広報かこがわ9月号
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       6一番のきっかけ。何とかならないかと思っていた」と大沢地区まちづくり協議会会長の稲岡正人さん。以前は自分たちだけでなんとかできていたことでも、高齢化が進み徐々にできなくなってきていたのだ。まちを活気づけたい思いが大きくなっているところに、市の担当者から田園まちづくり制度について知らされる。制度を活用してのまちづくりに「不安もあるが、まちの将来のためにやろう!」と、平成30年1月にまちづくり協議会を発足することに。誰もが先の見えない中でのスタートで「とにかく具体的に何をすればいいのかわからない。定期的な会合を持てるか、資料をまとめられるかなど、不安と課題は山積みだった」と稲岡さん。そんな中、平成30年6月に第1回目の協議会を開催。住民26人に市職員とコンサルタントが加わり、田園まちづくり計画の策定に向けての活動が始まった。まずはまちの現状確認をするために、まち歩きと意見交換会を実施。大沢地区の歴史と文化について学習した後、良いところや問題点などを確認しながら1時間ほどかけて歩いた。子どもの頃の思い出や大沢らしい風景など、将来に残し、伝えたいことがたくさんあり、魅力いっぱいのまちであることをみんなで再認識。知らないことや、再発見することも多かったという。また、住環境への満足度、宅地・農地の活用、地区外の人の移住などについてアンケートも行った。結果について稲岡さんは「他地区からの人の転入を拒む人が多いのかと思っていたが、どなたでもぜひ移り住んでほしいとの意見が過半数を占めた。意識が変わってきていることを実感した」と話す。新しいまちづくりの必要性を改めて感じることができたという。アンケートの結果を受けて、将来に向けたまちづくりの課題をみんなで話し合い「夢マップ」を作成。「自然を生かしたまちづくりがしたい。住みやすくなれば地区外からの人も増えるのでは」との意見が多く、自然を守りながら、誰もが安心して暮らし続けられるまちづくりを進めていくことを目標に「田園まちづくりの方針と構想図」をまとめた。発足から2年目には、土地活用に関するアンケートを実施し、「土地利用計画図」と「特別指定区域図」の案をまとめ上げた。「まず志方のことを知ってもらうことが大切。今の大沢の魅力を生かし、できることからやっていこう」というのが大沢地区に住む人々の思いだ。稲岡さんは「まちづくり協議会を発足したことは、住民が集まる良い機会になった。『いいまちだ』と思ってもらえるように活動していきたい」と語る。INTERVIEW「とにかく子どもが少ないことがを活用した取り組み田園まちづくり制度まちづくり協議会発足のきっかけわがまちの再発見から思いをのせた「夢マップ」大沢地区 稲岡正人会長まち歩きの様子case01志方地区大沢

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