早期に解決する必要があることから、大規模改修の周期である40年で23.4%削減すると仮定した場合における10年間分(4分の1)に相当する6.0%を平成38年までの総量削減目標とします。◆公共施設の更新等に係る経費【公共施設の総量削減目標】平成38年度までに延べ床面積6.0%(約4.1万㎡)削減※保有する公共施設が削減されると、更新等に係る経費が削減される(赤色矢印)だけでなく、その維持管理や事業運営に係る経費も削減されます。削減された維持管理や事業運営に係る経費を更新等に係る経費に充てる(緑色矢印)こととして試算を行いました。020406080100120140160293031323334353637383940414243444546474849505152535455565758596061626364656667(億円)(年度)H平成67年度までの更新等に係る経費の試算(総額)約2,753億円建て替え修繕中期財政計画で見込む更新等に係る経費(H28~37平均)約38.8億円/年大規模改修(40年目の積み残し)年平均約70.6億円/年大規模改修(40年目)中規模修繕(60年目)長寿命化を図らず、建築後60年で建て替える場合からの削減効果中規模修繕(60年目)約1.8倍約1.8倍約23億円/年(25%)の縮減効果020406080100120140160293031323334353637383940414243444546474849505152535455565758596061626364656667(億円)(年度)H平成67年度までの更新等に係る経費の試算(総額)約3,651億円約2.4倍大規模改修のピーク建て替えのピーク建て替え大規模改修修繕中期財政計画で見込む更新等に係る経費(H28~37平均)約38.8億円/年積み残し大規模改修年平均約93.6億円/年約2.4倍◆公共施設の保有量の削減目標公共施設の削減により生じる更新等に係る経費の削減に加え、施設の削減により不要となる維持管理や事業運営に係る経費など直接的、間接的に削減が可能な経費を試算し、加古川市中期財政計画で見込む予算内で施設等を維持管理するためには、保有する公共施設を23.4%削減する必要があるという結果となりました。010203040506070800102030405060708002%4%6%8%10%12%14%16%18%20%22%24%26%28%30%32%34%36%38%40%42%44%46%48%50%(億円)削減率中期財政計画で見込む更新等に係る経費70.6億円38.8億円31.8億円①公共施設の延べ床面積を削減した場合における更新等に係る経費の推移②公共施設の延べ床面積を削減した場合における更新等に充てることができる経費の推移削減された施設に係る維持管理、事業運営、更新等の経費2610142630343842465023.4%18削減率(%)そして、人口動態や財政状況等の市を取り巻く社会経済情勢の変化などを踏まえ、10年ごとのローリングの中で削減目標の見直しを行うことで、適正な床面積の総量管理を行います。総量の削減にあたっては、本当に必要とされている行政サービスは何かを見極め、必要な行政サービスは可能な限り維持・向上させながら、統廃合や複合化に取り組みます。また、市民ニーズの高まりなどから新たに公共施設を整備する場合においても、総量の削減目標の範囲内で実施することとします。

元のページ  ../index.html#3

このブックを見る