2010年1月号(特集 ミニ特集 タウンタウンなど)

更新日:2019年12月23日

平成21年1月号目次

  • 特集 新春座談会
  • ミニ特集 市政10大ニュース
  • タウンタウン
  • こんにちは「映画「パチャママの贈りもの」を制作した 松下俊文さん(59歳)」
  • 市民リポーターの「行ってきまーす!」「朗読ボランティア葉月」
  • グラフ加古川
  • 広報かこがわ読者アンケート
  • 情報コーナー  別ページに掲載しています。
  • 第22回加古川カップ綱引大会
  • えんぴつ(編集後記)

特集

新春座談会
みんなで次世代がいきいきと暮らせるまちをつくろう

加古川市は、今年六月十五日に市制施行六十周年を迎えます。市では、この大きな節目をきっかけに、新たなまちづくりに取り組んでいきたいと考えています。そこで、将来に向けて、夢と元気あふれるまちを目指すために、今後どのようなまちづくりを進めていけばよいか話し合っていただきました(司会は松本広報協働課長)。

梶原 浩子さん

昭和49年生まれ。米田町在住。夫と6歳 4歳 2歳の3人の子ども、夫の父 母の7人家族。現在、育児休業中で今年の春に職場復帰予定。子育て自主サークル「ぐりとぐらのリュックサック」などに参加している。

都倉 香緒里さん

昭和38年生まれ。平荘町在住。夫と大学生 中学生の2人の子ども、夫の父 母の6人家族。NPO法人「子育てサポートきらりing」職員。現在、子育て支援団体「ティータイム」代表などを務めている。

樽本 市長

昭和15年生まれ。尾上町在住。昭和38年に加古川市役所奉職後、市民部長、企画部長、助役などを歴任し、平成14年7月から市長に就任。「一生懸命」を信条に、だれもが住んでよかった、これからも住み続けたいまち加古川づくりを進める。

名生 市議会議長

昭和17年生まれ。加古川町在住。平成6年に初当選後、建設水道常任委員長、文教経済常任委員長、議長などを歴任し、平成21年7月に第59代市議会議長に就任。加古川市の発展と安全で安心して暮らせるまちづくりに力を注ぐ。

元気なまち 安心して子育てができるまちを

司会 明けましておめでとうございます。世界的な経済危機の影響を受け、市も厳しい財政状況が続いています。このような中、市では限られた財源を有効に使い「元気なまち、安心して子育てができるまち」づくりに取り組んだ一年でした。みなさんにとって昨年はどのような年でしたか。
都倉 私は、NPO法人「子育てサポートきらりing」に所属しています。昨年、このNPO法人が市から委託を受け、加古川駅南子育てプラザと東加古川子育てプラザの運営をするようになったことが、私にとって一番の出来事でした。私自身が子育てしていたときに、いろんな人のお世話になったので、今度は若い世代の子育てを支援できるようになって、とてもうれしいですね。
梶原 私は育児休業中なんですが、六歳、四歳、二歳の三人の子どもの子育てで大忙しでした。そのような中、日々、子どもの成長を肌で感じることができた一年でした。また、子育て自主サークルの活動やいろいろな子育て講演会などにも参加でき、大変有意義な時間を持つことができました。
議長 みなさん充実した年だったようですね。私が昨年一番印象的だったのは、国において政権交代が行われたことです。これによって、一層地方分権の流れが進むのではないでしょうか。市議会としても、これまで以上に開かれた、身近に政治を感じてもらえる議会にしていかなければならないと思っています。
市長 これからは、日本全体の人口が減っていくようになります。加古川市も例外ではありません。そんな中、子どもを生み育てやすい環境を整えたいと、四カ月までの子どもがいる全家庭を保健師や看護師などが訪問する「こんにちは赤ちゃん事業」など、子育て支援に力をいれました。少しでも少子化対策になればという思いからです。
梶原 近くの公園へ行っても私たち親子だけしかいないときがあり、子どもの数が減っていると感じることはよくありますね。やはり子育ては大変なことも多いので、市の催しやイベント、子育てプラザなどで、子育てについて学んだり、同世代の子どもを持つ親と出会ったりする機会があることは、とてもありがたいと思います。
都倉 支援する側としては、お母さんに笑顔になってもらえることが、何よりもうれしいですね。私が一人目の子どもを育て始めたころは、だれに相談をしていいか分からず不安でした。そんなとき広報紙で育児学級を知ったんです。参加してみると保健師さんからアドバイスをもらえたり、同じ年の子どもを持つ母親と知り合いになれたりして不安が解消した覚えがあります。
市長 子どもを連れて気軽に立ち寄り、親同士が交流できる場をつくることも大切なんですね。今後、子育てプラザのような立派な施設をつくることは難しいですが、公民館などの施設の建て替えなどのときには、子どもが遊べるようなスペースを設けたいと思います。
議長 子育て支援は、教育や福祉、住宅などのさまざまな角度からの政策が必要です。今、子育て中の人にはどんなサポートが必要か、みなさんの意見もよく聞いて、よりよい形を考えていかなければならないですね。
都倉 私の経験から言えば、相談できる人や仲間などの支えや励ましなど、精神的サポートが一番大切だと思います。ファミリーサポートセンターや児童クラブなどは核家族や共働きの人にとっては、大変心強い支援となっているのではないでしょうか。
梶原 市が、母親講座や子育て講演会などのたくさんの催しをしています。一時保育もあり、私もよく利用しています。子育てに少し不安があったときに行った講演会で、講師の話を聞いて、気持ちがすごく楽になりました。これまでに参加したことのない人は、ぜひ参加してほしいですね。

