総合基本計画(概要版)
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9加古川市KAKOGAWA CITY本市は、主に工業や水産業の活動の場である「臨海部」、商業・サービス業などの集積とともに住宅地が形成されている「南部及び中央部」、緑豊かな森林資源や農地が広がる「北部」の3つの地域で構成されています。(1)臨海部臨海部は、大部分が工業専用地域に指定されており、製造業を中心とする工場が集積し、播磨臨海工業地帯の一翼を担うとともに、本市の経済活動の中心として活発な生産活動が続けられています。また、工場に隣接する港湾では、工業原料や製品などの物流拠点としての機能を果たすとともに、沿岸漁業の基地、さらに市民のレクリエーションの場としても活用されています。このため、臨海部においては、主に製造業を中心とする生産活動の振興や漁業活動の振興を図るとともに、海辺を生かした魅力ある親水空間としての活用を促進します。(2)南部及び中央部南部及び中央部は、住居系の土地利用とともに商業・サービス業などが集積し、本市のみならず東播磨地域の拠点として多様な都市活動が展開されています。とりわけ、JR加古川駅や東加古川駅、山陽電鉄別府駅の周辺には商業・サービス機能が集積しています。しかし、近年、郊外の幹線道路沿いへの大規模集客施設の立地やモータリゼーションの進展により都市機能が拡散し、特に加古川駅周辺の中心市街地の活性化に向けた取組が重要となっています。そうした中で、都心(JR加古川駅周辺)及び副都心(JR東加古川駅・山陽電鉄別府駅周辺)においては、これまでに集積された都市基盤を生かした土地の高度利用、公共交通機能の充実などにより、居住地としての土地利用を図るとともに、商業・サービス業などの集積を図りながら拠点性を高めていきます。また、住居系の地域においては、地区計画などの規制誘導策を適切に活用し、快適で秩序ある魅力的な居住環境の形成に努めるとともに、幹線道路に面する地域については、その利便性を生かしつつ、立地特性に応じた土地利用を進めます。さらに、幹線道路沿いに点在する工業系の地域においては、住宅や商業施設、工場が混在し、各々の環境悪化を招いている状況を解消するとともに、立地需要の増加に対応し、地域の実情に応じた拡充を図るなど、適切な土地利用について検討します。(3)北部北部は、大部分が市街化調整区域であり、播磨中部丘陵県立自然公園をはじめとする貴重な森林資源や田園環境の広がる緑豊かな地域となっています。また、平荘湖や権現湖、多数のため池など豊かな水辺空間にも恵まれています。そこで、この地域においては、豊かな自然環境の保全に努めるとともに、既存施設を有効に活用しながら、憩いとやすらぎの空間として活用します。また、農業振興地域を中心とする田園部においては、主に農業生産活動と市民生活が一体となって営まれていることから、農業の生産基盤を保全し農業の振興を図る一方、既存の集落においては、地区計画や田園まちづくり制度などを活用することにより、地域特性を生かした住民主体のまちづくりを支援し、周辺環境と調和した秩序ある良好な居住環境の保全と育成に努めます。さらに、自動車専用道路の出入口周辺においては、その利便性を生かした生産・流通及び健康・医療・福祉等の拠点性のある土地利用を促進します。土地利用と都市空間整備の基本的な方向市域の基本的構成と整備方針

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