暮らしのガイド
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36 地震の揺れで、家具などが倒れ、下敷きにならないよう、家具の少ない安全なスペースの確保や家具の転倒や落下を防止する措置を取ったり、通路や出入り口など塞がれないように家具や荷物の配置を工夫しましょう。●家具の転倒を防止するポイント▶収納を工夫する•軽い物は上に、重い物は下に収納する。•本棚などは、なるべくすき間を作らないようにする。▶耐震金具を利用する•テレビやたんすなどは、転倒防止金具をつける。•2段重ねの家具は重ね留め用金具で上下を連結させる。• 食器棚などは扉や引き出しの開放防止金具をつける。さらに棚板に滑り止めのふきんを敷くことで食器の飛び出し防止効果が上がる。▶置き方を工夫する• 家具の底部前方に板や新聞紙などを入れ、壁にもたれ気味に置く。•就寝場所に家具が倒れてこないように配置する。安全対策をとろう▶照明器具を補強する• 吊り下げ式の照明器具は鎖と金具を使って数箇所留めて補強する。●家の周囲の安全対策▶屋根•屋根にひび割れ、ずれ、はがれがあれば補強する。•アンテナはしっかりと固定する。▶ベランダ•常に整理整頓をしておく。• 鉢植えなどは落下しないように低い位置に置くか固定する。▶窓ガラス•飛散防止フィルムを貼る。▶ブロック塀・門柱•ひび割れや傾きがあれば修理する。• 土中にしっかりとした基礎部分がないもの、鉄筋が入っていないものは補強する。●集合住宅では マンションなどの集合住宅では多くの人が暮らしているため、日ごろから防災対策が求められます。いざというときに備えて点検しておきましょう。▶玄関• 玄関は、脱出口、避難経路として重要な場所。開かなくなった扉をこじ開けられるようバールなどを用意しておく。▶通路• 避難や通行の妨げにならないように、自転車など物を置かない。• 類焼防止のため、古新聞や布きれなど燃えやすい物も置かない。▶非常階段・非常扉•物を置くのは厳禁。特に非常扉の前は要注意。▶ベランダの避難ハッチ(非常脱出口)•日ごろから使用方法をよく確認しておく。•避難器具の周りに物を置くのは厳禁。•ベランダに落下する危険のあるものは置かない。正しい情報を入手する 津波が到達するまでには、しばらく時間があります。 テレビやラジオ、インターネットなどで正しい情報を入手し、落ち着いて行動してください。避難に車は使わない 原則として、車で避難するのはやめましょう。 東日本大震災では、地震直後に車で避難した人が続出し、道路が渋滞してしまい、車ごと津波にのみ込まれた人もいました。「遠く」よりも「高く」へ すでに浸水が始まってしまって、安全な場所へ避難できないときは、遠くよりも高い場所へ逃げるのが原則です。 ただし、その場合でも、できるだけ海岸から離れた建物等を選びましょう。

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