次世代がいきいきと暮らせるまちへ

司会 現在、市では総合計画や次世代育成後期行動計画を策定しています。将来を担う子どもたちを健やかに生み育てるまちをつくっていくには、どうすればいいでしょうか。
都倉 高齢者から学生まで、さまざまな世代の人に地域ぐるみで子育てにかかわってもらうことが大切だと思います。私の住んでいる町内では、子どもたちへのあいさつや声かけをする地域の人がたくさんいます。子どもたちは、見守られているという安心感がありますし、母親の精神的負担も軽減されるのではないでしょうか。
議長 日ごろからのコミュニケーションは大切ですね。昔に比べると町内会活動などの地域のつながりが弱くなったと聞くこともありますので、大変よいことだと思います。
梶原 若い人の多くは、コミュニケーションの道具としてインターネットを活用しています。例えば、市主催の講座や講演会などに参加した人が、感想を書き込んだり、参加者同士が情報交換をしたりできるようなインターネット上の場があれば、市民からも情報発信できるし、いろいろな意見が集まるのではないでしょうか。
市長 子どもの育て方や子育てに対する考え方は、家庭によって大きく異なります。私たちも、どうすれば子どもを生み育てやすい環境になるか一生懸命考えていますが、やはり当事者である子育て世代のみなさんの意見を数多く聞かせてもらいたいと思っています。
議長 市民と行政が話し合い、ともに知恵を出し合わなければいけないですね。そのためには、市ではこんなことをやっていますという情報を市民のみなさんにきっちりと届けることが重要です。私たちも、地域のみなさんに市や議会の動きなどを、より積極的に伝えていきたいと思います。
梶原 一つ提案なのですが、ベビー用品を譲り合う場を市で設けてはどうでしょうか。ベビーベットやベビーカー、チャイルドシートなどは、子どもが大きくなるとすぐに使えなくなります。ごみとして捨てるのはもったいないので、無償で提供したいと思います。それを無料で貸し出してもらうと、子育て家庭の経済的負担が軽減すると思うのですが。
都倉 市では、リサイクル情報紙「ば と ん」というのがありますね。
梶原 そうですね。ただ、個人同士で連絡をとることに少し抵抗がありますし、実際に品物を見たいということもあります。
議長 昔は、そういう品物を親せきで回して使っていましたが、今は子どもの数も少ないですし、家に置いておくスペースもないですからね。リサイクルすることで、ごみが減ることにもつながります。
都倉 安心して暮らすためには、健康が欠かせないと思いますので、地域医療の充実もお願いしたいですね。安全という面では、防犯灯の設置など市がやっていることも多いのですが、防犯パトロールなど地域でも協力できることがたくさんあります。みんなで支えあい、自分もだれかの役に立っていると感じることで、だれもがいきいきと暮らせるまちができるのではないでしょうか。
市長 次世代がいきいきと暮らせるまちづくりの基本は、安全 安心な市民生活を維持することだと思います。これからも、安全 安心なまちづくりにも力を入れたいですね。

