PIECE OF KAKOGAWA(VOL.01)
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将棋が強い11人のうちの1人という実力を持ちながら、タイトル戦に登場しないのは「棋界の七不思議」として語られている。 現在は3人のプロ棋士を弟子に持ち、さらなる若手育成にも力を入れている。「底辺を広げていきたい」そんな思いで取り組んでいるのがこの教室だ。子どもに最善の手を簡単には教えず、じっくりと自分の手の意味を考えさせる。自身が相手になる時には、対戦相手の子どもを勝利へと導く事がある。「勝つ喜びを知ってもらいたい」それゆえだ。まずは将棋を楽しむ心を育みたいという思いが伝わってくる。「せっかく棋士のまちやからねぇ。加古川の子どもたちは、みんな将棋のルールを知っているというくらいにしたいね」。 50人を超える子どもたちでにぎわう「こども将棋教室」。対局する子どもたちの指し手を見て、「ほ〜、なるほどな〜」「なんでや?」そう声を掛けながら歩く人物、それが井上慶太九段である。 自身は中学3年の時に中学生名人戦で準優勝、19歳でプロ入りを果たした。羽生善治棋士が1996年2月に7冠独占を達成したその6日後、羽生七冠に勝ったという伝説の持ち主である。A級在位経験者、つまり日本で一番棋界の名伯楽に習う「棋士のまち加古川」の子どもたち。遊びでもいい。加古川の子には一度は将棋を経験してほしい。巷でウワサのちょっと気になるあの人。加古川を拠点に活躍する「会いに行ける」有名人にズームイン!\街でウワサの/人物FILE井上慶太プロ棋士九段2017年5月、JR加古川駅前の商業施設3階にオープンしたかこがわ将棋プラザで、将棋教室を開催中。ここで会える!かこがわ将棋プラザ▲勝つ喜びを知り、積極的に攻める子どもたち ▶幼稚園~中学生まで約60人がこども将棋教室に通う▲「これならどうなる?」子ども自身に考えさせながら指し手をアドバイスする

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