総合基本計画
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加古川市KAKOGAWA CITY本市は、高度成長期以降の急激な人口増加を背景に住宅市街地が拡大するとともに、大規模集客施設が工場跡地や※幹線道路沿いに分散して立地した結果、拡散型の都市構造となっています。しかし、少子高齢・人口減少社会を迎える中で、今後は、既存の※都市基盤の有効活用を図りながら、各拠点に※都市機能を集積させるとともに、拠点間を交通ネットワークで有機的に連携させ、将来にわたり持続可能な都市構造への転換が求められます。こうした現状を踏まえ、本市における土地利用と都市空間整備の基本的な方向として「市域の基本的構成と整備方針」、「都市拠点と基幹交通体系」、「土地利用の基本方針」、「生活圏の設定と地域活動等の主要施設の配置」を定め、それぞれの地域の持つ特性を生かしながら、市域全体として調和のとれた※まちづくりを進めます。本市は、主に工業や水産業の活動の場である「臨海部」、商業・サービス業などの集積とともに住宅地が形成されている「南部及び中央部」、緑豊かな森林資源や農地が広がる「北部」の3つの地域で構成されています。(1)臨海部臨海部は、大部分が工業専用地域に指定されており、製造業を中心とする工場が集積し、播磨臨海工業地帯の一翼を担うとともに、本市の経済活動の中心として活発な生産活動が続けられています。また、工場に隣接する港湾では、工業原料や製品などの物流拠点としての機能を果たすとともに、沿岸漁業の基地、さらに市民のレクリエーションの場としても活用されています。このため、臨海部においては、主に製造業を中心とする生産活動の振興や漁業活動の振興を図るとともに、海辺を生かした魅力ある※親水空間としての活用を促進します。(2)南部及び中央部南部及び中央部は、住居系の土地利用とともに商業・サービス業などが集積し、本市のみならず東播磨地域の拠点として多様な都市活動が展開されています。とりわけ、JR加古川駅や東加古川駅、山陽電鉄別府駅の周辺には商業・サービス機能が集積しています。しかし、近年、郊外の幹線道路沿いへの大規模集客施設の立地やモータリゼーションの進展により都市機能が拡散し、特に加古川駅周辺の中心市街地の活性化に向けた取組が重要となっています。そうした中で、都心(JR加古川駅周辺)及び副都心(JR東加古川駅・山陽電鉄別府駅周辺)においては、これまでに集積された都市基盤を生かした土地の高度利用、公共交通機能の充実などにより、居住地としての土地利用を図るとともに、商業・サービス業などの集積を図りながら拠点性を高めていきます。また、住居系の地域においては、※地区計画などの規制誘導策を適切に活用し、快適で秩序ある魅力的な居住環境の形成に努めるとともに、幹線道路に面する地域については、その利便性を生かしつつ、立地特性に応じた土地利用を進めます。※幹線道路都市間や市内の各地域の交通を担い、主要な骨格となる道路。※都市基盤市民生活の安全性、利便性、効率性等の向上を図るための都市施設のこと。道路、鉄道、公園、緑地、上下水道、河川等がある。近年では、情報・通信網等も重要な都市基盤として位置付けられている。※都市機能商業・サービス、福祉、教育・文化、観光・交流、産業支援、居住など、都市的な活動を営むための各種機能。※まちづくり道路や公園、建築物など「ハード(物的)面での施設づくりや保存活動」、さらには、市民の健康・福祉・教育、コミュニティの形成など「ソフト面での人づくりや仕組みづくり」を含めた活動を指す。※親水様々な形で水と親しむことを指す。親しむことの内容には、水にふれること、ながめることなどを含む。※地区計画都市計画法に基づき、建築物の建築形態、公共施設その他の施設の配置などから見て、一体としてそれぞれの地区の特性にふさわしい様態を備えた良好な環境の街区を整備し、保全するため定める計画。総論土地利用と都市空間整備の基本的な方向市域の基本的構成と整備方針6章 1節総論6章52

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