市民と市が一体となって夢と元気のあるまちに

司会 まちづくりは、主役である市民と市がお互いに役割を担いながら、協力して進めていくことが大切です。加古川市をよりよいまちにしていくにはどうしたらいいでしょうか。
梶原 「子どもは宝である」と言われていますが、子どもを大切にできるまちは、よいまちだと感じます。実は、私は親になって初めて赤ちゃんを抱っこしました。最近はそんな親が多いのではないでしょうか。小さいころから乳幼児と接することができる場がもっと増えれば、子どものことに関心を持つ人が多くなり、子どもにやさしいまちづくりにつながると思います。
都倉 子育てプラザでは、高校生や大学生を対象とした「わくわく子育てカレッジ」という講座があります。かわいい子どもとふれあうことで、学生のみなさんも元気をもらっているようですし、互いに成長しています。また、子育てを終えた人もボランティアなどで活躍していますよ。
梶原 氷丘公民館に「ひおか文庫」という、絵本の読み聞かせをしてくれるボランティアグループがあり、その催しに子どもとよく参加しています。こうした活動は、本当にありがたいですし、もっと多くの場所であったらいいなと思います。
市長 いわゆる「団塊の世代」の人が、今ちょうど定年退職を迎えています。これまで社会で活躍してきたその力を今度は、これからの社会を担う子どもたちや地域を支えるために生かしてもらえるとうれしいですね。
議長 町内会などの地域コミュニティでも、もっとかかわることができるように考えていきたいですね。私の地域でも世代間交流のイベントをしていますが、参加しない人も多いのが現状です。地域の活動やボランティアなどには積極的に参加してもらいたいです。
都倉 地域と「つながる」ことや「関心をもつ」ことで、地域の特色を生かしたまちづくりができるのだと思います。たとえば、地域で花を植える活動に参加すると、花を植えた場所に愛着がわいてきます。自分たちのまちに関心を持ち、積極的にかかわることで私たちのまちが好きになっていくのだと思います。私たち市民一人ひとりが、よりよいまちづくりのために自分に何ができるか考え、できることから協力していきたいですね。
議長 こうしてみなさんの意見を聞いていると、子育ては社会全体で担うべき重要なことであることを再認識しました。私たち市議会議員も、みなさんに負けないよう、これからも提言活動などをしていきたいと思います。
市長 今は財政的にも厳しく、全ての要望に応えることはできない時代です。そこで、市として、選択と集中により、めりはりをつけて事業を行うことになるのですが、それを市民のみなさんによく説明し、協力を得ながらいっしょにやっていくことが、本当のまちづくりにつながるのではないかと考えています。今後も子育て支援や安全 安心をはじめ、次の世代に残せる夢と元気あるまち 加古川づくりのために、みなさん力を合わせて頑張っていきましょう。

(掲載写真キャプション)

  • 東加古川子育てプラザ主催のイベント「なかよしクリスマス会」。子育てプラザでは、毎月さまざまな楽しい催しが行われています。
  • 陵北小学校区では、登下校時の立ち番や見守りに約30人の地域のボランティアが活躍しています。
  • 「わくわく子育てカレッジ」で託児体験をする高校生 大学生のみなさん。

ミニ特集

平成21年加古川市政10大ニュース

昨年はみなさんにとって、どのような1年でしたか?市でもさまざまなことに取り組みました。このページでは、その中から選んだ「市政10大ニュース」を紹介します。

加古川観光大使が誕生

芸能、文化、スポーツなどさまざまな分野で活躍している、加古川市にゆかりのある人に加古川をPRしてもらおうと、加古川観光協会が「加古川観光大使」を創設しました。1月には俳優の中村 さん、5月には上方講談師の旭堂南海さん、プロ棋士の久保利明棋王、井上慶太八段、神吉宏充六段、稲葉陽四段、7月には弁護士の住田裕子さんを観光大使に任命しました。また、久保利明さんには、将棋界の7大タイトルの一つである棋王位を獲得した功績をたたえ、加古川市民栄誉賞が贈られました。

