「パラ・パワーリフター」日野雄貴さん

更新日:2024年06月20日

加古川人

加古川という土地に根差し、自分らしく生きる人たちのリアルな声を通して、このまちと人の魅力に迫ります。

entry041「挑戦を続けて世界へ羽ばたきたい」

パラ・パワーリフター|日野雄貴さん

野球に打ち込んでいた時、体を鍛えるためにジムに通い始めた日野さん。そこで出会ったパラ・パワーリフティングの指導者や東京パラリンピックのテレビ中継に影響を受け、本気で世界を目指し、トレーニングに励む日野さんにお話を伺いました。

日野さん

コロナ禍での出会い

生まれつき両脚に障がいがありましたが、高校生までは野球に打ち込み、甲子園を目指していました。社会人になってからもチームで野球を続けていましたが、障がい者野球にはパラリンピックなどの世界を舞台に戦う環境が整っていないことが、自分の中で少し気になっていました。コロナ禍になり、体を動かしたいとジムに通い始めたんですが、そこでパラ・パワーリフティングに出会いました。自分のペースでできるスポーツであるところに魅力を感じ、のめり込んでいました。その頃ちょうど東京パラリンピックが行われていて、その格好良さに自分もパラリンピックを目指したいと思うようになりました。日本だけではなく世界を目指せるかもとモチベーションが上がったのを覚えていますね。

世界を目指して、強い選手に

パラ・パワーリフティングを始めて最初の記録会では、全日本選手権に出場できる記録に後少しで及びませんでした。そのことがとても悔しくて、次こそは必ず突破するという思いで、野球との両立をやめ、パワーリフティングに専念することを決めました。その結果、翌年度は全日本選手権に出場することができ、135kgを上げて3位に。でも、自分より強い人がまだまだいるので、頑張らないといけないと感じました。昨年度の全日本選手権は150kgを上げて優勝できましたが、世界を目指していく自分の目標としては、素直に喜べなかったですね。今年度の大会は階級を80kg級にして、180kgを上げることを目標にしています。今後は2026年には世界大会への出場、その先の2028年のロサンゼルスパラリンピックに出たいですね。そのために、決めたトレーニング内容を着実にこなしていこうと思っています。将来的にはパラリンピックに出場し続けて、ずっと強い選手でいること、パラ・パワーリフティングといえば、日野選手といわれるようになりたいです。

トレーニングに励む日野さん

パラスポーツの魅力を伝えたい

今まで加古川には住んだことがなかったんですが、以前の職場が加古川市にあったこともあり、住むのにいいまちだなと思っていたので、現在のジムに通い始めるタイミングで引っ越しました。加古川市は都会過ぎず、田舎でもあり、ほど良いまちの感じが、田舎育ちの自分には心地良く感じます。近くには古墳もあり、平荘湖やウェルネスパークにもよく散歩で出かけます。自然が豊かなので、心が落ち着くんですよね。
加古川にパラリンピック出場を目指している人がいることやパラ・パワーリフティングのようなスポーツがあることを知ってもらえたらうれしいですね。加古川市から世界へ出ていくところを見てもらえるように頑張りたいと思いますし、自分と同じように障がいのある人にもスポーツを諦めるのではなく、挑戦できることはたくさんあるということを伝えていきたいと思っています。

大会でガッツポーズをする日野さん

(撮影:西岡浩記)

プロフィール

パラ・パワーリフター|日野 雄貴さん
加古川市在住。高校生までは障がい者野球に打ち込んでいたが、コロナ禍での出会いをきっかけにパラ・パワーリフティングの世界へ。令和5年12月に開催された第24回全日本パラ・パワーリフティング選手権大会72kg級で優勝。令和10年に開催されるロサンゼルスパラリンピックへの出場を目指して、トレーニングを行っている。【取材:令和6年5月25日】

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