「陸上競技選手」ディーン元気さん

更新日:2024年11月20日

加古川人

加古川という土地に根差し、自分らしく生きる人たちのリアルな声を通して、このまちと人の魅力に迫ります。

entry046「オリンピック経験を次世代へ繋ぐ」

陸上競技選手|ディーン元気さん

中学生の時に陸上競技の投てき種目を始め、その中でもやり投げに魅了され、オリンピックに2度出場したディーン元気さん。やり投への思いやオリンピックの経験などについて、練習拠点の陸上競技場でお話を伺いました。

陸上競技場で笑顔を見せるディーンさん

やり投げを始めたきっかけ

3歳上の兄が陸上競技の砲丸投げ種目で活躍している姿を見て、兄のような選手になりたいという憧れから、中学校で陸上部に入部し、砲丸投げや円盤投げを始めました。高校ではやり投げにも挑戦し、1年の終わり頃には県大会新人戦で優勝するレベルまで投げることができていました。投てき種目の中でも、投げたやりが美しい放物線を描く景色が好きになり、気付けばやり投げに魅了されていました。この頃に2012年ロンドンオリンピックへの出場を意識するようになりました。やり投げは肘を痛めやすいスポーツのため、大学では下半身を使って投げられるように練習をしていましたね。

2度のオリンピック出場

ロンドンオリンピックは父の故郷での開催ということもあり、出場への思いも強かったです。無事に出場を勝ち取って、決勝に進出することができました。若かったこともあり怖いもの知らずで臨んだ大会で、結果は10位と満足のいくものでした。しかし、オリンピック出場後はけがに苦しみ、あまり投げることができない状態がしばらく続きました。体を一度休めた後、再び世界で勝負するため、やり投げが強い選手が多いフィンランドに練習拠点を移しました。2019年頃からは思い通りに投げられるようになりモチベーションも上がっていきましたね。東京オリンピックへの出場は叶いませんでしたが、ロンドンオリンピックから12年越しでパリオリンピックに出場でき、ベストパフォーマンスができました。やっぱりオリンピックは独特な雰囲気もあり、他の大会とは違う特別な場所ですね。競技を続けてオリンピックに出場できたことは、トレーナーなど自分を支えてくれる周りの方のサポートのおかげです。決して自分一人ではできなかったことなので、とても感謝しています。

パリオリンピックの選手村でのディーンさん

加古川から世界へ

パリオリンピックを終えた今、気持ちは次のロサンゼルスオリンピックへ向いています。以前から陸上競技場を使用しており、競技場の使いやすさだけではなく、ジムや雨天練習場もある環境が練習に適していることから、日本で練習するに当たり、加古川市に住み始めました。競技場では学生も練習しているため、自分の投げる姿が良い見本になればいいなと思っています。加古川には良い指導者もいて、練習場所も整っているので、投てきの強い選手が多く輩出されているのだと思います。私も次の世代に還元できるように、また、加古川から世界に出る選手が生まれるように貢献できればうれしいですね。

陸上競技場でやりを投げるディーンさん
プロフィール

陸上競技選手|ディーン元気さん

加古川市在住。ミズノ所属。男子やり投で2度のオリンピックに出場し、2012年のロンドンでは決勝10位、2024年のパリでは13位の成績を収めている。2021年から加古川市で暮らし、陸上競技場で練習を行っている。好きな食べ物は和菓子。【取材:令和6年9月30日】

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