災害時要援護者避難支援制度が始まる(3月)

災害などのときに、自力または家族などの支援だけでは避難が困難な人が迅速 的確に避難できるよう、町内会 自治会、民生委員、消防団など地域の人と連携した避難支援体制作りを進める「災害時要援護者避難支援制度」の運用を始めました。避難支援を希望する人の登録は、市役所危機管理室や高齢者 地域福祉課、各市民センターなどで受け付けています。

ゴーヤを使った「緑のカーテン」を設置(3から9月)

建物の外壁をゴーヤなど、つる性の植物の葉で覆うことにより室内温度の上昇を抑える「緑のカーテン」。市では、ゴーヤの苗を県立農業高校の生徒に育成してもらったり、つるをはわせるネットを市内の漁業協同組合から提供してもらったりするなど地域の協力を得て、市役所庁舎や公民館、小 中学校など市内の公共施設37カ所で実施しました。

こんにちは赤ちゃん事業がスタート(4月)

生後4カ月までの子どもがいるすべての家庭を保健師や看護師などが直接訪問し、悩みを聞いたり子育て情報を提供したりする「こんにちは赤ちゃん事業」を始めました。ほかにも、妊婦健康診査費の補助の回数を14回に拡大したり、引き続き小学校3年生までの医療費の無料化を実施したりするなど、安心して子どもを生み育てることができる環境づくりに取り組みました。

こども療育センターが開園(4月)

障害のある子どものすこやかな成長をサポートする「こども療育センター」が開園しました。市では、つつじ療育園を昭和52年に開園し、療育を行ってきましたが、時代の流れとともに障害の概念が広がり、発達障害児などの受診が増加。これまでの設備では十分な療育の提供が難しくなってきたため、志方町原地区にこども療育センターとして移転 新設しました。

尾上公民館がオープン(4月)

老朽化のため3月に閉館した浜の宮公民館に代わり、浜の宮中学校区の新たな生涯学習の拠点として、尾上公園内に尾上公民館が開館しました。廊下と部屋の間に段差がないバリアフリーな設計で、屋根には太陽光発電パネルを備えるなど環境にも配慮した建物です。館内には、最大で200人収容のホールのほか、調理室、和室、床暖房を備えた「ふれあい交流ルーム」などがあり、生涯学習や子育てグループの活動など、市南部地域の新たな交流の場として活用されています。

みとろフルーツパークがリニューアルオープン(7月)

みとろフルーツパークの開園10周年を記念して、パーク内に芝すべり広場がオープンしました。あわせて、遊歩道を整備してハイキングコースを設定したり、三輪車やビニールボールなどの遊具を置いたりして魅力ある施設にリニューアルしました。

平荘湖アクア交流館がオープン(7月)

県立東はりま青少年館が市立屋内温水プール「平荘湖アクア交流館」として、7月にリニューアルオープンしました。日本水泳連盟公認の25メートル温水プール、幼児用温水プールに加え、合宿や研修などで利用できるよう宿泊室や浴室を新設し、より充実した施設となっています。

迅速な救急 救命に向けた体制のさらなる整備が進む

7月から、AED(自動体外式除細動器)を設置している事業所に応急救護所の役割を担ってもらう「救命サポートステーション」制度が始まりました。いざというとき、近くの救命サポートステーションでAEDを借りて救命処置をすることができます。12月からは、携帯電話  IP電話 などから119番緊急通報の際、自動的に位置情報を消防指令室に通知するシステムの運用を始めました。通報するときに住所などが分からない場合でも、通報者の発信位置を把握することができるため、迅速で確実な消防 救急活動ができるようになりました。

「第35回将棋の日in棋士のまち加古川」を開催(11月)

将棋の面白さと奥深さをプロ棋士が紹介する将棋界最大のイベント「将棋の日」が、県下では初めて11月7日 8日に市民会館をメイン会場として開催されました。アマチュア棋士による名人戦 ジュニア名人戦、プロ棋士トーナメント戦、NHKの番組公開収録などさまざまな催しがあり、市にゆかりのある久保棋王、井上八段、神吉六段、稲葉四段の4人を含む16人のプロ棋士が、全国から集まった将棋ファンのべ4,500人との交流を図りました。

