過去の発掘調査について(令和3年度、美乃利遺跡)
3月28日
道路建設に伴う美乃利遺跡の発掘調査に着手しました。現在、発掘調査現場では発掘調査に向けて準備を進めています。
発掘調査の期間中、周辺の皆様には何かとご迷惑をお掛けして大変申し訳ございませんが、ご理解とご協力を賜りますよう、よろしくお願い申しあげます。
4月18日
重機(バックホー)を使って遺跡が確認される深さまで掘削しています。
4月25日
現在、遺構検出作業を行っています。「鋤簾(じょれん)」や「手ガリ」と呼ばれる道具を使って土層を丁寧に削っていき、土の違いをもとにして遺構の検出に努めています。
5月11日
遺構の検出作業が終了した後、各遺構の掘削を行っています。遺構内にどのように土が埋まっているのかを確認しつつ、手作業で掘っています。遺構のなかに土器などの遺物がある場合は、その周辺の土を慎重に取り除いていきます。
5月18日
調査区の南側において、掘立柱建物1棟とその建物に関連するとみられる柱穴列が確認されています。詳細な時期については今後検討していく必要がありますが、現在のところ、古代の掘立柱建物と推測されます。
5月30日
調査区の北側では大きな溝が確認されています。溝を掘削したところ、土層が複雑に堆積している様子が確認でき、徐々に埋没していった状況がうかがえます。今後、溝から出土した遺物について検討していく必要がありますが、現在のところ、古代に埋没した溝と推測されます。
6月3日
本日をもって1面目の調査が終了しました。掘立柱建物や柱穴列、溝などの遺構が検出されるとともに、土師器や須恵器などの遺物が出土しました。今後整理作業を進めていくなかで詳細に検討していく必要がありますが、大部分の遺構の時期は古代と推測されます。
なお、翌週からは下位の遺構面の調査に着手する予定です。周辺の皆様には引き続きご迷惑をお掛けいたしますが、何卒ご理解、ご協力を賜りますようお願い申しあげます。
6月16日
2面目の遺構検出作業が終わり、各遺構の掘削を行っています。2面目では、複数のピット(小さな穴のことをいいます)や溝が確認されています。写真は、溝の掘削を行っているところです。
6月17日
昨日掲載した写真の溝が掘りあがりました。遺物がほとんど出土しておらず、出土遺物の検討もできていない現状、はっきりとした時期はわかりませんが、出土遺物に須恵器が含まれていることから、古墳時代以降に埋没した溝と考えられます。
6月24日
現在、調査区の長軸方向に沿って確認された大きな溝の掘削を行っています。この溝は、6月17日に掘りあがった溝によって一部切られて(壊されて)おり、おもに弥生土器とみられる土器片が出土していることから、弥生時代以降に埋没した溝と考えられます。
7月26日
2面目における遺構の掘削を終え、全体の写真撮影を行いました。2面目では、南北方向に延びる大きな溝のほか、土坑やピットなどの遺構が検出されるとともに、弥生土器や須恵器などの遺物が出土しました。
なお、本日をもって美乃利遺跡の発掘調査がおおよそ終了しました。これから埋戻しを行っていきます。調査期間中、特に周辺の皆様にはご迷惑をお掛けしたことと存じますが、ご理解とご協力を賜り、誠にありがとうございました。
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更新日:2023年02月28日