第3期かこがわ教育ビジョン
12/92

えています。 このような中、子どもは、国際社会に生きる日本人としての自覚を持つことや、チャレンジ精神、コミュニケーション能力等の国際社会で主体的に活動するための力を身に付けることが求められています。 また、自らの国や地域の伝統・文化への理解を深め、尊重するとともに、異なる文化や歴史をもつ人々と、互いに文化や習慣、価値観を尊重し合い、共に生きる心を育成することが必要です。 (5)価値観やライフスタイルの多様化 個人の価値観やライフスタイルの多様化が進む中で、自らにふさわしい生き方を幅広く選択することが可能となる一方で、集団や地域社会での連帯意識の希薄化や、個を重視する傾向などの意識の変容をもたらしており、人々の規範意識の低下にもつながっています。 さらに、核家族化や共働き世帯の増加、身近な人から子育てを学ぶ機会の減少などとともに、家庭の教育力の低下や、食習慣をはじめとした基本的生活習慣の乱れ、学ぶ意欲・体力・運動能力の低下などが生じています。 そのため、家庭における幼児期からの子育て支援を行うとともに、学校園、家庭、地域、関係機関が一体となって子どもの規範意識や自尊感情、人への思いやり、家族を大切に思う心、人間関係を築く力、道徳心の育成などに取り組むことが必要です。 また、医療体制の充実や医学の進歩等により、平均寿命は著しく伸長し、人生100年時代*の到来が予想されています。今後、生涯において、複数の仕事を持つことやボランティアなどにより地域や社会で活動することなど、一人一人のライフスタイルが大きく変化していくことが考えられます。そのため、子どもの生きる力をより一層育んでいくとともに、文化や芸術、スポーツなどを通して、生涯にわたって学び続けることのできる機会の充実が求められます。 (6)家庭や地域社会の変化 核家族化や少子化の進行、地域の地縁的なつながりの弱まりなどにより、子どもにとって、心の成長の糧となる生活体験や自然体験の機会が減少しています。 一方で、地域では自ら子どもに積極的に関わり支援することによって、自分たちの手で学校をより良くし、子どもを育てていこうとする意識の高まりもあります。こうした意識の高まりを的確に受け止め、あるいは、一層醸成していくことなどを通じて、子どもの学6

元のページ  ../index.html#12

このブックを見る