タウンタウン

こんにちは
生きている限り映画を撮り続けたい

映画「パチャママの贈りもの」を制作した

松下 俊文(まつした としふみ)さん(59歳)

ニューヨーク在住(加古川町出身)

「よくギブアップしなかったなあと自分を褒めてあげたいですね」と話すのは、映画監督の松下俊文さん。松下さんは、南米ボリビアのウユニ塩湖周辺に暮らす先住民の人々の生活を描いた映画「パチャママの贈りもの」を、約七年かけて完成させた。この映画は、松下さんにとって初めての長編作品だ。
加古川で生まれ、加古川小学校 中学校、白陵高校を卒業した松下さん。「どちらかといえば、落ちこぼれでしたね。ビートルズの曲を聴いて、勉強よりもっと面白いものがたくさんあるんだと思う子どもでした」と振り返る。その後、同志社大学に進学、在学中にアルバイトとして映画のエキストラをしたのがきっかけで、松竹京都撮影所に就職した。「自由と創造の世界が映画にあると思って飛び込んだんです」と話す松下さん。制作の現場でアシスタントから助監督まで経験した後、二十九歳で日本を飛び出した。
ニューヨークを拠点に二十年以上、テレビ番組などの制作に携わったという松下さん。二〇〇一年九月十一日に起きた、アメリカ同時多発テロ事件で世界貿易センタービルの崩壊を目の当たりにしたことが転機になったという。「自分の人生はこれでいいのか。一度きりの人生、自分の好きなこと、やりたいことをしないと後悔する。原点に戻って映画を撮ろうという気持ちが抑えきれなくなったんです」と語る。以前から行きたかったというウユニ塩湖を訪れ、白い空間とアンデスの風、先住民の人々の生活に触れ、心が洗われていく自分を感じ、ここを舞台に映画を撮ることを決意したという。
シナリオ作りに約一年、撮影許可や出演者探しに約一年。制作スタッフも機材もすべて現地で調達した。出演者がすべて素人だったこともあり、撮り直しの連続で、撮影には三年かかった。「主人公の少年がどんどん成長していくんですよ。最初のかわいいままだったら、まだ撮っていたかもしれないですね」と笑う。その後、何度も映像編集を重ね、映画は昨年完成した。
「パチャママ」とは、アンデス先住民の言葉で「母なる大地」を意味する。すべての生命はパチャママから生まれ、再びそのもとへ帰っていくと信じられている。映画では、自然への尊敬や自然との共生の大切さが、先住民の暮らしとともに描かれている。「結局、幸せっていうのは、毎日の平凡な暮らしの足元にあるんじゃないかなと思うんです。この作品で、幸せの原点である家族のきずなの大事さを感じとってもらえれば 。これからも残された人生、生きている限りは淡々と映画をつくり続けたいですね」と話す松下さんの目は少年のように輝いていた。

(掲載写真キャプション)

  • 撮影中の松下監督。カメラが好きで、自分で撮影することも多かったという。
  • 映画の一シーン。アンデスの厳しい気候で撮影には苦労したらしい。
  • 「パチャママの贈りもの」は、この冬全国で上映されます。くわしくは、ホームページ(http //www.pachamama-.movie.com/)まで。

市民リポーター阿部英美の行ってきまーす!

「声」でつながるボランティア

毎月、視覚障害者の人たちに、朗読版「広報かこがわ」を届けているボランティアサークルがあると聞きました。このページはどんなふうに読まれているの? と興味をもった私。さっそく、東加古川公民館で活動中の朗読ボランティア

「葉月」のみなさんに会いに行ってきまーす。

昭和五十六年の活動開始以来「広報かこがわ」や「議会だより」などを朗読した録音テープを、視覚障害者の人たちに届ける活動を続けているみなさん。「各家庭に広報が届くのと同じ時期にテープを届けたい」との思いから、毎月月末の三日間で、録音から発送まですべての作業をこなしているそう。「うまく読むことより、分かりやすく読むことを心がけています」と代表の西田さん。知識や技術をより一層向上させようと、月に一度講師を招いて勉強会をしたり、テープを聞きながらお互いに意見交換をしたりしているのだとか。奥が深そうから。と思っていると「今週末に録音作業をします。「行ってきまーす!」のコーナーを担当してみませんか?」のお誘いが。不安に思いながらも、みなさんの「大丈夫よから」というやさしい言葉に背中を押され、

「行ってきまーす!」のコーナーを読むことになりました。

録音当日、シーンとした部屋にピンと張り詰めた空気の中、表紙から順番に読み進められていきます。うわぁから緊張してきた 。特集に続いてグラフ加古川のページへ。文章はともかく、写真はどうするの? と思っていたら、写真を一枚一枚、言葉にして読み始めました。聞くだけで情景が浮かぶような表現力が見事です。それにしても、みなさん声が柔らかくて聞き取りやすい。さすが!
「次は阿部さんね」の声で、いよいよ私の番。一気にドキドキが高まり、口がカラカラに。アクセントや言い回しのほかに、ゆっくり読むことや、間を大切にすることなど、教わったことが頭をぐるぐる回ります。緊張した私を気遣って、みなさんから「自分の文章だから、自分の思うように読めばいいよ」とアドバイスが入ります。よし、と覚悟を決め、広報を片手にマイク前でスタンバイ。心の中で「ゆっくりから」と自分に言い聞かせながら、何とか最後まで読みとおしました。「オッケー」の言葉で、ホッと肩をなでおろす私に、みなさんから「声が安定してて聞きやすい」とお褒めの言葉が。終わった後の達成感は最高でした!

「いつも明るい声を楽しみに待っています」

という点字のお便りを見つけました。テープで催しの情報を知り、家族と出かけるのを楽しみにしている人もいるそうで「聞いていてくれる人がいると思うと、やりがいがあります」とみなさん。定期的に行われる視覚障害者との懇親会では「声で来ているのがわかったよ」と言われることもあるそうです。声でつながるお付き合い、なんだかステキです。
朗読に合わせて季節感のある音楽を流したり、広報紙で使われている色を季節のものに例えて伝えたりと、工夫がいっぱいの朗読版広報かこがわ。今月はどんなふうに読むのかな。みなさん、これからもよろしくお願いしますね。

ここで一句

温かな 声で届ける かこがわ便り

(掲載写真キャプション)

  • 録音のようす。読み間違いなどのチェックのため、メンバーみんなでペンを片手に広報とにらめっこ。
  • 「声を出すことは健康に良い」と話すみなさん。明るい笑顔と楽しいおしゃべりも若さの源かな。
  • 「朗読ボランティア葉月」では、現在メンバーを募集中です。一度のぞいてみませんか。 問い合わせ先 西田(電話 435-1354)まで。

グラフ加古川

おてだまって こうやるの?

11月27日、東加古川子育てプラザで、おたのしみ会が開催されました。毎回、子育てサークルのOB団体やシニアボランティアなど、さまざまな人によって行われているこの催し。今回は、加古川清流ライオンズクラブのみなさんが、子どもたちにお手玉遊びを教えました。子どもたちは昔ながらの遊びに興味津々。手作りのお手玉をプレゼントされ、お母さんと一緒に思い思いの遊び方をして楽しみました。

もうちょっとのばしてみよか

12月5日、東加古川公民館で「そば打ち教室」が開催されました。この日の教室では19人の参加者がそば作りを体験。めん棒を使ってそば玉をのばす作業では、こつをつかむまでに時間がかかり、なかなかうまくいかないようすでしたが、参加者同士が互いにアドバイスし合いながら取り組むなど和気あいあいとした雰囲気でした。この日参加した人は、少し早めの「年越しそば」と一緒に、年末気分を味わいました。

私が市長になったらこんなまちにしたい!

市民のみなさんと市長が話し合う「タウンミーティング」が、11月29日に市民会館で行われました。今回は「若い夢フェスティバルFORZA2009」の催しの一つとして開催された特別編。「私が市長になったら 」をテーマに10人の小 中学生が、加古川をよりよいまちにするにはどうすればよいか意見を発表しました。その後、発表内容をもとに子どもたちと市長が未来の加古川について話し合いました。

広報かこがわ読者アンケートにご協力ください

市では、市民のみなさんに市政に関する情報を届けるために、毎月1回「広報かこがわ」を発行しています。このたび、広報かこがわをより分かりやすく、楽しい広報紙にするために、アンケート調査を実施します。ご協力をよろしくお願いします。

抽選で10人
あなたの写真を広報かこがわ表紙風にしてプレゼント!

アンケート

問1 あなたがよく読む記事はどれですか?(複数回答可)

(1)特集 (2)こんにちは (3)行ってきまーす! (4)グラフ加古川 (5)情報コーナー (6)先生おしえて! (7)エコらむ (8)人権の花ひろば (9)裏表紙

問2 どんな内容の記事に関心がありますか?(複数回答可)

(1)市の政策 (2)市の財政状況 (3)税 (4)環境 (5)福祉 (6)健康 (7)子育て (8)スポーツ (9)イベント (10)その他

問3 掲載の記事や情報の量はどうですか?

(1)多い (2)ちょうどよい (3)少ない
-(1)多いと答えた人はどんな情報が多いと感じますか?
-(3)少ないと答えた人はどんな情報が少ないと感じますか?

問4 特集の内容は分かりやすいですか?

(1)分かりやすい (2)だいたい分かる (3)分かりにくい

問5 問4で「(3)分かりにくい」と答えた人は理由をお聞かせください。

(1)見出しが悪い (2)字が小さい (3)文章が難しい (4)専門用語が多い (5)外来語やカタカナ語が多い (6)写真やイラストが少ない (7)レイアウトが見づらい (8)その他

問6 「こんな広報にして欲しい」「こんなコーナーがあれば」など広報かこがわについての意見をお聞かせください。

提出方法 2月1日(必着)までに、下のハガキに回答を書いて、直接ポストに投かんしてください。 
切手は不要。
みなさんからいただいた個人情報については、当アンケートとプレゼント以外の目的には使用しません。
アンケートの回答と懸賞の抽選には関係がありません。
当選者には、2月15日までに広報協働課から連絡します。

あてはまる番号をで囲んでください。「その他」を選んだ場合などは意見を記入してください。

第22回 加古川カップ綱引大会

とき 2月28日(日曜日) 8時45分から
ところ 総合体育館

参加者募集

毎年、本格派チームから、小学生やご近所の仲良しグループなど、さまざまなチームが参加して熱戦が繰り広げられます。あなたも、仲間や家族と一緒に参加してみませんか。初心者チームも大歓迎です。綱の持ち方やルールなど、分からないことがあれば、気軽に相談してください。

男子チャンピオンの部(600キログラム以下)

  • 競技人数 8人
  • チーム編成 8から12人
  • 参加費 3,000円/1チーム

男子一般の部

  • 競技人数 8人
  • チーム編成 8から12人
  • 参加費 3,000円/1チーム

女子一般の部

  • 競技人数 8人
  • チーム編成 8から12人
  • 参加費 3,000円/1チーム

男女混合の部

  • 競技人数 8人
  • チーム編成 8から12人(男4人 女4人)  女子4人以上でも可。
  • 参加費 3,000円/1チーム

小学生の部(男女混合可)

  • 競技人数 8人
  • チーム編成 8から15人
  • 参加費 100円/1人

一般チャレンジの部初心者向き

  • 競技人数 4人
  • チーム編成 4から6人(男2人 女2人)  女子2人以上でも可。
  • 参加費 2,000円/1チーム

親子ペアの部初心者向き

  • 競技人数 2人
  • チーム編成 小学生とその保護者
  • 参加費 500円/1チーム

申込方法 1月22日(必着)までに、申込用紙に必要事項を書き、参加費を添えて市体育協会事務局へ。
申込用紙は、市役所案内、各市民センター 公民館、スポーツセンター、総合体育館などにあります。

問い合わせ先 市体育協会事務局(市教育委員会社会教育 スポーツ振興課内 電話 427-9704)

 

えんぴつ

今年、加古川市は市制施行六十周年を迎えます。加古川市が団塊の世代とともに高度経済成長やバブル崩壊など、幾多の荒波を乗り越えてきたことに思いをはせると、六十年という歴史の重さを感じずにはいられません。
私も、新年を迎え何か初めてのことに挑戦したいと考えています。「六十の手習い」ではありませんが、日々の生活が楽しく刺激的な一年にできればいいなと思います。みなさんも新年を機に、何か新しいことにチャレンジしてみてはどうでしょうか。 (ま)

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